そのツヤ肌、古くない? 韓国の元BAから教わる、最旬メイクの作り方
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今すぐ真似したい! 最新韓国メイクのトレンドとは?
フリーマガジン「ampule magazine」の発行をはじめ、美容業界向けの情報発信や美容マーケティングのエキスパートによる市場分析、定期的なウェビナー開催など“日本の美容業界の進化”の後押しをミッションとして掲げている〈ampule〉(アンプル)。その数々の知見から、世界を席巻し続けるK beautyの強さの秘訣や韓国コスメのトレンドにも熱く注目しています。
今回は、韓国の元美容部員でトップ営業の実績経験もあるナム・ウンソンさん(ウンちゃん)が最旬韓国メイクを伝授。〈ampule〉が発信している美容トレンド予測をもとに、覚えておきたい亜熱帯対策のメイク&3つのトレンドを教えてくれました。
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ナム・ウンソン/韓国の大手beautyストアで約3年間働いていた、元カリスマ美容部員。自他ともに認める美容オタクで、美容業界の流れを読む分析力と知識量を活かし「ampule magazine」の企画、PR活動などに従事。“ウンちゃん”の相性で親しまれている。
南さんのXはこちら!:@cosotafromkorea
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① “ツヤ肌”の概念をアップデートする
日本人のツヤ肌=水分量が多く、みずみずしいイメージ。そのため多くの人は、下地を仕込んだ後しっとりとしたファンデーションを塗ってしまいがちですが、まだまだ暑さが続くいまの時期、高温多湿の日本ではテカリの原因になるそう。
「韓国でも一時期、小鼻やおでこの側面などツヤがいらないパーツにも光沢感を出す肌質が主流でした。しかし今のトレンドは、部分的にマットを入れて、メリハリのあるツヤ肌を作ること。きめ細かくて反射光のあるハイライターやパウダーを選んで使ってみましょう」
早速、トレンディな肌質を作るおすすめのハイライターをひとつ紹介してくれました。
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「〈Dior〉のバックステージ フェイス グロウ パレットは発色も良く、韓国でもバズっている人気アイテム。左上のホワイトパールをベースに、3色を指で軽くとって肌にのせると、細かい粒子で表面はサラサラなのに程よい光沢感が生まれます。華やかなピンクパールが入っている『004 ローズゴールド』も、より愛らしい雰囲気になって日本人の印象にもぴったりです。ハイライターは広い部分に使えるので、顔全体がテカらないようにバランスを見ながら入れてみてください」
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光沢感に少し抵抗がある人は、パールが入っていないバームを部分使いするのもおすすめ。みずみずしさとはまた違った肌本来の自然な輝きと、少しじゅわっとした果汁感が生まれる。
「ほかにも、パウダーを使ってツヤを消しながら滑らかな仕上がりにするのも効果的。カバー力重視ではなく、重さを感じないエアリーな粉質でしっかりツヤを隠せるものを選んでみてください」
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② マット感は目元にもオン
マットを部分的に仕込む、というトレンドは目元を彩るアイシャドウにも影響がある模様。実際に、日本と韓国の人気商品のスウォッチを比較してみると一目瞭然! 韓国のパレットはグリッターやシマーが1〜2色ほどで、あとは全てマットという組み合わせになっています。
「日本のアイシャドウは、レイヤーを重ねて染めていくような、全体的に清楚でシマーな仕上がりです。透け感のある方が顔の印象が重くならず、女の子らしくて可愛い。なので、透け感のあるマットが主流になっていると思います。
それに比べて、韓国のアイシャドウはしっかりマットの色みを入れてから、グリッターをトッピングするイメージ。グリッターよりも細かいラメのシマーをのせて、きらめき感の違いを楽しむメイクも流行っていますよ」
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韓国で「マットアイシャドウ」はとても定番で、日本のアイシャドウと比べるとマット質感の存在は際立っています。韓国っぽさを出すメイクは、マットを操ることが一番大事です!
③ トレンド真っ只中!“隠し寒色メイク”を覚えよう
そして3つめに挙げてくれたのは、寒色を顔に忍ばせるメイク。日韓問わず、近年では1990年代後半〜2000年代初頭に流行したファッションやメイクのリバイバルブーム。
「Y2K」(Year 2000)と呼ばれるスタイルのなかで、特にブルーを使った寒色メイクは、男女問わずK-POPアーティストのメイクアップでも頻繁に登場しています。ウンちゃんも激推しの韓国トレンドメイクです。
「そのブームから派生して生まれた、水色や青で神秘的なニュアンスを作り出す“ブルーコア”というキーワードは韓国メイクのトレンド真っ只中。それを体現できる注目のコスメアイテムとして紹介したいのが、〈Laka〉のドリームビームハイライターです」
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「以前からハイライターのバズワードとして、光線を放つような発色を“〇〇ビーム”と呼んでいるんです。2024年はそこに寒色のトレンドが入って、ブルービームハイライターが大人気。マットピンクのチークに少し混ぜたり、顔のトップにちょっとのせたりして使いますが、最近ではまぶた全体にのせたり、あえて大胆に寒色を使う傾向も増えています」
実際に、ブルービームハイライターを使った隠し寒色メイクにチャレンジ。簡単に取り入れる例として、目頭にポイントで入れる方法を教えてくれました。
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隠し寒色メイクを手軽に取り入れるならまずは目頭にポイントで入れるのがおすすめです!
1. アイシャドウは控えめに
レッドオレンジなど寒色と衝突する色はなるべく避け、ベージュやブラウンなど青に合う色を選ぶ。アイシャドウの代わりに、まつげを際立たせるのも◎。
2. 顔の質感はセミマットを意識して仕上げる
ツヤ肌+ブルービームハイライターのきらめき感は顔を膨張させてしまいやすいので、セミマットにおさえる。シェーディングを入れるなど顔全体にメリハリをつけると尚良し。
3. 全体を肌なじみの良い色で統一
リップやチークも目立たず、色のつながり感があるものに。コーラル・ピンクベージュのような質感が目立たないけど、血色のあるものに。顔の形や肌の色に合わせて、薄めに淡く入れる。
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メリハリのあるほどよいマットな肌と涼しげな青い目元は、まだまだ続くジメッとした暑い日もクールに吹き飛ばしてくれるはず。いつものコスメを少しだけアップデートさせて、最新韓国トレンドメイクを取り入れてみませんか?
J-Beautyの発展のため美容業界の課題や変革と向き合い、国内外のトレンド分析・情報発信をするフリーマガジン。発刊に合わせたウェビナーも開催。Instagram:@_ampule_
photo_Akane Kuwano text_Ami Hanashima