「テレビ朝日アスクで、アナウンス技術を学んでみた」第1回 実践前に習得!本来の自分の声が出せるようになる、発声・発音トレーニング
Hanakoのイベントで司会をするなど、人前で話す機会の多いハナコラボ プロデューサー・土屋志織が、アナウンススクール〈テレビ朝日アスク〉に入門。果たして、憧れのアナウンサーのような話し方になれるのか…?全4回、短期集中連載でお届けします。
【発声トレーニング1】力を抜いた状態を意図的に作り出し、のどを開く
口を開けた状態でハミングし、のどの奥がへたっとくっついている感じを確認。にゅるっとはがしていくと「んー」から「あー」という音になり、のどが開いて声が出てくる状態に。「のどって実は声が通るだけの通路で、あまり使いません。その通路を確保することが大切です」(川瀬さん)。この一連の動作を2拍程度のリズムで行い、のどの奥〜胃袋のほうまで思い切り開くイメージで発声をすると、圧のある声が出ます。
次に、手を前に出して「はぁ」、母音をのせて「はあ」、Hをとって「あ」を5秒程度発声。肩の力を抜き、息を吐いてから「あー」と声を出し続け、体が揺れ始めたらお腹を手で支える。「体の力は抜いているけど、インナーマッスルを使ってるから暑い!」(土屋)
【発声トレーニング2】言葉のキャッチボール
いい声が出てきたところで、次は「やっほー」「おはよう」「こんにちは」「土屋です」など、意味のある言葉を発声してみます。川瀬さんと向かい合い、声をボールにして投げたら、同じ言葉を発しながら投げる川瀬さんのボールを受け取る。「投球ポーズは力を抜くため。いままでのクセで、“こんにちは”はのどを締めたように聞こえたので、力を抜くことを意識して。また、自己紹介をするときに気をつけたいのが固有名詞。初めて会った人は初めて聞く名前、音、並びのため、丁寧に言うことを心がけましょう」(川瀬さん)。
次に、ほおの高い部分を親指と人差し指で丸く囲んだ“たこ焼きポーズ”で自己紹介。「口内は声を響かせるために重要な場所。ほおが下がっていると上顎も下がってしまい、口内が狭くなってしまいます。たこ焼きポーズでほおを上げることで、自然と自分本来の明るい声が前に出やすくなります」(川瀬さん)。
裏技!腕立て伏せの姿勢で、苦しい箇所を意識する
ここまでインナーマッスルを意識した発声をしてきましたが、ここで裏技。腕立て伏せの姿勢のまま発声をすれば、体を支えるため、意識的に腹筋と背筋を使うことができます。終わったら立ち上がり、お腹など苦しかった箇所を思い出しながら再度発声を。「なんだかいつもより声が出た気がします!」(土屋)「それが土屋さん本来の声。肩の力が抜け、体でしっかり支えられた、無理に高くない声です。口も開いて、まっすぐ前に届いていますよ」(川瀬さん)。
【発声トレーニング3】声の向きを意識して発声
トレーニング1、2で学んだことを活かして、声を張ってみることに挑戦。手を斜め前に出し、その方向に向かって「本日はご来場いただきありがとうございます」と一言。腕を下ろし、同じ言葉をもう一度。「笑顔でいいですね!声の向きはもちろん、表情次第で声の感じや気持ちは全然違います」(川瀬さん)。
次に、川瀬さんと両手でボードを押し合い、お腹に力を入れた状態で発声。一定の圧力を入れたまま声を出すことで、聞きやすい、安定した声、話し方になります。
浅く座る習慣で、インナーマッスルを日常的に意識
腕立て伏せやボードを押すトレーニングのようにインナーマッスルを意識した姿勢は、日常生活でも必要不可欠。特に座ったときはだらけてしまうので気をつけたい!深く座ると猫背になりゆるんでしまうため、基本的に浅く座ります。それだけで骨盤が立ち、体の内側に力が入っている状態に。背骨を一つずつ積んでいき、首、頭をのせ、肩は開きます。「日常的に深く座らない習慣をつけましょう。土屋さんは姿勢はばっちりですが、少し前首なので気をつけて。いい姿勢だと見た目もきれいですし、呼ばれたらすっと立てる。何より声が出やすいです。」(川瀬さん)。話をするときは胸のペンダントを相手に見せるように、体を正面にすると好印象。おじぎをする場合は、頭や首でせず、このままの姿勢で腰から下ろします。