「頭大仏」ってなーに? 【全国】安藤忠雄が手掛ける観光スポット5選!思わず撮りたくなる建築巡りへ。
国内外を問わず多くのファンを抱える人気建築家・安藤忠雄氏。彼が手掛けるその土地に馴染んだ建築物が今では新名所に。旅行をするなら彼が手掛けた建築物を見に行ってみては?
1.〈滝野霊園〉の「頭大仏」/北海道
真駒内エリアにある〈滝野霊園〉。滝野霊園は、公益社団法人が管理運営する道民のための公園霊園で、お墓参りをする方でなくても開門時間内なら自由に入ることができます。
園内でもひときわ目をひく「頭大仏」は、開園30周年を記念して建築家の安藤忠雄氏が設計したもの。アプローチと水庭を通して日常が非日常へと移り変わり、大仏を仰ぎみる瞬間は、その大きさにはっとさせられます。「頭大仏」は写真撮影もOKなので、フォトスポットとして訪れる観光客の方も年々増えているそうです。
〈真駒内滝野霊園〉
■札幌市南区滝野2番地
■011-592-1223
■開門時間
7:00~19:00(4〜10月)/7:00~18:00(11〜3月)
・頭大仏
9:00~16:00(4〜10月)/10:00~15:00(11〜3月)
■頭大仏は12月29日~1月4日およびメンテナンス日は閉殿
(photo&text:Yui Ishibashi)
2.〈北菓楼札幌本館〉/北海道
1階は、人気の「北海道開拓おかき」や「バウムクーヘン妖精の森」をはじめ、〈北菓楼〉の和菓子、洋菓子、生菓子などほぼすべての商品を取り揃えたショップになっていて、2階にはカフェが併設されています。
2016年3月、世界的な建築家・安藤忠雄氏のデザインにより生まれ変わった〈北菓楼札幌本館〉は、もとは大正時代に北海道庁立図書館として建てられた歴史的建造物です。2階に上がる階段は大正15年のままの「旧玄関ホール」として残しており、重厚感があってとっても素敵!そこを抜けると、自然光のさす開放感のあるカフェへとつながっています!天井まで一面本棚になった壁があり、カフェ利用の方は読書をすることも可能で、のんびり過ごせるのが魅力。
〈北菓楼札幌本館〉
■北海道札幌市中央区北1条西5丁目1-2
■0800-500-0318
■1F ショップ 10:00~18:00
■2F カフェ 10:00~17:00(16:30LO) ※食事は11:00~14:00
※金額はすべてカフェ利用時の税込み金額。
※喫茶スペースは予約不可。
(photo&text:Seiko Takahashi)
3.〈京都府立 陶板名画の庭〉/京都
レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』やモネの『睡蓮・朝』など言わずと知れた名画を再現した陶板画を、野外で鑑賞できる施設。屋根がない美術館というのが最大のポイント。
空の青さや風の流れを、全身で感じることができる。ルノワール『テラスにて』を再現した陶板画など、実際に見るのが難しい名画8点を近くで鑑賞できる。鉄筋コンクリート造の建物の設計は、世界的に活躍する建築家・安藤忠雄が手がけた。歩道以外は水面で覆われている。「奥まで歩くと、小さな滝がいくつも流れていて、水音が心地いい」
「美術館をたくさん設計している安藤忠雄ですが、ほぼ外部空間というところが珍しい。美術館建築では難しい、立体的、ダイナミック、光や水をたくみに取り入れるという要素を、軽々とクリアした、開放的な空間です」
〈京都府立 陶板名画の庭〉
■京都府京都市左京区下鴨半木町
■075-724-2188
■9:00~17:00(16:30最終入園)
■100円
■無休
(Hanako1164号掲載/photo : Makoto Ito text : Ai Kiyabu)
4.〈アサヒビール大山崎山荘美術館〉/京都
〈アサヒビール大山崎山荘美術館〉は、約5,500坪の庭園のなか、英国風山荘である本館と安藤忠雄設計の「地中の宝石箱」、「夢の箱」、その他の建物から構成されています。本館で展示されているアサヒビール初代社長の山本爲三郎コレクションには、陶芸家・河井寬次郎の作品も。
安藤忠雄は、コンクリートの構造物を地中に埋めることで、庭園から天王山に続く素晴らしい景観を断ち切ることがないような「地中の宝石箱」を設計しました。現代建築ならではの芸術性にも注目ですよ!こちらのスペースには、印象派の巨匠クロード・モネの「睡蓮」連作が展示されています。
〈アサヒビール大山崎山荘美術館〉
■075-957-3123(総合案内)
■京都府乙訓郡大山崎町銭原5-3
■JR京都線山崎駅、阪急京都線大山崎駅より徒歩10分
■10:00〜17:00(入館〜16:30)
■月休
■拝観料:900円、高・大学生500円、中学生以下無料
■https://www.asahibeer-oyamazaki.com/
(photo,text : Yuki Yoko)
5.〈本福寺 水御堂〉/兵庫
平安時代後期創建と伝えられる真言宗御室派の古刹、本福寺境内に新たな本堂として建立された水御堂は、安藤忠雄によるコンクリート打ちっ放しのデザイン空間。蓮池の地下へと続く本堂へのアプローチに注目。
〈本福寺 水御堂〉
■兵庫県淡路市浦1310
■0799-74-3624
■拝観時間9:00~17:00
Navigator 朝比奈千鶴
「暮らしの延長線の旅」をテーマに、紀行エッセイの執筆や旅特集の企画・編集を行う。現在、四国八十八カ所の歩き遍路をゆっくりと区切り打ち中。
(Hanako1180号掲載/text : Chizuru Asahina)