私のオンリーワンショートケーキ 弘中綾香「お祝いケーキはずっとコレ」弘中家のテッパンケーキとは
誕生日ケーキは、毎年どんなものを食べていますか? テレビ朝日アナウンサーの弘中綾香さんは、幼い時からずっとお決まりのショートケーキがあるのだそう。弘中家のメンバーの誕生日の数字にまつわる、ものすごい確率のエピソードとともに紹介します。
弘中家伝統のお祝いケーキは〈新宿高野〉の苺パイ
幼い時から、家族の誕生日は決まってショートケーキだった。しかも毎年同じお店の同じ種類。そのケーキの正式な名前は「苺パイ」というのだけど、苺とホイップクリームとスポンジをふんだんに使っているから、いわゆるショートケーキの部類に入ると思う。
ちょっと変わっているところは底の部分がタルト生地になっていて、その上にカスタードクリームが重ねられているということ。そこを土台にスポンジと苺とホイップクリームが何層にも重ねられ、ドーム状になっている。ケーキの表面には薄く切られた苺が並べられ、そこに透き通った赤い色のソースがナパージュされている。そのソースが光の反射でキラキラ輝くのだ。このケーキはいつだって特別で、ホールケーキに包丁を入れる瞬間は毎回息を飲む。家族4人の誕生日で年に4回チャンスがあるのだけれど、必ず毎回おいしいと思う。
中身自体はホイップクリーム、スポンジ、カスタードクリーム。洋菓子界においてはかなりオーソドックスな顔ぶれなのだけれども、どれをとってもほかのお店のそれよりおいしい。ひとつひとつ丁寧に作られているな、と感じる。甘すぎず、重すぎず、軽すぎず、塩梅がいい。そしてコンビネーションもいい。あれよあれよとあっという間に食べ切ってしまう、弘中家のテッパンケーキである。
ひとつ残念なことは、家族4人とも誕生日が冬に集中しているため、とっておきのケーキを食べられる機会もワッと来てサッと終わってしまうのだ。それはそれでうれしい悲鳴ではあるものの、願わくは、春にも夏にも秋にも食べたい。苺の旬と重なっているのは良いことだけど。
弘中家の誕生日にまつわる数字のめぐりあわせ
そんな我が家は会社員の父と専業主婦の母、クールな長女と気分屋の次女(私)のどこにでもいるごく普通の家族なのだけれど、聞いたことがありそうでない不思議な共通点を持っていることが唯一の特筆すべき点である。どんな点か。それは、全員の誕生日が「1」と「2」で構成されているということだ。私の誕生日が2月12日、姉が1月11日、母が12月1日、父が1月22日というように、家族4人の誕生日がみんな示し合わせたように「1」と「2」のみで構成されている。
ね、聞いたことがありそうでないでしょう?
1年365日のうち「1」と「2」だけで成り立つ日付は1月・2月・11月・12月に6日ずつなので、365日中の24日。4人家族の誕生日がこの24日のうちどれかになる確率は相当低いはずだが、なぜかうちの家族にピタリ当てはまったのだ。この共通点は、私にとって弘中家のメンバーであるということを裏付けるスペシャルなものに思えた。この家族で最後に生まれた自分が例にもれず、「1」と「2」で構成された日を誕生日としたことは誇らしささえ覚えた。子どもの頃はよく友達に自慢したものだ。もちろん「うちの家もだよ」という答えが返ってきたことはない。
何かしらの縁を感じずにはいられない弘中家の誕生日だけれど、さらに驚くことに、なんとこの不思議な数字の共通点でつながった面々に新しいメンバーが増えた。2023年に誕生した我が子である。彼女も「1」と「2」で構成される日、11月2日に生まれてきた。なんという偶然か。彼女もまた苺のおいしい冬に生まれてきたので、弘中家伝統のショートケーキでお祝いしてあげたいと思う今日この頃である。
〈 新宿高野 〉の 苺パイno.5
パイトルテにカスタードを流し、苺をしのばせたドーム型のパイ。以前は通年商品だったが、旬の国産苺のみ使用する形となり季節商品に変更され、2024年は1月から3月31日までの販売に。no.5(直径約15センチ)4,968円とno.4(直径約12センチ)3,456円の2サイズ。新宿本店以外のケーキ取り扱い店舗にて販売。取り扱いは各店舗に確認を。店舗一覧 https://takano.jp/takano/shop/