Telop #11 叙々苑をキーステーションにお送り 神はテロップに宿る11話|パンサー・向井 慧
今やテレビに欠かせない文字テロップ。出演者もテロップに載るパワーワードを繰り出すトーク力が求められています。そこで人気番組の中から、テレビっ子編集者の綿貫大介が気になる有名人のテロップを収集。これを見れば、今のテレビが見えてくる!?
令和のラジオスター、 パンサー・向井の呪縛。
TBSラジオで月~木の朝の帯番組『パンサー向井の#ふらっと』のパーソナリティを務めると聞いたときはびっくりした。ラジオスター伊集院光さんの後釜として朝の顔に就任するのだから、向井さんのプレッシャーは相当だったと思う。すでにいくつかの番組を持っていたものの、これは大抜擢。しかし実際に蓋を開けてみたら、しゃべるテンポ、トーン、内容が朝にぴったりハマっていて、堂々とその枠に収まっていた。
現在、ラジオのレギュラーは5本。1日に11本分収録したこともあるほどの多忙っぷりで、ラジオ以外で誰ともしゃべれていない日もあるのだとか。プライベートの過ごし方も、ラジオでしゃべることがないから何かをしにいこうという逆の発想になっていて、完全なオフをつくれていない。そんな貴重なプライベートの様子を『あちこちオードリー』(テレ東系列)で語っていた。その日は意中の女性と焼肉デート。まずは楽しませるために、ラジオで手応えがあったトークネタを繰り出して場を盛り上げる。それからはMCのように女性に質問して、相手のことを聞き出す。…ん?これってラジオのゲストコーナーになっていないか?もうこれは完全に、「叙々苑をキーステーションにお送りしています」状態。体がラジオの周波数に飲み込まれているではないか……。
今年はもっとプライベートを充実させたいという向井さん。とりあえず気晴らしにと最近ピアスを開けたそうだけど、その話も結局ラジオのネタになっていた。やはり令和のラジオスターはしばらくラジオの呪縛から逃れられないようだ。