お気に入りの本屋さんで癒しタイム! ほっと一息。カフェ併設の個性派書店6軒〜その2〜
2回にわたってカフェ併設のこだわりが詰まった書店をご紹介。お店おすすめの本と充実したカフェメニューで、あなたの好きな世界観に浸ってみてはいかがですか?
4.〈CAFÉきょうぶんかん〉/銀座
昭和8年築、中央通りを見下ろすレトロなビルの4階に、街の喧騒と無縁な空間が待っている。キリスト教書関連で日本屈指の品ぞろえを誇る〈教文館〉が運営するためか、カフェに流れる空気も静かで穏やか。作り手から取り寄せたハンドメイドのスイーツと、中深煎りのドリップコーヒーも忙しい日常を忘れさせてくれるはず窓に飾られた十字架のアイアンワークや、磨きと呼ばれる技法で模様を配した白漆喰の壁も印象的な店内。
エレベーターホールから長い廊下を抜けるエントランス。
カフェきょうぶんかんも登場する『銀座の喫茶店ものがたり』村松友視著。
教会暦の行事に沿ってハーバルライフを綴った『ハーブ祝祭暦』北野佐久子著。
「きょうぶんかんブレンド」580円は、ビレロイ&ボッホのカップで。
5.〈Flying Books〉/渋谷
渋谷駅裏で45年看板を掲げる渋谷古書センター2階に山路和広さんの古書店がある。音楽関係のバイヤーを務めた後、野外フェスのオーガナイザーを経験。アーティストを身近に感じる場を、と開業した。得意とする1950年代アメリカから60年代日本の演劇、禅や仏教、アートへと書棚の文脈が広がっていく様子もおもしろい。書架は可動式でイベントの際は20人が入れる空間に。
コーヒーは中深煎りをハンドドリップ。
山路さんが監修した『オン・ザ・ロード』単行本のロードマップ。
アメリカで買い付けた『Sweetheart Roller Skating Rink』。1970年代初頭のアメリカンカルチャーが凝縮した写真集。
『ガールズ・オン・ザ・ロード』ジェラルド・ニコシア、アン・マリー・サントス著。ビートジェネレーションの代表作『オン・ザ・ロード』の旅に同道したビートガールの物語。
6.〈ペーパーバックカフェ〉/神保町
読書家に愛されて120余年の東京堂書店がリニューアルしたのは4年前。自然光が差す大きな窓と座り心地のよい椅子、邪魔にならないボリュームの音楽。しかも、すぐそばに工夫を凝らした書棚が並ぶ幸せ。カフェ内のオススメ本をチラ見するもよし、購入した本を持ち込んで腰を据えて読むもよし。使い勝手のいい貴重な一軒。
すずらん通りに面した1階のカウンター。
やや広めの2階にはテーブル席もある。カウンターの椅子は、一つ一つデザインが異なり、座る場所を選ぶのも楽しい。
この2冊は、「東京堂書店で売れた文庫BEST100」フェア(~2月10日)の1位と3位。
スパイシーに仕上げたチリソースとマヨネーズにミックスリーフをたっぷり、温玉をからめて。
(Hanako1127号掲載/photo : Yoko Tajiro text : Mutsumi Hidaka)