子どもとのハイキングに◎。最高に爽やかで気持ちいい、大文字山登山のすゝめ|子どもと巡る、優しい京都Vol.4
トレンドに流されることなく、不動の人気を誇る京都は古都ならではの落ち着いた雰囲気が魅力。ただ、それ故、子どもと一緒だと行ける場所が限られてしまう…と思っている人も多いはず。本連載では、そんな悩みに寄り添うべく、京都在住で一児の母・田中泰子さんが現地に住んでいるからこそわかる、子連れでも最高に楽しいスポットを紹介します。今回訪れたのは、五山の送り火で有名な、大文字山とハイキング後の休憩におすすめの喫茶店。
登山初心者にも、子どもにも優しい、大文字山へ
京の夏の風物詩、五山の送り火をご存知の方は多いと思います。そのうちのひとつ、大文字山へのハイキングとハイキング後のお楽しみにおすすめしたいお気に入りのカフェレストランをご紹介します。
わたしが山に登ったのはおそらく中学生の時の遠足以来で、これまで山登りに興味を持ったことはなかったけれど、「大文字山は登山がはじめての人や小さい子供も気軽に登れるし、めっちゃ良いよ!」と言うのを聞いていたので、いつか登ってみたいなと思っていました。
子供や若者、おじいちゃんおばあちゃんまで、海外からの観光の方もわんちゃんも、老若男女問わず幅広く愛されている京都で最もポピュラーな登山スポットだそうです。毎日登っている方もいるそうで、幼稚園の遠足でも来られていました。
大文字山に登るには何種類かルートがありますが、一番王道とされているのが銀閣寺ルートで、道に迷う心配がなく安全で道も整備されているとのことでこちらを選びました。
わたしたちは車で近くまで行き付近のコインパーキングに停めました。バスの場合は京都市バス「銀閣寺道」で降りて徒歩約10分で登山口です。登山口には駐輪場もあるのでレンタサイクルで観光と合わせるのも良さそうです。
お手洗いは銀閣寺の参道の入口にあり、ここから先はないのでこちらで済ませておきます。
参道のお土産やさんや食べ物やさんを観光しつつ銀閣寺の前まで向かい、左に曲がると登山口に到着です。
登山口に近付いていくと緑が増えてきて、風と自然の音の気持ち良さを早速感じました。
娘ははじめてのハイキングではりきっていて、ごきげんだったのですいすい歩きはじめました。
すれ違う方々がみなさん「こんにちは!」と声をかけてくれて、山登りにはこういうのがあるのか!めっちゃいいな!と心の中で思いながら、こちらも「こんにちは!」と返しながら進みました。
切り株やちょうど腰をかけられる岩などがちょこちょこあるので水分補給やおやつタイムをとりました。
ゆるやかな道や長い階段などを乗り越えて50分ほどで火床に到着(体感的には半分くらいの時間でした)。すると京都市内を一望できる景色が目の前にドーンと広がっていて、これが山登りの醍醐味か! と感激しました。
遮るものがなく見晴らしがとても良いので京都タワーや京都御苑、下鴨神社、平安神宮の大鳥居など、京都の名所を娘と一緒に見つけるのも楽しかったです。この日は晴れていたけど花粉のせいか霞んでいました。すっきりとした晴れの日にはあべのハルカスまで見える日もあるそうです。
こちらは火床で、頂上ではなく山の中腹にあたります。私たちは火床をゴールにしましたが、上級者の方はここからさらに頂上を目指すそうです。
こちらが火床です。送り火で灯される「大」の字の「一」と「人」が交差するところにあたります。毎年遠くから見ている送り火の一部が目の前にあってすごいなぁとしみじみしました。
娘はヤッホーするのを楽しみにしていたので存分にしていました。
火床で景色を見ながらランチタイムがしたくて登る前に〈青おにぎり〉に寄っておにぎりをたくさん買ってきました。
どんな時にでもおすすめしたいおいしいおいしいおにぎりやさんです。わたしは「青鬼の爪」というネーミングのピリ辛じゃこピーマンのおにぎりがお気に入りです。娘は大好きな鮭おにぎりを選んでいました。
普段からおいしいこちらのおにぎりですが、山に登って景色を見ながら食べるおにぎりは特別においしく感じられました。
1時間程ゆっくりしてから下りはじめると日の当たり方も変わっていてまた綺麗でした。
帰り道はもう慣れてきて、向かいから登ってくる人とすれ違うときには自然に「こんにちは!」と言っていました。
娘は3歳5ヶ月で嫌がる素振りなく自分の足で(抱っこなしで)登って降りて来ることができました。降りるのにかかった時間は40分くらいです。
とても良かったのが、わたしは日頃たくさんのことで頭がいっぱいでほぼパンクしているのですが、山を登ることに没頭して頭がすごくスッキリしました。娘にも、良い経験、良い思い出になったと思います。
爽やかだし人の暖かみもあり自然も気持ちいいしリフレッシュできるし、いいことだらけだったので、山登りをする方の気持ちが少しわかったような気がしました。
みなさんが気軽に登っている山だけど、必ずスニーカーで行くことと、水分、ハンカチタオル、帽子、汗をかいたときのためにお着替えを持参すること、というのを事前の調査で確認していたのでこれらを装備して行きました。
青おにぎり
住所:〒606-8404 京都市左京区浄土寺下南田町39-3
TEL:075-201-3662
HP:https://aoonigiri.com/
※営業時間、定休日は公式インスタグラムをご確認ください。
登山の後は、爽やかな風と陽だまりが心地よい〈NOA NOA〉へ
銀閣寺周辺には哲学の道もあり、ハイキング後のお楽しみになる素敵なお店がたくさんありますが、今回は、お天気の良い日に最高に気持ちが良いカフェレストラン、〈NOA NOA〉をご紹介します。
たっぷりのテラス席、すべての扉がオープンでとても開放感のある店内が個人的にすごくタイプなお店です。お庭もあり、娘がとっても喜んでいました。
ハイキングとは別日でお邪魔したので、この日はランチと食後のデザートもいただきました。朝早く出発して、下山後で〈NOA NOA〉でランチ、なんてプランも素敵ですね。
パスタランチとピザランチをオーダーして、シェアしました(どちらもLサイズがおすすめです)。
「お外で食べるの楽しいね」と娘は何回も言っていて、風が吹き抜ける気持ちの良い空間で、体も心も満たされました。デザートはシフォンケーキとモンブランに。
京都ではなかなか見かけないタイプのお店で、開放感に溢れ、抜群に居心地も良いし、子どももとっても喜んでくれます。山登り、そして開放感抜群な空間での美味しい食事やデザート。癒されること間違いなしです!
NOA NOA
住所:〒606-8406 京都府京都市左京区浄土寺石橋町37
TEL:075-771-4010
営業時間:
[ランチ]11:00~15:30
[ドリンクのみ]15:30~17:00
[ディナー]17:00~20:00(オーダーストップ)
定休日:火曜日
※貸し切りパーティーなどで不定期に臨時休業日があります。来店時は電話にて確認していただくと安心です。
公式インスタグラム:@noanoakyoto
これまで大文字山は遠くから見るだけしか知りませんでした。登ったことによって夏の五山の送り火を見るのがさらに楽しみになりました。
関西圏の方もご旅行で京都に来られている方も、気持ちの良い季節にぜひぜひ登りに行ってみてください! おすすめです!