カラダを「整える」 体調をおだやかに整えてくれる。カラダにうれしいハーブと食材。
実は食べ物の中にも、女性ホルモン由来の不調に効果があるものがたくさんあります。不調に対するセルフケアの一環として、日々の食事に積極的に取り入れていきましょう。
不調に作用するハーブでセルフケアを。
ヨーロッパでは古くから薬草療法に使われてきたハーブ。植物のおだやかな作用がカラダの不調に優しく働きかけてくれる。さまざまな効用が認められているが、たくさんあるハーブの中でも万能なのがジャーマンカモミールとレモンバームだと橋口先生。
「このふたつは単独で飲んでもおいしく、ブレンドがしやすいハーブの筆頭です。ジャーマンカモミールは心身のリラックスに効く代表的なハーブ。弱った胃を保護する働きがあります。レモンバームは、月経前後の不快な症状に効用があるとされています。ほかのハーブとブレンドすることで、より幅広い効果を得ることができます。カラダを温めてホッとできるものを取り入れるのは、不調期にはとても大事なこと。薬の代わりに飲むという意識ではなく、あくまでも心身をリラックスさせるセルフケアの一環として、毎日の習慣にしていくといいですね」
ハーブは薬ではないので、自分の好きな香りや味で選べて、ブレンドも自在。ゆっくりとおだやかに不調を癒してくれる。
「いろいろと試してみて、自分の好みと体質や症状に合ったものを見つけましょう。1日に1回でもいいので、ハーブティーを飲んで自分をいたわる時間を持ってください」
優しい香りと甘みで、 ホッと癒されるひとときを。
ジャーマンカモミールは、ミルクで煮出してミルクティーにしてもおいしい。甘い香りがより強調され、リラックス効果が高まる。ミルクにはリラックスに関わるセロトニンの原料の成分トリプトファンが含まれ、カモミールにも緊張を和らげる効用があるので、毎日寝る前に飲めば、不眠のセルフケアにも。
不調に効果ありの、香味野菜を食事に取り入れて。
「ハーブやスパイスや香味野菜には、胃腸の働きを良くしたり、気分をリフレッシュさせる効果が高いものが多くあります。香味野菜といっても難しく考える必要はありません。普段よく使っている身近な野菜でも効用が期待できるものはたくさんあるので、食事の時に意識して取り入れてみるといいですね」
気分が沈んでいる時には、香りの良い野菜を料理に加えるといいと橋口先生は言う。ここで紹介しているセロリやしそ、パクチー、生姜に加え、春菊やバジル、ネギ類やしそ科の野菜も効果が高い。ピーマンやパプリカも、イライラを鎮めリフレッシュ効果があるそう。
「バランスの良い食事と十分な睡眠は健康の基本。セルフケアではまず、そこをしっかりと整えることが大事です。カフェインは疲労に気がつきにくくなりイライラの元になるので、夕方以降はなるべく控えて。人のカラダにはタンパク質が一番重要なので、ハーブや香味野菜をうまく活用しながら、タンパク質をしっかり摂るようにしましょう」
タンパク質不足だと、不調が改善されないのはもちろん、老化もどんどん進むと橋口先生。タンパク質を中心に、ハーブやスパイス、香味野菜をうまく使い、バランスの良い食事を心がけたい。
混ぜて包んで茹でるだけ。香味野菜は水餃子で摂る。
香味野菜は水餃子に入れるのが橋口先生のおすすめ。材料を混ぜて包んで茹でるだけだからとても簡単。アジ、しそ、梅干しの餃子は夏バテ防止に。しそは気の巡りを良くし、ニラ、百合根、鶏肉の餃子は喉を潤し、咳を鎮める効用が。百合根は気持ちを落ち着かせ、ニラはカラダを温めてくれる。