自分のために買いたい、京都お土産最適解|京都、どこ行けばいい? もしもし京都相談室Vol.11
滋賀県出身。京都在住3年目。アパレルブランド勤務、トランジットジェネラルオフィス、外資系ラグジュアリーホテルでのPRを経て、現在は、京都を拠点に、アート・ホテル・ライフスタイル・カルチャーなどをメインにフリーランスPRとして活動中。ハナコラボパートナー。インスタグラム:@aoi_nakamura
やっと、やっと!京都にも秋の気配が少しずつ訪れています。秋は京都の1番の観光シーズン。今回も質問お願いします。
こんにちは、中村さん。京都で自分へのお土産も買いたいのですが、おすすめを教えてください。
ありがとうございます。ささやかな自分土産、ちいさなしあわせ。今回は、肌寒くなる秋にすこしこころがほんのりあたたかくなる、自分土産3軒、ご紹介したいと思います。
香りもプライスもおすすめ。心安らぐ〈香老舗 林龍昇堂〉のお香
1軒目は、創業190年 〈香老舗 林龍昇堂〉。人に渡すお土産としてももちろんおすすめですが、毎日使いたい日常使いのお香として、香りもプライスもおすすめです。
自分用と、いくつか手土産用のストックも購入しています。急に決まった明日の予定に手土産を持っていきたい!といった時に対応できる、手土産のストックが自宅にあると安心ですよね。
食べ物でないので賞味期限もありませんし、相手に負担をかけることのないプライスもよいですし、愛用品ということで、渡す相手への愛のこもったセールストークもばっちり。
起きて1番、部屋の窓を開け「長春香」を炊くのが毎朝のルーティン。白檀の香りには、心を鎮静させる効果があるそうなので、1日のはじまり、そして1日の終わりに、自分自身のスイッチの切り替えのつもりで炊いています。
燃焼時間は約20分程度、お香の煙がゆらゆらとたちのぼる様子をただただ眺める時間が好きです。仕事で集中したい時にも、「長春香」を。高価で少ない本数のものは、特別な時に。と、ついもったいない病が発動してしまいますが、たくさん入っているので、躊躇わずに使えるところも◎
また、厄除けの効果もあるそうで、半分に折って旅先に持参しています。火をつけて炊かなくても同様の効果が得られるそう。慣れない場所でうまく寝付けないことが増えてきたので、毎日の習慣を持ち歩くことでお守りがわりにしています。
香りって、時に感情や感覚が瞬時に蘇ってくることがありますが、「長春香」の香りは、とってもニュートラル。それも毎日炊くお香としてお気に入りな理由です。
他にも、暑い日やじめっとした日に炊きたくなる「山水香」と、優美な気持ちになるすみれのオイルの含まれた「笑蘭香」の3種を愛用しています。
お店に伺うと、気になるものに火をつけて香りを聞かせてくださるので、ぜひお気に入りの香りを見つけて、京都の思い出の香りにしてくださいね。
住所:京都市中京区三条通堀川東入 橋東詰町15
TEL:075-221-2874
営業時間:9:00~19:00(土曜祝日は18:00)
定休日:日曜日
公式HP:https://hayashi-ryushodo.com/
自分へのちいさなご褒美は迷わず〈鳩居堂〉へ
2軒目は、だいすき 〈鳩居堂〉。自分へのお土産を買うなら、もうそれは迷わず〈鳩居堂〉さんへどうぞ。
わたしは、自分へのちいさなご褒美を買うため、なにかにつけ理由をつけてはしょっちゅう無駄に訪れ、すみずみまでうきうき眺めています。
たくさんある商品の中から、まず誰もがこころときめくものが、ドイツの老舗織物ブランド〈 FEILER〉と〈鳩居堂〉さんとのスペシャルコラボレーション・・・!
本店にはハンカチやポーチ、トートバッグ、そして数奇屋袋などが揃い、そして、柄もカラーもバリエーション豊富。
中でも、〈HEIDI PIGEON〉というシリーズが、だい・だい・だいすきでして、FEILER人気の柄「ハイジフレンズフォレスト」に、〈鳩居堂〉さんのアイコンである鳩が紛れて遊んでいるという、たまらなくかわいい柄のシリーズなのです。
動物たちに混ざり、香袋も描かれているのがより愛すべきポイント。わたしはハンカチは少しずつカラーを増やして揃えており、香道のお稽古用に数奇屋袋を愛用しております。(香道は、まだまだはじめたばかりの若輩者なのですが)
そして、こちらも少しずつ買い集めては、たまに自宅で眺めてはささやかなしあわせを感じている、便箋、封筒、金封。
ただ眺めてにやにやしているだけでなく、手土産へひとこと添えたい時、目上の方へのお礼状、誰かに立替ていただいた際のお支払い時など、もっておくと意外といろいろなシーンで、安心・便利です。
中でも、季節ごとに変わるシルク刷便箋のシリーズには毎度きゅんとさせられます。季節の変わり目に訪れ、気に入ったものをおとな買いする時、商店街の文具屋に用もなく訪れては眺めていた幼少期のなつかしい記憶が蘇り、今も昔もやっていることはさして変わらないと思い可笑しくなります。
唯一異なることは、すきなものを我慢せず(文具くらいは)買えるおとなになったこと!(1つだけ選んでいいよ!と言われながら、ロケット鉛筆やいちごの香りがする練り消し、きらきらのシールを吟味する時間もたのしかったですよね。)
特にお気に入りなのは、夏の花火と紫陽花。透かし紙と本紙との2枚重ねになっていて、花火は、打ち上げ花火が重なり合い、紫陽花は、紫陽花に雨が降り注ぐ、なんともうつくしい仕様に。
秋が来たので、先日白つばきといちょうを買い足しました。1つだけ!とだれからも言われることなく、すきなものを自分のために、ぜひ購入して帰ってください。
住所:京都市中京区寺町姉小路上ル下本能寺前町520
TEL:075-231-0510
営業時間:10:00~18:00
公式IG:@kyoto.kyukyodo
ほっかほかごはんにのっけて食べたい〈村上重本店〉の「えりんぎの山椒煮」
最後は、〈村上重本店〉。創業天保年間、超老舗京つけもの屋さんの「えりんぎの山椒煮」。今回は、商品指定でのご紹介です。自分へのお土産なのだから、お漬物じゃなくてもいいですよね。
わたしはこの「えりんぎの山椒煮」がだいすきでして、毎度一袋をごはん一杯で食べ尽くしてしまいそうになる自分を慌てて制御しています。ほっかほかのごはんにのっけて食べるのがしあわせ。
箱入りの「きのこの山椒煮」もあるのですが、こちらは本店限定の商品で、人へのお土産としておすすめ。えりんぎに加え、椎茸としめじの3種のきのこが炊き上げられ、食感や風味の違いがたのしめてこちらもだいすき。
日持ちもするので、わたしも手土産用にどちらも愛用しております。(「えりんぎの山椒煮」の方は、百貨店でも取り扱いされているので、高島屋でも購入しています。)
箱入りの「きのこの山椒煮」を単体でお土産にしたり、「えりんぎの山椒煮」とお漬物をセットでお土産にしたりと、だれにお渡ししても喜んでいただける〈村上重本店〉さんのお漬物。
もうすぐ千枚漬の季節、もし訪れた際、〈村上重本店〉さん名物「千枚漬」が並んでいたら、それも購入必須です!
帰りの新幹線の中では、かばんの中に〈村上重本店〉さんのお漬物があると思うだけで、その日のごはんがたのしみになりそう。自分へのお土産、ごはんのおともをぜひどうぞ。
住所: 京都市下京区西木屋町四条下る船頭町190
TEL:075-351-1737
営業時間:9:00~19:00
定休日:年中無休(元旦から3日を除く)
公式IG:@murakamijyuhonten
ということで、自分への手土産最適解3軒でした。これから秋深まってゆく京都、思い出とともに自分へもお土産を贈ってください。それでは、また来月!
text&photo_aoi nakamura