『未来少年コナン』展 ~漫画映画の魅力にせまる!~ 〈三鷹の森ジブリ美術館〉で新企画展示『未来少年コナン』展を開催。
宮崎駿監督の初監督作品である連続テレビアニメーションシリーズ『未来少年コナン』の企画展示を三鷹市〈三鷹の森ジブリ美術館〉で5月28日(土)から開催。本展示では、全26話の中に描かれた"漫画映画の魅力"を2つの展示室にて、ストーリーや登場する機械類、創作過程で描かれた設定資料やイメージボードなどが展示されます。作品の主人公であるコナンやユニークなキャラクターたちの魅力をレポート!
宮崎駿監督作品の要素がギュッと詰まった『未来少年コナン』。
内覧会では、〈三鷹の森ジブリ美術館〉館長の安西香月さんをはじめ、ゲストにアニメーション監督の富沢信雄さん、アニメーターの友永和秀さん、元テレコム・アニメーションフィルム代表取締役社長の竹内孝次さんの座談会が行われ、若かりし頃の宮崎駿監督や作画監督だった大塚康生監督など、当時の貴重なお話が伺えました。
ゲストのみなさんは、同作品について「荒唐無稽(こうとうむけい)な世界のなかで、主人公になったような気分で楽しめる名作。今の宮崎作品の礎になるシーンやキャラクターなどとも出会うことができる」と話し、機会があれば『未来少年コナン』を観てほしいと締めくくりました。
第1室の入口には、第1話目に登場する「ハナジロ(サメ)」が飛び出している展示パネルがお出迎え。
本企画展示では、宮崎駿監督流の「映画漫画の特徴」として8点のポイントにまとめられ、パネル展示や模型の他に、短い動画を映像モニターで観ることができます。本作品を見たことがない人も楽しめるような展示になっており、観たことのある人は、そのときの記憶が呼び起こされ、より立体感のある世界が楽しめること間違いナシ。
全26話のストーリーを、1話ごとにあらすじと愉快なセリフと共に展示。
『未来少年コナン』は昭和35年にNHK総合で放送されたアニメーション作品。最終戦争後の世界で「のこされ島」に流されてきた、少女ラナを救う物語。
コナンとおじいと2人で暮らしていた「のこされ島」の模型は、中の構造を展示パネルでもスケッチが展示されているのですが、当時の設定が細かく書き込まれていて、読み応えがあります。
8点のポイントは「キャラクターの魅力」「ドラマチック」「名セリフ」「SFらしからぬ乗り物の数々」「世界の模型」「よく動く」「ギャグとユーモア」「ありえないアクション」。展示パネルを読んでいるだけでもワクワクしてきます。
乗り物や舞台、物語に登場するシーンも模型で展示。
物語の舞台は「のこされ島」「バラクーダ号」「ハイハーバー」と次々に移ります。『未来少年コナン』は、テレビで観ていても、画面からはみ出してくるようなおもしろさがあり、その愉快さを短編動画や模型で表現されています。展示パネルが中心かと思っていたので、想像以上に観ごたえがありました。
『未来少年コナン』は少し前にNHKで再放送され、大人になってからあらためて観たのですが、子どもの頃と変わらずワクワク、ハラハラしながら夢中で観てしまいました。
その後、ジブリ作品を観ていると、「あっ、このシーン、どこかで観たことがある気がする!?」と不思議な感覚に陥っていたのですが、今回の座談会で『未来少年コナン』が宮崎駿監督の作品の礎になっていると聞いて合点がいきました。ジブリ作品のファンは、ぜひともこの機会にコナンやラナ、ジムシーたちと出会ってみてはいかがでしょうか。
〈三鷹の森ジブリ美術館〉
『未来少年コナン』展
■東京都三鷹市下連雀1-1-83
■0570-055-777
■2022年5月28日(土)~2023年5月(予定)
■ 公式サイト
■ローチケWebサイト
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