花井悠希の朝パン日誌 人気カフェの2号店!三重のマフィン専門店〈喫茶日曜日〉へ LEARN 2022.09.01

コロナ禍で盛り上がった、パンの通販を調べているときに出会った〈cafe ffee-co〉のマフィン。三重県津市にあるこちらのお店が今年4月に2号店として〈喫茶日曜日〉というお店を開いたらしい。聞くところによると、コンセプトは「毎日が日曜日」なんだとか。なんだかオラ、ワクワクすっぞ(どこかで聞いた台詞)!これは行って確かめなければ。

マフィンに肉味噌ってどんな感じだろう?と想像できないまま一口食べて見たら、あら不思議。初めましての気がしません。カリッとした表面が割れると現れるほわっほわでしっとりとした内側。その繊細な口溶けからはそよ風のような心地よさで小麦の香ばしさが伝わります。お惣菜マフィンなので生地の甘さが抑えられている分、香ばしさが際立つのかもしれません。
肉味噌は味のパンチが強いかな?と構えていましたがちゃんと生地を味わう余白を残してくれる落ち着いた味付け。れんこんのシャキシャキ感もよろしおすなぁ。お食事系の具材なのにマフィンの質感と一緒になっても違和感が全くありません。
この和テイストなひき肉×甘さのある小麦生地という絶妙な組み合わせ、どこかで出会ったことがあるような気がするのだけど…。あれ?もしかして肉まんでは!?どうりで一口目から旧知の友人のような親密さで語りかけてくるわけだ。新時代の肉まん、ここにありけり(和に引っ張られている)。

マヨネーズと胡麻が効いたごぼうサラダにチーズがトッピングされマフィンのトップに飾られています。細切りではなく薄切りされた野菜はさくさくと軽快な食感が楽しい。サラダといっても甘辛いきんぴらのような味付けなので、チーズと胡麻がナイスなアクセントです。さっきのマフィンから肉まんを感じるとしたら、こちらはおやき感覚。こんなにお惣菜系マフィンが日本人のDNAと(?)しっくりくるとは驚きです!

こちらは8月の限定マフィン。トップにのったマッシュかぼちゃとかぼちゃクリームからはかぼちゃ本来の自然な甘みが感じられ、カラメルとプリンクリームがジョインするとあっという間に口内かぼちゃプリンの完成です!そこにクリームから、生地から、じわりじわりと忍び寄ってくるシナモン。少しスパイシーな芳しい香りがのっかると夏のことも忘れて、秋の訪れが楽しみになる味わいに出会えます。

もちろんお持ち帰りして朝パン通常運転も。やっぱり生地がおいしいんだなぁ。パサっと感とは無縁で、しっとりとした口当たりにうっとりしているうちになめらかに消えてなくなってしまうんです。真ん中に抱えられた抹茶あんこはしっかりと抹茶の苦みが感じられる大人味。こんもりとのったクリームチーズの酸味と甘味がしっかりとした苦味と台頭に渡り合い、絶妙なバランスが保たれています。ゴロゴロと入るキャラメルゼされた胡桃は香ばしく、ほろ苦い余韻を残して。なんだか後をひくマフィン。これが人なら絶対モテるタイプ(※個人の見解です)。

表面に添えられたパイがサクッと響きパイのムードを漂わせ、甘酸っぱいレモンフィリングがキュッと夏のお嬢さま感を高めます。きらきらとした日差しが輝くひまわり畑の真ん中で、真っ白なワンピースを着て麦わら帽子を被ったお姉さんが振り向く。そんな景色が見えてくるようです(想像膨らませすぎ?)。
甘酸っぱいといいつつ酸っぱさに角がないので、生地の甘く柔らかなムードに自然と身を任せられる感じ。あなたもあの夏のお姉さんを一緒に追いかけてみませんか?(←恐怖)

ほろ苦いチョコレート生地。キャラメリゼされたザクザクの胡桃は香ばしさが引き出され、表面にまぶされたクランブルはそのゴツゴツとした見た目とは裏腹にサクサクと軽い食感で、とても細やかにサラサラと崩れていきます。色々な食感が楽しい!そこからシナモンの香りが鼻に抜け、ひとつまみの塩がキリッと冴えて、ココアやシナモン、キャラメルの風味など各味わいの輪郭にスポットライトをあてていきます。この塩の加減がピンポイントにツボに入る感じで、このさりげなくやってのけるバランス感覚はかっこよさを覚えるほど。

三重 喫茶日曜日

一つ一つ味わって、店内でゆったりとした時間を過ごしていたら、突然スコールのような雨がざぁっと。普段なら「えっ!?」と焦ってしまいそうですが、この日の私は違います。ただ窓に当たる雨粒とその先に見えるグリーンの美しさに心躍らせる大らかな自分がいました。小雨になるのを待ってお店を出ると、雨に濡れた木々の青々とした香りはさらに勢いづいてイキイキと嬉しそう。恵みの雨だなあ。そんなふうに感じられるのは心にゆとりが生まれた証かも。“日曜日”パワー恐るべし!

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