言いたいコト、書きたいコトバ…混じり気ナシ! 弘中綾香の「純度100%」~第78回~
ひろなかあやか…勤務地、六本木。職業、アナウンサー。テレビという華やかな世界に身を置き、日々働きながら感じる喜怒哀楽の数々を、自分自身の言葉で書き綴る本連載。
(photo : Yasutomo Sampei styling : Chie Hosonuma hair&make : Akemi Kibe[PEACE MONKEY])
「ペーパードライバー講習【後編】」
私が申し込んだのは教習所に行ってそこで受けるという教習所一体型の講習ではなく、出張での講習を受け持っている会社。先生がちゃんと補助ブレーキがついた教習車を持ってきてくれて、走りやすいところ(とはいえ公道である!)で一通り教えてもらったあとに、自家用車があればその車でも訓練してくれるという、カリキュラムがオーダーメイド型なのが良いなと思って選んだ。免許を取ってから10年間ほぼ運転していないのだ。いま、自分に何が出来るかすら分からない。
講習1回目の待ち合わせは大きなターミナル駅だった。事前のやり取りはメールのみ。持ち物は免許証だけでいいと言われている。車に乗る前から大緊張の私。東京で運転するのは生まれて初めてである。言われた場所で先生と待ち合わせをして、車に乗り込む。私の状態を説明すると、乗馬クラブに行くためという理由は初めて聞いたことと、10年のブランクでも短い方だということを話してくれた。お子さんの送り迎えで運転したい主婦の方や、コロナ禍になって地方に移住したことで必須になった方、仕事でどうしても運転しなくてはいけないことになった営業マンなど、様々な理由で訪れる生徒さんが多いという。その中ではなんとも呑気な理由ではあるが、やる気は皆さんに負けていない。先生の言うことをしっかり聞いて(きっといつも運転している人が聞いたらびっくりするくらい基本のきから教えてくれる。最初は座席の位置の設定の仕方と、ハンドルの持ち方・回し方だった)、100分×4回の講習をみっちり受けた。
1回目は基本情報と左折。2回目は左折の復習と右折。3回目は右折とちょっと車線変更をかじって、4回目は車線変更と右から入る駐車を教えてもらった。隣に先生がいるだけでどれだけ安心することか。初めはどこに注意してどこを見ればいいのか全く分からず、ただただ人が来ないことだけを願っていた私が、確認すべきポイントをちゃんと教えてもらったことで、自信をもって左折・右折が出来るようになった。たしかにまだ車線変更は怖いし、駐車は右からしか出来ない&すごく時間がかかるけれど、たった4回のレッスンであんなに怖かった運転が出来るようになるなんて本当に驚いたし、自分にもびっくりしているところではある。
とはいえ、まだ先生か、誰か運転に慣れている人が助手席にいないと怖くて運転できないし、左から入れる駐車、高速の乗り方はまだ教わっていないので、もう少し時間はかかりそう。でも大きな一歩を踏み出せた気がして、とってもすがすがしい自分なのだ。
【弘中のひとりごと】
そうめんばっかり食べています~!