開店前から行列が。超人気店〈エキリーブル〉の完璧なバランスのショートケーキ

「多くの日本人にとって、洋菓子の中で最も親しみがあるのがイチゴのショートケーキ。誕生日やクリスマスなど、僕自身の中にもあるそのイメージを崩さないようなフォルムに仕上げています」

そう話すのは、洋菓子の世界大会「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」で日本チームを準優勝に導くなど、世界的に活躍する、オーナーシェフの德永純司さん。開店前から店先に列ができる人気ぶりは、オープンから2度目の冬を迎えても変わらない。

目にも華やかなプティガトーやボンボンショコラが並ぶ中、トップにイチゴをトッピングした三角形のショートケーキは、ひと際シンプルな印象だ。

「きめ細かな生地は、オープン時より少し厚みを持たせ、クリームの分量も増やしています。さらに、下の生地にカスタードと生クリームを合わせたクリームを薄く重ねてコクを足し、全体を調整しています」

スポンジ生地、クリーム、イチゴそれぞれをしっかりと味わえ、口の中で調和してはかなくほどけ、おいしさの余韻を残す。

「どこのパティスリーにも並ぶ、一番手に取りやすいスイーツがショートケーキ。世代を超えて愛されているからこそ、食感や香りなどのバランスを何よりも大切に作り続けたいですね」