ひとりで味わいたい。憧れのホテル朝食5選|まろが行く、ひとりホテルのすゝめVol.18
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ひとり時間の楽しい過ごし方を提案するメディア「おひとりさま。」(@ohitorigram)をInstagramを中心に運営。年に200泊以上ひとりホテルステイをし、その圧倒的な経験に基づいた情報発信が人気を博している。6月には初の自著「おひとりホテルガイド」を出版。原案の漫画「おひとりさまホテル」は4巻まで好評発売中。ハナコラボパートナー。
私がひとりホテルで、いつも楽しみにしているのが朝食。
パンの香ばしい香りに、コーヒーの深い芳香。窓越しに聞こえる小鳥のさえずり、朝日に照らされてきらめくカトラリー。一口ごとに感じる食感の変化や味の広がり….ひとりだからこそ、ゆったり味わえる。この上ない、至福のひとときです。
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ダイニングで優雅に食べるのも良し、ルームサービスがあれば部屋でゆったり過ごすのも良し。どの時間に食べようか、ある程度自分の都合で決められるので、朝寝坊派の私には、ありがたいことだったりします(笑)。
そんなひとりで味わいたい、とっておきのホテルの朝食を5つ紹介します。
1. 木漏れ日とパンケーキ。甘じょっぱい朝の贅沢〈LOG〉
まずは、広島県・尾道にある〈LOG〉。尾道の千光寺につながる坂道にある、昭和30年代のアパートメントを再生した宿です。
世界的に注目される設計事務所〈スタジオ・ムンバイ〉が手がけ、尾道の風景が美しく映し出された空間が広がっています。
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ここでいただく朝食は、庭の木々の色をイメージしたという緑が映える美しいダイニングで。料理家・細川亜衣さんが監修した、瀬戸内の果物や野菜をふんだんに取り入れた食事をいただけます。
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私のお気に入りは、やっぱりパンケーキ。もちもち食感の生地に、たっぷりのバターと塩が少し振られていて、極上の甘じょっぱさが味わえる一品となっています。
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窓際の席で、お庭から溢れる木漏れ日のゆらめきを感じながら一口ずつゆっくり味わうと、まるで夢の中にいるかのよう。ひとりだからこそ、噛み締めたくなる時間が流れていきます。
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住所:広島県尾道市東土堂町11-12
TEL:0848-24-6669
公式HP:https://l-og.jp/
2. 憧れのホテルで、優雅なモーニングを。〈富士屋ホテル〉
続いては、箱根にある”クラシックホテル界の王様”〈富士屋ホテル〉。140年以上の歴史を誇る老舗ホテルです。
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朝食の会場は「メインダイニングルーム・ザ・フジヤ」。神社を思わせるような荘厳で神聖な空間に、朝陽が降り注ぎ…あまりの美しさに、夢かと頬をつねりそうになるほどです。
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整然と並べられた銀食器のカトラリーや、香水瓶のような塩胡椒入れにも思わずうっとり。ひとりだからこそ、こんなディテールまで愛でられます。
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後ろを振り向けば、じろりとこちらを向く柱が! この彫刻は、メインダイニングが建てられた当時の社長・山口正造氏をモチーフにしていて、今でもスタッフを厳しく見守っているのだそうです。こんなユーモアたっぷりなところも、ぜひお見逃しなく。
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私のおすすめは「ペストリーブレックファースト フジヤ」。フレンチトーストやパンケーキが一切れずつ入ったワンプレートを楽しめます。ひとりだと、どうしても食べられる量に限りがある分、こういった少しずつ色々な味が味わえるのは嬉しいですね。
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
住所:神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下359
TEL:0460-82-2211(受付時間 9:00〜20:00)
公式HP:https://www.fujiyahotel.jp/
3. 独り占めしたい、”薔薇色”のルームサービス〈帝国ホテル〉
お次は、東京〈帝国ホテル〉。1890年に日本の迎賓館の役割を担うべく開業され、皇族や国賓、世界的な著名人をもてなしてきた、日本を代表するホテルです。
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私がここでいただいたのは、ルームサービスの朝食。
誰にも見られないからこそ、ちょっとだらしない格好でも食べられて、私だけの”特等席”で味わえるルームサービスは、いつも夢見心地の気分にさせてくれます。コンコン、とノックの音が聞こえると、整然とカトラリーが並べられた真っ白なテーブルクロスのワゴンがお部屋に入ってくる…あの瞬間がたまりません。
お食事はもちろんおいしかったのですが、私が最もときめいたのが一輪のバラ。実は前日に、ルームサービスのワゴンを見かけた時にバラが添えられているのを見て、「わあ、これは絶対に頼みたい!」と思っていたのでした。
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朝食を食べ終えた後もバラを鑑賞しながら、コーヒーをいただいたりと優雅な時間を過ごしました。
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ちなみに、〈帝国ホテル〉は“おもてなしの心”を感じられるたくさんの生花で彩られているので、ぜひ注目してみてください。私はエレベーターの薔薇がお気に入りです。
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住所:東京都千代田区内幸町1-1-1
TEL:03-3504-1111(代表)
公式HP:https://www.imperialhotel.co.jp/tokyo
4. サウナ後の養生朝食で、心身ともにリフレッシュ。〈moksa〉
京都・八瀬にある〈moksa〉。八瀬には日本最古の蒸湯場があり、身を浄める場所として愛されてきた歴史があることから、“再生”がコンセプトのお宿になっています。
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館内には、サウナの聖地「サウナしきじ」の娘、笹野美紀恵氏がプロデュースした3種のプライベートサウナも完備。私のおすすめは、一日の始まりに心身を整える“ひとり朝サウナ”です。
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その後にいただきたいのが、この”サ飯”にもピッタリな養生朝食。湯葉とゆずの餡がかかったおかゆ、オーギョーチーが体に沁みます。なんという爽快感…!
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窓際で美しいお庭をゆったり眺めながら、食事をいただけるのもポイント。どうしようもなく疲れてしまった時、みなさんもぜひ”生まれ変わり”に行ってみてください。
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住所:京都府京都市左京区上高野東山65
TEL:075-744-1001
公式HP:https://moksa.jp/
5. 美食と美景の饗宴。〈HOTEL K5〉
最後は、かつて金融街として栄え、いまもその面影が残る日本橋・兜町に佇む〈HOTEL K5〉。大正12年に竣工した銀行別館のビルをリノベーションし、現在はホテルやレストラン、バーなどの複合施設となっています。
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朝食会場は、レストラン〈caveman〉。植栽に囲まれ、清々しい気持ちでお食事をいただけます。
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スープやサラダ、ファラフェルなど、コース仕立ての美しい朝食がおいしくて、朝から特別な気分に。私はカウンター席でいただくのが好きなのですが、振り返ると大きな窓から“金融街”の街並みが眺められるのも魅力的です。
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食事だけでも利用できるので、仕事前に気合を入れたい時や、休日に優雅な朝を過ごしたい時など、ちょっとした自分へのご褒美として訪れてみるのも良いかもしれません。兜町のお散歩も楽しいので、朝食後にぜひ。
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住所:東京都中央区日本橋兜町3-5
TEL:03-6661-0616
公式HP:https://k5-tokyo.com/
ひとりホテル朝食のすすめ、いかがでしたか? 朝食ひとつとっても本当にバラエティ豊か。皆さんも、ぜひお好きなスタイルで優雅なホテル朝食を味わってください。
それでは、HAVE A NICE OHITORI HOTEL BREAKFAST!