実は相性抜群? パリジェンヌ直伝
ヤギチーズと苺のフレッシュデザート【ヤギチーズのホイップを添えた苺のボーム・ド・ヴニーズ】
| ようこそ、パリのキッチンへ
〜おもてなしレシピ編〜
キッチンと食卓は、どんな人にとっても生活に欠かせない大切な場所。それは海の向こうの国、フランス・パリでも同じはず。パリに移住したデザイナーの水谷優里さんに、パリジャン・パリジェンヌの最新リアルなおもてなし術とおもてなしレシピを紹介してもらう連載。
レシピを教えてくれるのは...
Fraises au Beaumes de Venise, chantilly battue au chèvre frais et feuilles de menthe au chocolat noir. (ヤギチーズのホイップとミント型チョコレートを添えた苺のボーム・ド・ヴニーズ)
今回は今が旬の、甘さと酸っぱさのバランスが程よい苺をふんだんに使ったデザートをチョイス。テーマは、”昼食とアペリティフの間にいただくデザート”で、爽やかでフレッシュなミントと苺が消化を促す効果もあるのだとか。自宅に友人を招待する際には、ボリュームのある前菜とメインを作ることが多いので、デザートは甘すぎずシンプルなものを振る舞いたいという彼女の気遣いも感じられる。
現在はパリで暮らすLaszloだが、出身はスイスの田舎の村。彼女の母親も、いつも新鮮な野菜やチーズをマルシェで購入し、調味料も自家製で作る健康志向な家庭だったんだとか。そのためLaszloも、余計な手間を加えずとも、クオリティの高い味わいで栄養価も高い旬の野菜や果物を生かしたレシピを考えるのが得意。
味だけでなく、今回紹介するデザートでは、自宅で育てているというミントを象ったチョコレートを添えることで見た目の美しさも追求。手作業が得意なLaszloの縫製技術を料理にも落とし込み、細部にまで気を配ることのできる彼女らしさが反映された、目でも楽しめるデザート。これらの新鮮なBIO食材は、パリのterroirs avenirで手に入れることが多いのだそう。
◾️準備
*材料
熟した苺 1パック
ボーム・ド・ヴェニスワイン ハーフボトル 1本
生クリーム 250g
フレッシュヤギチーズ 150g(ヨーグルトタイプ)
粉砂糖 大さじ1
ダークチョコレート 数片
新鮮なミント葉 枝数本
◾️作り方
1,苺を丁寧に洗って4等分に切り、ボーム・ド・ヴニーズに2時間浸けておく。
2,その間に生クリームを泡立てる。そこの新鮮なヤギのチーズとふるいにかけた粉砂糖を少しずつ加え、冷蔵庫で保存する。
3,ダークチョコレートを湯煎で溶かす。ミントの葉をチョコレートでコーティングし、固まるまで冷ます。冷めたら、ミントの葉を軽く剥がす。
4,好みの器にボーム・ド・ヴニーズを浸したイチゴを入れ、生クリームを加えその上にダークチョコレートミントの葉を置いたら完成。
完成
美しいだけの装飾にとらわれない、食事する人が心地よいテーブルコーディネート
テーブルセッティングをする際に心がけていることは主に2つ。1つ目は、ただ美しいだけの装飾に囚われるのではなく、食事をする人のことを考えて配膳しやすい配置を考えること。2つ目は、イベントのコンセプトや招待客を丁寧にイメージし、その人たちに心地よくフィットするようなコーディネートを追求すること。ただゴージャスなデコレーションでゲストを驚かせるのではなく、食事をいただくという基本を大切にしたいLaszloらしいルール。
今回は日本人である私をもてなしてくれたLaszlo。日本に来た際に購入し大切にしているという器に、一輪の赤い花を挿し、食器の質感や色味はシルバー・ホワイトに揃えた統一感のあるコーディネートでお出迎え。
テーブルコーディネートの際に使用する食器のほとんどがビンテージで、新品のものはほとんど使わないのだそう。基本的に、彼女やパートナーの家族からのお下がりや、蚤の市や旅行先で見つけたものをミックスして用いるのが好きなスタイル。シルバーの食器が重いイメージにならないように、おばあちゃんから受け継いだレースを使い、柔らかなイメージをプラスするのもポイント。
〜いち押しの食器・雑貨ブランドリスト〜
DREI PARIS
E.DEHILLERIN
Quatre vingt treize
G.DETOU