ハイライトやコントロールカラーとして捉えるチーク。 FIND YOURSELF 私を育む美容 Theme#12
ヘア&メイクアップアーティストの草場妙子による「FIND YOURSELF 私を育む美容」。それは画一的な美しさにとらわれず、ほかの誰でもない自分の心を豊かにするための美容。何が自分をよろこばせるか。考え、見極めることは人生をきっと豊かにする。この連載ではそんな想いを届けたいと思っています。
今回提案するチークの使い方は、チークが主役の甘さや可愛らしさを強調したメイクではなく、 肌の質感の演出やカラーコントロールを目的としたもの。いわゆる“チーク=血色”という捉え方ではないということ。チークを上手に選ぶことで、肌のトーンアップ、肌色の調整、光を生かした質感の演出を叶えることができます。
とても画期的だと感じたのは、ハイライトのように使える〈ヒンス〉の「トゥルーディメンショングロウチーク G002 メロウ」(写真・左)。一見した限りは、発色が良くて、つけたときに存在感が出そうなイメージ。でも、実際につけてみると、色よりも質感(輝き)が立ちます。頬骨に沿って入れると、より艶が引き立ちます。ふんわりと薄づきになるのが持ち味で、光を受けたときに上品な輝きが出て、肌がパッと明るくなり、フレッシュな印象に導いてくれます。その秘密は、光を帯びたゴールドパールの質感。発色が優しいから肌なじみが良く、はっきりとした輪郭が出ないという利点があります。簡単に使えるので失敗しづらく、デイリーに使いやすいと思います。
一方、〈アディクション〉の「ザ ブラッシュ マット 009Mローズ ウィッシュ」(写真・右)は、青みが強いタイプのピンクチーク。コントロールカラー(下地)のような立ち位置のプロダクトです。一般的に肌の色を調整する役割を果たすコントロールカラーは、ファンデーションの前に使いますが、メイクの仕上げのときに「もう少し透明感が欲しい」「黄ぐすみを払いたい」と思うこともあると思います。そういうときに“仕上げのコントロールカラー”としてこのチークが役立ちます。頬の高い位置に軽くふわっと入れると、顔の一番目立つ部分に透明感を加えることができます。
メイクアイテムの中でも、特にチークは見ただけでは選ぶのが難しく、肌にのせてみないと発色や質感を捉えづらいもの。ぜひ、試してから選んでほしいと思います。