SDGs 品田さん

ハナコラボSDGsレポート 食品ロスが美食へ昇華!〈ザ・キャピトルホテル 東急〉の「サステナブル テーブル」を体験 Learn 2022.09.08

ハナコラボ パートナーの中から、SDGsについて知りたい、学びたいと意欲をもった4人が「ハナコラボSDGsレポーターズ」を発足!毎週さまざまなコンテンツをレポートします。第72回は、ナチュラルビューティーハンターとして活躍するシナダユイさんが、〈ザ・キャピトルホテル 東急〉で開催された、サステナブルをテーマとした美食イベントを体験してきました。

美食の探求もサステナブルで大・大・大満足!

左から〈日本サステイナブル・レストラン協会〉代表理事の下田屋 毅氏、〈ザ・キャピトルホテル 東急〉総料理長の曽我部 俊典氏、同協会プロジェクト・アドバイザー シェフ の杉浦 仁志氏。
左から〈日本サステイナブル・レストラン協会〉代表理事の下田屋 毅氏、〈ザ・キャピトルホテル 東急〉総料理長の曽我部 俊典氏、同協会プロジェクト・アドバイザー シェフ の杉浦 仁志氏。
本日のメニューに料理のポイントが丁寧に記載されています。
本日のメニューに料理のポイントが丁寧に記載されています。
食前酒のビール「クラストラガー」で一息。「食品ロス」のテーマに合わせて、ソムリエが選んだビールはパンをアップサイクルして作られたもの。2本で食パン約1枚分のロスが軽減されるそう。
食前酒のビール「クラストラガー」で一息。「食品ロス」のテーマに合わせて、ソムリエが選んだビールはパンをアップサイクルして作られたもの。2本で食パン約1枚分のロスが軽減されるそう。

本来食べられるのに捨てられてしまう「食品ロス」の量は日本国内で年間522万トン。そのうち53%が食品製造業や外食産業などの事業系から出ています。家で食品ロスが出ないように心がけるだけではなく、外で食べるお店でも食品ロスを減らすことが大切です。
〈ザ・キャピトルホテル 東急〉で開催された美食イベント「サステナブル テーブル」第2章のテーマは「食品ロス」。まずは、大勢の人が集まる宴会場で新しいレストラン選びの評価指標を英国本部と共に推進する〈日本サステイナブル・レストラン協会〉代表理事の下田屋 毅氏、プロジェクト・アドバイザー・シェフで〈ONODERA GROUP〉エグゼクティブシェフの杉浦仁志氏、ホテル総料理長 曽我部 俊典氏のトークタイムからスタート。食材の生産地やレストランで起きてしまっている問題について、解決のための対策として調達方法を変え、通常、廃棄されてしまっていた食材の価値を高めることや余すことなく調理するといったことのテーマへの理解を深めます。

ホテルでのお食事でまず感じたのは、サービスするスタッフさんのおもてなしの心。
ホテルでのお食事でまず感じたのは、サービスするスタッフさんのおもてなしの心。
両シェフの共演で華やかな見た目に飾られたアミューズ。右上の「ヨーグルトのスープとトマトのエスプーマ」は、フードロスバンクから調達したトマトを使用。フレッシュな酸味とデザートのような甘みに舌から五感をジャックされました。
両シェフの共演で華やかな見た目に飾られたアミューズ。右上の「ヨーグルトのスープとトマトのエスプーマ」は、フードロスバンクから調達したトマトを使用。フレッシュな酸味とデザートのような甘みに舌から五感をジャックされました。
「プティ・パン・ド・ミ・ア・ラ・マント」というフレッシュスペアミントを使用したパン。これまで食べたことのない素材の組み合わせに驚きましたがミントの主張は強すぎず見事な食べやすさ。
「プティ・パン・ド・ミ・ア・ラ・マント」というフレッシュスペアミントを使用したパン。これまで食べたことのない素材の組み合わせに驚きましたがミントの主張は強すぎず見事な食べやすさ。

乾杯の音頭で運ばれてきたのはこちら。通常のお食事であれば、料理長が直々に食材の詳細や調理過程を説明するなんて滅多にないと思います。だからこそ、みなさん真剣に耳を傾け、勉強会のように聞き入っていましたが、いざコースが始まると一気に和やかな雰囲気に。
正直なところ、私自身、いままで廃棄されていたはずの食材で作られるお料理に高いお金を払ってまで食べる価値があるのか...?と思っていました(ごめんなさい)。だからこそのギャップ萌え。「食品ロス」がとんでもない美食へと昇華していたのです。アミューズの一口目から両シェフの底力というものを思い知ったのでした。

味も見た目も好みだった「プラントベースサラダ」。
味も見た目も好みだった「プラントベースサラダ」。
「プラントベースサラダ」登場シーン。
「プラントベースサラダ」登場シーン。
「キジのノーズトゥティルと発酵発芽玄米の焼きリゾットの旬の冬トリュフを添えて」。
「キジのノーズトゥティルと発酵発芽玄米の焼きリゾットの旬の冬トリュフを添えて」。
「ジー バイ ユリグサ ブラン」。フランス・ボルドー地方で初の日本人女性醸造家が監修したワイン。自社畑はオーガニック農法に取り組んでいます。
「ジー バイ ユリグサ ブラン」。フランス・ボルドー地方で初の日本人女性醸造家が監修したワイン。自社畑はオーガニック農法に取り組んでいます。
「キンキ《きちじ〈喜知次〉》と海老のスープ・ド・ポワソン」。形や表面の傷など見た目がよくないズッキーニや、可食部ではないと見なされる魚のアラなどを有効活用した一皿。とても味わい深いです。
「キンキ《きちじ〈喜知次〉》と海老のスープ・ド・ポワソン」。形や表面の傷など見た目がよくないズッキーニや、可食部ではないと見なされる魚のアラなどを有効活用した一皿。とても味わい深いです。

コースの中で印象的だったのは「プラントベースサラダ」。サラダと言いつつ、ホーロー鍋に敷き詰められ、畑を模したような形で登場。盛り付けられた姿がまたかわいらしくて2度笑みがこぼれました。なんとも映える!イノベーティブな一皿には本来捨てられてしまいがちな野菜の芯も手間暇かけて調理。実は葉より栄養価が高いというところに着目し、健康に対して非常にポジティブな役割があるが、しかしそれをいかにおいしくデザインするかが食のクリエイターでもあるシェフの力の見せ所と紫キャベツをバルサミコ酢で煮詰めたものや植物由来でタンパク質をとるための豆腐を使ったピューレ、フードペアリングで発見したオリーブとゴマの組み合わせを土に見立てて地層のようにレイヤー状に。最後にさつま芋で作った蝶のチュイルで飾り立て、まさに余すとこなく健康的で目にも美しい、サラダの概念を超えて美味しい一品でした。

左から「クラストラガー」「フェッラーリ ブリュット」「ジー バイ ユリグサ ブラン」「ジェラール ベルトラン グリ ブラン」「ミトロ オブ ジ アース ピノ ノワール」
左から「クラストラガー」「フェッラーリ ブリュット」「ジー バイ ユリグサ ブラン」「ジェラール ベルトラン グリ ブラン」「ミトロ オブ ジ アース ピノ ノワール」

ペアリングで選ばれたワインなども全てソムリエの方から解説があり、自然に近い状態で育てたぶどうにはぶどう本来の力がワインにも良い作用をもたらすため、しっかりとした味で楽しめるそうなのです。次々と運ばれてくる美食とワインの好相性に会場もこの頃になるとかなり賑やかな談笑が聞こえてくるように。

「出汁昆布のリユースで味付けをした経産牛と冬瓜のモザイク」
「出汁昆布のリユースで味付けをした経産牛と冬瓜のモザイク」

そして、料理の最後に出されのは「出汁昆布のリユースで味付けをした経産牛と冬瓜のモザイク」。経産牛というのは出産を経験した雌牛のことで1頭あたり平均7〜8回お産を経た後、加工肉やミンチにされ、肉の価値としては低く考えられているそうなのですが...。そんな前説を聞いていたため、産後の身としては軽くショックを受けてしまった一品でした。ただし、テーマは「食品ロス」。頭から尻尾まで、端材だって調理技術によってメイン料理へ仕立て上げます。出汁に使用し廃棄されるはずの昆布を乾燥、パウダー化させ、肉質が硬く非常に難易度が高いため料理人にも敬遠される経産牛に纏わせ、全体の口当たりがとても柔らかく奥深い味わいに整えられていたことに、料理長のチャレンジ精神の高さと最終的には優しさ(人柄)なのではないか...と感じたのでした。

すべてのお料理が細部に至るまでホテルクオリティー「蕎麦の実の食感と柑橘類のマリアージュ」。
すべてのお料理が細部に至るまでホテルクオリティー「蕎麦の実の食感と柑橘類のマリアージュ」。

デザートまでいただいたのち、創意工夫によって「食品ロス」は価値ある姿へと変えることができること、美食の探求と有限な資源の無駄遣いを抑えた持続可能な食のシステムを推進していくことは同時進行ができること、かつ満足感を十分得ることができる!ということを実感しました。得ることの多い食体験にペアリング込みでお得に感じたこのイベント。すでに第3章、第4章と開催が予定されているので、気になる方はぜひチェックを。私はいい学びとドギーバックを持ち帰りましたが、宿泊プランもあるそうです。10月23日に開催される第3章のテーマは“サステナブルシーフード&ベターミート”。どのような学びと価値ある食体験ができるのか、ワクワクですね。

〈ザ・キャピトルホテル 東急〉

https://www.capitolhoteltokyu.com

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