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ちょっとビターな“大人のラングドシャ”のレシピ|日曜の朝に幸せとちょっとの現実逃避を。“日曜日の朝おやつ” Vol.13
迫り来る月曜を思うと、少し憂鬱な気分になりかける日曜の朝。そんな時、手作りの焼き菓子で朝の時間を丁寧に過ごせたなら、それはもう幸せな一日に様変わり。ちょっとの現実逃避と暮らしに寄り添うささやかな幸せを叶える“日曜日の朝おやつ”を焼き菓子屋〈カサネ〉のオーナー・矢野仁穂さんがお届けします。今回は、しゃくっとした生地がなんともいえないラングドシャの作り方をご紹介。
【12月/澄清】 『ラングドシャ』
今日の朝おやつは、ラングドシャです。冬の朝のピンっとした空気を全身に感じたら、ラングドシャが食べたくなりました。しゃくっとした生地がなんともいえない楽しさで、その軽さも相まってパクパク食べちゃうんですよね。
チョコレートはビターに。私もとうとうほろ苦さをおいしいと思える大人になれました。
年の瀬が近づくにつれちょっぴり浮き足立ってしまいますが、今週も変わらず、朝おやつから始めましょう〜。
◾️準備
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*材料(直径約3cm 9個分)
・卵白…15g(約1/2個分)
・バター…15g(常温に戻っていたらベスト!)
・粉糖…15g
・薄力粉…30g
・アーモンドパウダー…7g
・ビターチョコレート…15g
*主な調理器具
・ボウル
・耐熱ボウル
・耐熱コップ
・絞り袋
◾️作り方
➀下準備:クッキングシートを折る
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今回は、2枚で1個完成するラングドシャサンド。できるだけ形を揃えたいなぁと思うので、クッキングシートを6マス×6マスの正方形に。折り目をつけて、目印にします!
②チョコレートを刻む
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まずは、チョコレートを刻みます。湯煎で素早く溶けるように、ちょっと細かく刻むのがポイント。少量なので、あっという間に終わるはず!ザクザクっと切っていきましょう〜。
このタイミングで、湯煎用のお湯も沸かし始めちゃいます。使うのがちょっと先なので、保温できるとベスト!
③バターを伸ばす
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チョコレートは一旦おいて、生地作りに入ります。まずはバターを柔らかくなるまで練り伸ばします。ちょっと固すぎる時は、電子レンジで10秒。量が少ないので、もはや5秒ずつ試してみてもいいかもしれません。溶かしきらないように気をつけて!
④材料を混ぜる
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ボウルにアーモンドパウダーと粉砂糖をふるい入れます。2つの材料を合わせながら振るってOK。満遍なくバターと混ざるように、ゴムベラですり混ぜます。
⑤卵白を混ぜる
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卵白を別のボウルでかき混ぜ、④に少しずつ合わせ、混ぜます。混ざりにくいので、本当に少しずつ!ちょっとめんどくさいけど、分離せずきちんと乳化してくれるので出来上がりの食感も綺麗になります。
⑥粉をふるい入れる
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最後に薄力粉をふるい入れます。こちらは一気にふるってOK!ゴムベラですり混ぜます。粉っぽさがなくなったら生地の完成。オーブンを180度にセットします。
⑦絞り袋に流し込む
絞り袋の先を1.5cmくらいのところでカットしてから、写真のようにコップに絞り袋をはめていきます。今回は金口を使わないので、口径が1cmくらいを目安にしてみてくださいね。すべての生地を袋に入れたら、コップの縁を使って先端に生地を集めていきます。
⑧生地を絞る
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今回の重大工程! 1マス飛ばしにしながら、生地を絞っていきます。3mmほどの厚さを目安に、ぐるっと一周。最後は中心から真っ直ぐ上に引くと上手に絞れます。熱が入ればある程度均等になるので、あまり気にしすぎず。180度のオーブンで10分ほど、縁が色づくまで焼きあげます。
⑨チョコレートを湯煎する
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やっと沸かしておいたお湯の出番です。サイズ違いの耐熱容器を重ねて、チョコレートを湯煎します。今回は少量なので、ガラスのコップと、一番小さい耐熱ボウルを使用しています。スプーンでかきませながら、全体が溶ければOK!
⑩生地にチョコをサンドして、完成
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焼き上がった生地をすこーし冷ましたら、溶かしたチョコレートをサンドしていきます。若干大きさが違うのはご愛嬌。先にペアを作ってあげるといい感じに仕上がってくれます。
いざ、ほろ苦ラングドシャで朝おやつ!
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今月の朝おやつ、いかがでしたでしょうか。朝おやつシリーズでは、初のサンド系。たくさん焼いても半分になってしまう寂しさもありつつ(食いしん坊すぎる)、その愛らしさににやけちゃいます…
体が縮こまってしまう冬の日々も、のびーっといきましょうね。ラングドシャのように、かろやかに!
みなさんも、スキップしちゃうような日曜日を!
追伸:よりよく生きるために、なにを変えるか。
結果を変えるためには、行動を“変える”必要がある。
年末らしく新年に思いを馳せていたら、新卒の時に言われたこの言葉が、ふっと頭に蘇ってきました。
新たになにかを決心するのではなくて、今あるもの、今していることを“変える”。
ここまで噛み砕いて、やっと、あぁ、わたしは“今年”をすっ飛ばして来年に希望を託していたんだなぁ、と気がつきました。今年と比べて、なにを変えるか。まずは今年をじんわり振り返ることから始めようと思います。
少し早いですが、良いお年を! 来年も一緒に朝おやつを楽しめたら嬉しいです。