癒しのひとり京都で“ととのう”。〈moksa〉|まろが行く、ひとりホテルのすゝめ
ひとり時間の楽しみ方を提案するメディア「おひとりさま。」を運営する“まろ”が、ひとりホテルステイならではの魅力を伝える連載。第6回は、京都の宿〈moksa〉です。
今回、宿泊するホテルは…京都〈moksa〉
2022年3月にオープンしたお宿〈moksa〉。
お宿がある京都・八瀬には、“八瀬の窯風呂”という日本最古の蒸湯場があり、それ以降、身を浄める場所として愛されてきた歴史があることから、“再生”がコンセプトになっています。
身も心もズタボロ(笑)なときにこのお宿を見つけて、ひとりで思い切りリフレッシュして、生まれ変わりたい!と思って予約をしました。
癒されるを超えて、“生まれ変わる”体験を
八瀬に降り立った途端から、生い茂る緑の景色と空気に癒されて、お宿にたどり着く前に「ああ、ここに宿があるなんて、それだけですでにいいな…」と。これはもう生まれ変われるに違いない!と、この時点で確信しました。
道中でリフレッシュしながら、いよいよお宿へ。一足エントランスに足を踏み入れると飛び込んでくる、苔庭の美しさが圧巻!
八瀬の空気をまとった、現代作家による民俗的でモダンな作品たちが空間を彩り、もうここに立っているだけで昇天しそうになりました(笑)。ダイニングに向かうとき、お庭に出るとき、必ずここを通るのですが、そのたびに見惚れてしまって。ゆっくり深呼吸したくなる空間。
チェックインを済ませた後は、すぐ横にあるカウンター「帰去来(ききょらい)」へ。なんとここでお庭を眺めながら、お茶をゆったりいただくことができるんです。贅沢!
私がこの日いただいたのは、台北〈小慢(シャオマン)〉の鳳凰単欉(ほうおうたんそう)。華やかな香りを楽しみながら、お茶菓子(これがいつも最高においしい)をつまみ…これぞ至福の極み。所作や茶器にも見惚れてしまいました。
茶器が欲しいと思ったら、〈moksa〉内のショップですぐに購入できるのも魅力的!ダイニングで使用されている器も一部販売されております。
私が欲しいのは、この沓沢佐知子氏の生き物蓋碗。ちょこんと乗った生き物が愛くるしいですよね。
「リバースイート」のお部屋でいったん休憩。このお部屋、川沿いのお部屋で、川のせせらぎや新緑の景色に癒されて最高なんです。浴室からもこの景色なのですよ!たまらん。
薪火ディナーに養生朝食、プライベートサウナで“ととのう”
ディナーは、館内のレストラン〈MALA〉で薪火料理のコースを。薪窯を囲む形でカウンター席があるので、薪で焼かれた食材の香りとともに、間近で調理する様子を眺めながら、お料理をいただくことができます。設えもこれまた本当に素敵なんですよね。はあ~幸せ。
ディナーコースは時期によって内容が変わるのですが、近くの大原で採れたお野菜や、お魚、地鶏のお肉などを、食材の旨味が引き立つ薪火料理で楽しむことができます。
そして実は、このパンがめちゃくちゃおいしくて!ホテルからもほど近い修学院にある〈タナカパン製作所〉のパンだそうで、ばくばく食べてしまったのですが、おかわりをお願いする前にそっとスタッフさんが置いてくださりました…ありがたや。
しかも、基本的にオールインクルーシブなので、アルコール類を含むドリンクも一部を除き無料。お茶を使ったドリンク類が特におすすめです。ノンアルも充実しているので、お酒飲めない方も◎。
さあ満腹になったところで、お風呂にゆっくり浸かって寝ますか~と思っていたら、なんとお夜食にお稲荷さんをいただきまして。しかも、カリン酒やハーブを漬け込んだ3種の薬酒もルームサービスで注文出来るという…最高すぎませんか!“ひとり晩酌”を存分に楽しみ、満たされたまま深い眠りにつくのでした。