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2021.06.27

第112回 気持ちいい生活の選びかた。 SDGsにモヤってない?EXITと考える 「私たちにできること」

超人気お笑いコンビEXITさんがSDGsと出会ったのは2019年。以来“チャラ男”というフィルターを通して、選択のヒントや楽しみ方、知ることの大切さを発信しつづけているお二人がカバー初登場!Hanako1197号「気持ちいい生活の選びかた。」よりお届け。
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一見、小難しくて意識が高いと捉えられがちな「SDGs」を、ネオ渋谷系のチャラ男キャラでとっつきやすいカタチに変えて、お茶の間に届けてくれるEXITさん。実は、笑いと学びが同居する漫才はお二人が培ってきたスタイルのひとつ。

「世の中よくしようぜ! ってだけの単純なハナシ。」(りんたろー。さん)「SDGsと楽しい人生ってヨユーで両立できる。」(兼近大樹さん)
「世の中よくしようぜ! ってだけの単純なハナシ。」(りんたろー。さん)「SDGsと楽しい人生ってヨユーで両立できる。」(兼近大樹さん)

りんたろー。さん(以下、り):高齢化社会とか米中貿易摩擦とか、今までも社会問題を取り入れたネタは作ったことがありました。オレがSDGsをより深く考えるようになったのは、「SDGs-1グランプリ」に出場するためのネタ作りがきっかけ。今回の撮影もそうだけど、気がついたら関連のお仕事をたくさんいただくようになってます。

兼近大樹さん(以下、兼):「なんでオレらみたいな若い芸人に?」って不思議ではあるんだけど、任せてもらえるなら、全力でチャラついていくしかないでしょ!り使命っていうと大げさだけど、チャラ男を通して発信していくことに意味があると感じられるようになった。SDGsをよりカジュアルに伝えていく役目なんだろうなって。

:チャラ男だからこそ届く場所があるよね。生活に余裕があって、意識が高い人たちの活動というイメージを払拭するきっかけになれたら。SDGsの活動って好き嫌いじゃなくて、わからないって人が多い。知らないものは怖いし、調べないし、自分から遠ざけようとしちゃう。でも、まずはオレらのファンの方だけでも知ってもらうことができる。

:うん、知るための第一歩のお手伝いができたらうれしい。知っていさえすれば、何か選択をしていくときに、より貢献できる方を選び取れるようになるから。

:もちろん知れば知るほど、偽善を感じることもあるし、矛盾エグって落ち込むこともある。

:そうそう。表立って活動しているからといって、じゃあみんなに100%胸を張れるかといったら、オレたちだってそうでもない。そのへんめっちゃ話し合ったことあるよね?特にかねちは突き詰めて考えるから、SDGsの番宣で告知用の動画を撮影するときに、考えすぎて言葉が出なくなっちゃったこともあった。

:そんなとき、りんたろー。さんは、割り切って長いものに巻かれる能力を発動させますよね。

:おいっ!バラすなよ!

:ま、結論としては、仕事でやってるんでしょ?と、オレらの活動がポーズだと思われてしまっても、発信をあきらめないってことに。

:やらないよりも、やる偽善!

:SDGsって、なんとなく世の中よくしていこうよってだけの話。誰だって、世の中よくしていきたいじゃん。自分なりに調べたり、実践していく人が増えて、よくしていこうぜっていう意識の共有がどんどん広がっていったらいいですよね。って、いい話ばっかしてすみません。

「SDGsへの貢献が、生きる意義にもつながる。」兼近大樹さん

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貧困問題や教育格差について考え始めたのが、19、20歳くらいのとき。当時は、「なんでオレばっかりこんな思いをしなきゃいけないのか?」と自分を卑下して、悲観的な考えでいっぱいだった。自分の生い立ちやあの頃考えていたことはSDGsの理念に重なる部分が多かったので、SDGsはわりとすぐ身近なこととして捉えることができたんです。

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世の中にはいろんな格差が存在して、例えば英語ひとつとっても、正しい発音で話すといじられる環境もあれば、一方でネイティブな英語に触れるのが当たり前の環境もある。SDGsにも同じような側面があって、子どもの頃からその価値観の中で育てば「意識が高い」という発想にはならない。

でも、意識高っ!めんどくさ!と思われる環境で育った人は、いいことだと頭ではわかっていてもすんなりとは関われないと思うんです。オレはどちらかといえば貧困の家庭で育って、うまく関われない人たちの気持ちがわかった上で、今の活動をさせてもらっている。「SDGsって、意外とハズくない」と思ってもらえるような橋渡しができたらいいですね。

最近、“自分が生きている意味がない”とか“なんのために存在しているんだろう”とか自分を肯定できない人が多い。SDGsって、そういう人たちが存在する意味にもなると思うんです。たとえ小さな行動だとしても、絶対に必要とされているものだし、その行動が誰かの幸せや命を救うことにつながっている可能性がある。めちゃくちゃきれいごとのように聞こえるけど、SDGsに少しでも貢献していたら、意味のない人なんて存在しないっていうのが現実になるんですよ。不良って、存在意義を見出したくて悪いことをやりがち。それは、自分が求められてないと感じているから。教育としてやっていけば、自己肯定感みたいなものを育ててくれるんじゃないかな。ゆくゆくは自分の存在を守る方法にもなっていくと思う。

「無理せず、ウソなく。できることから一歩ずつ。」りんたろー。さん

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美容が好きだし、ハイブランドのファッションも好き。「豊かに楽しく」が人生のテーマで、SDGsとはかけ離れているように見えるかもしれないけど、自分の“好き”を貫きながらでも取り入れられるSDGsってあると思ってます。

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今、美容の仕事をさせてもらう中で、SDGsの視点では“ジェンダー平等”や“つかう責任”に関心があって、いつかコスメのプロデュースに携わるとしたら「動物実験をしない」「過剰包装をやめる」「ジェンダーレスなデザイン」のモノにしたい。それは、オレ自身が何か買うときの選択基準にもなっています。メイク企画をやらせてもらう機会があるんですが、メンズメイクの“メンズ”の部分がいつかなくなることも現時点での理想。本当の意味で、メイクが男女問わずに楽しめるものになった証拠だと思うから。

普段の生活で、オレがやっていることは微々たることなんです。無理もしてないし、自分にウソもついていない。エコバッグを持ち歩くとか、服を買うときにタグをチェックするとか…。自分でお弁当を作るようになって、スーパーに行く機会も増えたんですけど、ドサッと量を買わなくなったのもそのひとつ。たとえ割安でも、たくさん買って余らせてしまうのはもったいないですから。

ついこの前、とある番組で、形がいびつだったり、ちょっと傷がついてしまった野菜を安く売るビジネスを手がけている人に会ったんです。味は劣らずおいしいのに、日本では見た目のいいものしか市場に並ばない。その価値観が変わり始めているのを感じたし、そうなればもっと幸せになる人が増えてウィンウィンだなって。オレにとってのSDGsは、ちょっといいことを心がけることで自分を好きになれるもの。だから自分のためなのかもね。その点、兼近とは考え方が全然違っている。でも、まったく違うからこそ、お互いのバランスのいいところをすくっていくと、わりかしうまくいくんですよね。

Navigator…EXIT

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いぐじぃっと/吉本興業所属。2017年12月に結成した、りんたろー。と兼近大樹による漫才コンビ。現在、テレビやYouTubeなどで活動するほか、コメンテーター、美容家としても活躍。アパレルブランド「EXIEEE(イグジー)」やヘアケアブランド「H.W.G.(ハウジー)」のプロデュースを手がけ、芸人の枠を超え活動の幅を広げている。

(Hanako1197号掲載/photo : Yasutomo Sampei styling : Sayuri Yahaba hair & make : Genki Takahashi props styling : Hiromi Nakazawa text : Hazuki Nagamine cooperation : AWABEES)

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