#気候危機を止めよう! eriさん・小野りりあんさんによる気候危機へのプロテスト。『ピースフルクライメイトストライキ』第一弾!
デプトカンパニー代表であり、社会・環境スピーカーであるeriさんと、気候アクティビスト/モデルである小野りりあんさんは、2021年4月17日(土)から23日(金)までの7日間におよび、NDG62%以上、そして原発・石炭ゼロを求める『Peaceful climate strike(ピースフルクライメイトストライキ)』(以下、PCS)を行いました。
4月22日に米国主導で開催された主要排出国との気候サミット、そして6月11日の脱炭素が主要議題となるG7、11月に開催されるCOP26。日本の気候変動対策の「これから」が決まるいま、ひとりひとりの行動が今後私たちが暮らす地球の未来を変えていけるはず。市民へのきっかけづくりとしてYouTube、インスタグラムのライブ配信にて様々なイベントが行われました。
いま、地球の温度が上がっている!?
第一部では、気候危機についての基礎を学べるYouTubeを毎日1本ずつ配信。
その中から、気象学者の江守正多さんをはじめとするメンバーが、わかりやすく説明してくださった回をレポートします!
いまこのタイミングで、なぜ温室効果ガス削減や、石炭の廃止を求められているのか?
その答えは、20世紀後半以降、地球の平均気温がグンと上がっているというところにありました。産業革命前から今までで、なんと1.2度も上がっているそう。
普段、天気予報で「今日は昨日より2度低いのか〜」「明日は4度も上がるの!?」と、その気温の変化には慣れている私たち。
だから地球の平均気温が1.2度上がっていると聞いても、それがどう問題なのかってなかなか捉えづらいですよね。
350JAPANの荒尾日南子さんは、「地球を自分の体に置き換えて考えてみるといいと思います。平熱が36.5度だったのが、ある日からずっと38度になったら毎日しんどいですよね」とわかりやすく教えてくれました。
た、確かに…。
地球の熱が上がってしまっていると考えると、なんだか怖くなってきました。
でもなんでそんなに上がってしまったの?
簡単に説明すると、大気中にある温室効果ガスの量が昔と比べて格段に多くなってしまっているから。そしてその温室効果ガスを増やしているのは、主に先進国に暮らす人間(まさに私たち!)なんです。
一番身近で影響のある温室効果ガスは、二酸化炭素(CO2)。石炭、石油、天然ガスなどの化石燃料のことで、このエネルギーを削減していかないことには地球の熱は下げられないと考えられています。
地球温暖化で起こる3つのこと。
江守さんいわく、温暖化で地球に起こることは大きく分類して3つ。
「ひとつめは、『異常気象』。大雨が増えたり、熱中症や感染症が増えることにもつながります。これは自分たちが直接被る被害と言ってもいいですね。
ふたつめに、『ティッピング』。地球の平均気温があと3度上がってしまうと、私たちがどんなにCO2を減らす努力や対策をしても、元に戻れない状態になってしまうということです。今の人類が、その引き金を引いてしまうと考えると、ものすごく怖い。
最後に、『気候正義』という問題があります。CO2を主に排出しているのは先進国ですが、大きな被害を受けるのは、反対に発展途上国がメイン。私たちの行いで、難民や紛争が増えてしまうリスクが高まるのです」
今年は桜の時期が例年に比べて異常に早く、卒業式のシーズンに満開という地域が多かったですよね。そんな “いつもと違う” 現象が、少しずつ、でも確実に私たちに迫ってきているんです。
共鳴のハンガーストライキ。
4月22日、気候サミットが行われた当日。
20日から4日間、塩と水だけで生活する『ハンガーストライキ』(以下、ハンスト)を二人で実施した、eriさんと小野りりあんさん。
ハンスト3日目のこの日はフラフラの状態になりながらも、NDG60%以上の結果を求めて、経済産業省の前でスタンドアクションを行いました。
また、22日からの24時間は、二人と共にハンストする『共鳴のハンガーストライキ』も実施。目的はひとつ。このアクションに多くの人々が参加をすることで、市民の連帯と要望、具体策が 気候サミットに出席している日本政府のリーダーへ、そして世界のリーダーへ伝わり 大きなメッセージを届けたい!というもの。
オンライン上で賛同者を募ったところ、約600名の参加者が集まり、気候危機について交流を深めました。
二人は、約600名もの参加者とハンストを行った感想を、このように述べていました。
「600人近くの人が同じ想いでアクションを起こしたことって、もしオフラインで集まれていたら日本の歴史に刻まれるものになっていたな〜って思います。それをオンライン上で想像しながら共にやっていることを感じ取れたことは、特別な経験になりました。こうやって社会って変えていけるんだなって思います」(小野りりあんさん)
「ハンガーストライキというプロテストを通して多くの人と一つの共同体を作り出すことができたことが一番の宝物となりました。こうしてみんなが思いとそれぞれの個性を持ち寄って社会をより良くしていくアクションを起こせるんだと改めて市民運動の力強さを実感しました」(eriさん)
NDGの結果は46%と、願っていた数字よりもはるかに下回ってしまいました。
ただ、今回のこの二人のアクションによって、これまで気候危機を知らなかった人や、なにげなくインスタグラムで生配信を見た人、ハンストに参加してみた人など、賛同者がこれまでよりも圧倒的に増えたのではないかと思います。
いま、私たちにできること。
「3.5%という数字。こんなに頑張っているのに、私って全然地球にとって役に立っていない。そういう時はこの数字を思い出すようにしてる」(eriさん)
3.5%。
この数字は、ハーバード大学のエリカ・チェノウェスさんという研究者が、非暴力の平和的な運動において、人口の3.5%の人がその運動に賛同すると、そのアクションはうまくいくと実証的に示したものなんだそう。
だから例えば、100人の人に気候危機について語ることがあったとして、3〜4名が同じように賛同しアクションしてくれたなら、地球温暖化に確実なストップがかけられるってことなんです!これって実現可能な数字だと思いませんか?
次は、6月11日に行われるG7。
世界のリーダーたちに、私たちが本気だということを示すにはどうしたら…!?
「パワーシフト。家庭内で排出されるCO2は、電気を使用するものがNO.1。ここを変えるのが一番インパクトがあるんです。あとは、常に情報が入ってくる状態を保てるように荒尾さん率いる、350JAPANのクルーに登録してLINEグループに入るとか。Green Teaというコミュニティに入ってみることがおすすめです」(小野りりあんさん)
「すでに存在するコミュニティに入ってみる!仲間を増やす!そして、個人ができる一番パワフルなアクションはパワーシフト!切り替えはネットで数分、工事も不要であっという間にクリーンエネルギーに切り替えることができます」(eriさん)
なるほど。
“世界のどこかで起きている、どうやら大変そうな問題” から、
“私たちの身近に起こっている、いますぐに行動が必要な問題” へと変えていくためには
「情報」がいつでも入ってくる状態をつくり出すことからはじめるのが良さそうです。
#気候危機を止めよう!
今回のPCSで配信された動画は、YouTubeの専用チャンネルで見ることが可能。
本記事で紹介した『気候危機ってなあに?』以外にも、『ファッションと気候危機』、『どうぶつと気候危機』や、第二部に行われたゲストによるライブ配信も。
少しずつでも大丈夫、ひとりひとりの一歩で地球温暖化にストップをかけるべく、今日からできることをなにかしらはじめていきませんか?
〈Peaceful climate strike(ピースフルクライメイトストライキ)〉
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