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歴史を紐解く。 創業150年、資生堂と銀座のヒストリー。創業の地・銀座との深いかかわりとは?
今年創業150年を迎える資生堂は、創業の地・銀座と深いかかわりを続けてきた。今も本店を銀座に構える資生堂。歴史を紐解くと、やはりそこには、深い銀座愛がありました。
1.資生堂の起こりは、西洋風の調剤薬局だった。
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だった日本において、初の民間洋風調剤薬局として銀座に誕生したのが起こり。「その後、初代社長・福原信三が、海外留学の経験を活かし『人々の豊かで美しい生活を』という志のもと、化粧品事業を開始しました」(SHISEIDO THE STORE店舗企画グループ・高橋朋子さん)
2.資生堂の機関誌『花椿』創刊。
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「意匠部」(デザイン部)や店舗の創設、隣に〈資生堂パーラー〉を開業するなど、銀座の地でさまざまな展開が。「1937年には、『資生堂グラフ』を前身とする機関誌『花椿』が創刊。編集部ももちろん銀座にありました」(押野見さん)。最先端のファッション情報なども、西洋文化が入り交じる銀座から発信された。
3.「銀座」という名の香水も誕生した。
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「1917(大正6)年、資生堂初の香水『花椿』が誕生し、1931年には『銀座』という香水も登場。当時の西洋の香水のスタンダードだった“バラ”などの花の香りではなく、抽象的な概念を香りにするという画期的なものでした」(SHISEIDO THE STORE広報担当・押野見由美さん)。現在開催中の展示(ページ下参照)では、復刻された当時の香りを体験できる。
4.銀座に、とある香りの電話ボックスがあった…!?
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1990年代、携帯電話が一般に普及する前のこと。「銀座本社の向かいの並木通りの電話ボックスから、資生堂の“香り”が漂う仕組みになっていたんです。一定の時間になるとチャイムが鳴ってバラやシトラスの香りが流れるという仕組みで、心地よい空間のためのディフューザーについても当時から研究されていました」(高橋さん)。さわやかな気分になる電話ボックス、復刻希望!
イベント開催中!『A BEAUTIFUL JOURNEY SEASON 2 ~香りの芸術~』
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〈SHISEIDO THE STORE〉では、一年を通じて資生堂の歴史と美、今を伝える「A BEAUTIFUL JOURNEY」展を開催中。現在は、「香りの芸術」と題し、資生堂の香りの歴史、香りのシリーズ「セルジュ・ルタンス」の限定ボトルの展示などが。6月14日まで。
〈SHISEIDO THE STORE〉
資生堂が培ってきたさまざまなソリューションが一堂にそろう唯一の施設。サロン、フォトスタジオ、カフェなどのほか、セミナースペースなども。
■東京都中央区銀座7-8-10
■11:00~20:00 不定休