『日本一の最低男』『御上先生』なども。オラリーの今期気になる地上波ドラマ〜2025年1月期〜

『日本一の最低男』『御上先生』なども。オラリーの今期気になる地上波ドラマ〜2025年1月期〜
『日本一の最低男』『御上先生』なども。オラリーの今期気になる地上波ドラマ〜2025年1月期〜
CULTURE 2025.01.20

毎クール10作ほどのドラマをチェックし、朝ドラや配信作品にも目がないドラマラバー・オラリーさん。なかでも地上波ドラマは、時代の流れに沿ったテーマが多いこと、最新話を反芻しつつ「次回はどうなるんだろう」と考える時間をくれるところが魅力なのだそう。2025年1月期の、気になる地上波ドラマを期待を込めてご紹介。

プロフィール
オラリー

オラリー

福島県出身、東京都在住。8人組バンド片想いのボーカル。2児の母でもある。

片想い

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『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』

人生崖っぷちに追い込まれた最低男・一平(香取慎吾さん)は、選挙に当選すべくシングルファーザーの義弟・正助(志尊淳さん)とその子どもたちと暮らし、イメージアップをはかる。その中で子育ての大変さや社会の生きにくさと直面し、これまでの人生観が少しずつ変化していく。当初の目的から離れ本気で社会を変えていくために当選を目指す、一平の成長物語。

香取慎吾さんと言えば2002年(23年前…!)に放送されていた「人にやさしく」が思い浮かぶ世代ですが、今作も子どもたちと接するシーンがあり、ちょっと懐かしい気持ちになりました。自分を有利にするためだけに行動している一平は紛れもなく最低なのですが、間違いを素直に認め、そこからベストを尽くす姿は憎めない! 一平がどんなアップデートを遂げてゆくのか、一緒に成長しながら見届けます!

『風のふく島』

東日本大震災の際、原発事故に伴う避難指示の対象となった福島12市町村。その地へ様々な想いを持って実際に移住した人々をモデルにした、心温まるヒューマンドラマ。自分の故郷でもある福島県が舞台ということで、とても楽しみにしていた作品です!

毎話異なるキャストで送る1話完結のオムニバス形式で、出演陣は黒木華さん、佐藤大樹さん、青木柚さんなど、豪華な出演陣が発表されています。エンディングテーマの柴田聡子さんの「Passing」もすごく素敵です!

第1話は、佐藤大樹さん演じる中村優神が主人公。馬術競技で日本代表に選ばれた経歴を持つ優神が、馬の事業を始めるため南相馬市に移住。初めは怪訝な顔をしていた地元住民たちも、優神の素直な熱意に心打たれ、彼を受け入れていきます。飛び込む者と受け入れる者のどちらの気持ちにも寄り添っていて、1話から良いドラマだと確信! 毎話放送後に公開される移住者本人を取材したリアルストーリーも必見です。

『五十嵐夫妻は偽装他人』

とある事情で転職した真尋(新川優愛さん)。そこへ、真尋の転職先を知らなかった別居中の夫・直人(塩野瑛久さん)も偶然転職してきてしまう。二人は周囲に気を使わせないため、他人を装って働くことに。なかなか素直になれない二人のすれ違いラブコメディ。

前期では「無能の鷹」で頼りない営業マン役を演じていた塩野瑛久さん、こちらでは仕事を完璧にこなすエリート役。別人のような表情に、俳優さんのすごさを改めて感じます! そして真尋役の新川優愛さん、とにかくかわいらしくて魅力的。個人的にこの二人のキャスティングがすごくしっくりきてしまって、ずっと見ていたい気持ちです。すでに第2話まで視聴しましたが、お互いの気持ちは向き合っているはずなのに、あと一歩のところですれ違ったり邪魔が入ったり…じれったくて次回が待ち遠しい! 最後まで楽しみます!

『御上先生』

東大卒・エリート文科省官僚の御上孝(松坂桃李さん)は、官僚派遣制度によって私立高校へ出向することになる。制度を作る側である官僚と、その制度に苦しめられる側である教師の両方を兼ねる“官僚教師”という立場となった御上。令和の18歳と共に日本教育に蔓延る腐った権力へ立ち向かっていく、大逆転教育再生ストーリー。

毎度鉄壁のキャスト陣と脚本で気合いの入った日曜劇場。公式ページでは御上先生が受け持つ3年2組の座席表(全員のプロフィールあり)も公開されていて期待大です! 学生キャストは窪塚愛流さん、蒔田彩珠さん、髙石あかりさん、奥平大兼さんなど、個人的見どころ満載。理事長役の北村一輝さんが味方か悪役かも気になる!手放しで楽しめるドラマになるかと!

『週末旅の極意2~家族って近くにいて遠いもの~』

山岡家は母・優子(石田ひかりさん)、父・義正(甲本雅裕さん)、長女・めぐみ(大原優乃さん)、長男・誠(島村龍乃介さん)の4人家族。子どもたちが就職、進学で巣立ったことで夫婦の会話は減り、気づけば子どもたちとも疎遠に。優子が懸賞で当てた旅行券をきっかけに、「週末旅」を通して少しずつ家族を取り戻していく旅情ドラマ。

前シーズンは別キャストで夫婦を取り戻していくストーリーでしたが、今回は家族の再生を描いています。この4人の家族、本当にどこにでもいるような人々で、それがまたリアルで…。母としても娘としても気持ちが分かりすぎて心苦しくなるし、自分の父や兄もこんな気持ちだったのかな~と想像したり。旅をすることで生まれる緩やかな強制力みたいなものが、少しずつ良い作用をもたらしていく不思議。静かなドラマですが、心にガツンと残るものがあります。オススメです!

illustration:Misa Itoi edit:Kei Kawaura

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