Hanako Beauty「あのコスメが生まれた理由」第10回 誕生から愛され続けて45周年、〈アルビオン〉から「薬用スキンコンディショナー エッセンシャル」が生まれた理由。
Hanako本誌連載「Hanako Beauty Skin Care あのコスメが生まれた理由」を掲載。今回は、〈アルビオン〉から誕生した「薬用スキンコンディショナー エッセンシャル」をコスメが生まれた背景とともにご紹介します。
日焼けの後やニキビのケアに45周年のロングセラーが大活躍。
今の季節、日焼け後のほてり肌をクールダウンするのにぴったり、と引っ張りだこの〈アルビオン〉「薬用スキンコンディショナー エッセンシャル」、通称“スキコン”。今年で誕生から45周年という超ロングセラーだけど、当初はかなりの異端児だったとか!?
「スキコンがデビューしたのは1974年のこと。当初は、高級スキンケアラインの化粧水として発売されました。キー成分は、健康茶などで有名だったハトムギのエキス。それは、現在も変わらず配合されているんですよ」(アルビオン PR担当 二階堂ゆきさん)今でこそ当たり前にある“敏感肌向けスキンケア”が、そんな昔から存在していたなんて驚き。
「当時のお手入れは、朝に収れん化粧水でさっぱりと。夜は保湿化粧水でしっとりと、と化粧水を2本使いするのが一般的。それを“1本でさっぱり感としっとり感を両立できないか”と考えて開発がスタートしました。その考えを実現するべく油分を配合し乳化させて、白濁したスキコンが完成したのです。当時、化粧水に油分を加えるという発想はなかったのですが、アルビオンは乳液製造の高い乳化技術を持っていたため、その技術を応用することで実現できたと聞いています」
その後、クチコミを中心に認知度がアップ。保湿はもちろんほてりを抑えたり、ニキビのケアに役立つスグレモノとして、1980年代には日本中にファンが広がったそう。「たっぷり使いたいという声に応えて大サイズが誕生したり、薬用にパワーアップしたり。2011年にはハトムギの新品種“北のはと”を採用するなど少しずつ進化していますが、処方の骨格は変わっていません」独自性にこだわる企業姿勢も、1956年の創業当初から変わらない。
「アルビオンでは洗顔後すぐ乳液を使う“乳液ファースト”のケアを提案しています。これも、世の中にないものを作りたいという、創業の原点にあるモノ作り精神の現れ。洗顔後の肌には、化粧水よりも油と水の混ざった乳液をつけたほうが明らかに肌が潤い透き通る、という肌実感から導き出されたもですが、後にそれを裏付ける結果も出ています。“肌実感を大切にする”こと“他にはないものを作る”ことは、創業以来変わらないポリシーなんです」
どんなによいコスメも、使い続けなければ意味がない。その点“なんだか新しい”、“肌が変わる気がする”と毎日ワクワク感を得られるものなら、ずっと使いたくなるはず。スキコンが長く愛される理由は、まさにそこにあるのかもしれない。
1983年よりスタートしたマスク美容法(現在は終了)。スキコンを含浸させたマスクでのお手入れを試した女性が、次々その虜に。
全顔スキコンに包まれたい、というリクエストに応えて誕生した、「薬用スキンコンディショナー エッセンシャル ペーパーマスク E(医薬部外品 12ml×8枚入り 3,000円)。」炎症を抑えてクールダウンさせるマスクは、日焼け後のお手入れにぴったり。
Brand Profile/〈ALBION〉
1956年創業。洗顔後すぐの肌に乳液をなじませるという独自のスキンケアシステムを提案する。1972年に超高級スキンケアシリーズ「グランデューク」を発売し、1974年に敏感肌向けライン「グランデューク エッセンシャル」をリリース。スキコンはその中の化粧水として登場した。
(Hanako1175号掲載/photo:MEGUMI(DOUBLE ONE)styling:Momoko Miyata text:Yumiko Kazama cooperation:UTUWA)
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