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具材の組み合わせと包み方をマスターする。 フライパンで簡単!春の具材を包んで揚げる『揚げ春巻き』レシピ
昔から、中国では春を祝う食べ物として、愛されてきた春巻き。旬の具材を詰めてカリッと揚げれば、口の中が春でいっぱいに。
春の具材を包んで揚げる『揚げ春巻き』
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■共通で用意するもの
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A 春巻きの皮
B 水
春巻きの皮は、つるつるの面とざらざらの面がある。ざらざらの面に具材をのせて巻き、外側につるつるの面がくるようにする。巻き終わりは水をつけるだけでくっつく。
■それぞれの春巻きの具材
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C アスパラとハーブの春巻き
・アスパラ…1/3本
・じゃがいも(皮ごと千切り)…1/4個
・タイム…2本
D ソース
・マスタード…適量
・マヨネーズ…適量
E そら豆と海老とアンチョビの春巻き
・そら豆…4個
・むき海老…2尾
・アンチョビ…1切
・にんにく(スライス)…4枚
F スナップえんどうとクリームチーズの春巻き
・スナップえんどう…2本
・クリームチーズ…10g
・塩…適量
・クミン…適量
どれも、食感や味のハーモニーが絶品の組み合わせ。Cは、Dのソースを合わせて。また、じゃがいもをたけのこの水煮に替え、茹でたアスパラと共にライスペーパーで巻けば生春巻きにも。
■作り方
Step#1 置く
皮は、ひし形になるように置き、手前の角が出る位置に具材を置く。具材の並べ方や順番は左の感じで自由に置いてOK。アスパラとハーブの春巻きのタイムは枝から外して散らすこと。
Step#2 巻く
1.手前の角を具材の上に折り返す。
2.もうひと巻きして、具材を包む。
3.両脇を内側に折り返し、端までくるくると巻いていく。
4.巻き終わりの角、表と裏の両面に水をつけて巻き留める。
Step#3 揚げる
1.フライパンに、春巻きの厚さ半分程度の高さまで油を入れ、中弱火にかけ、170度ほどにあたためる。皮の巻き終わりを下にして、油の中にそっと入れる。
2.皮が色づいたら、ひっくり返す。油が少ないと色がムラになりやすいので、何度も返しながら4~5分揚げる。
3.全体がおいしそうな色に揚がればOK。
具材の組み合わせと包み方をマスターする。
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日々のごはんを、ちょっとした工夫でとびきりのご馳走に変える、料理研究家の夏井景子さん。「春巻きは、日常的によく作ります。料理教室でも人気のメニューで、リクエストも多いんです。ほかの揚げ物に比べて、揚げ衣を作らなくていいし、油も少なくていい。油も汚れにくく後処理もラクなので、気軽に作れます」夏井さんの料理教室で春巻きを作ってから、自宅で揚げ春巻きを作るようになったという生徒さんも多いそう。
春巻きは中国発祥の点心のひとつ。春節や立春を祝う席には、春餅や春巻きが欠かせない。「春巻き」という名前は、立春の頃に新芽を出すものを具にしていたことから名付けられたといわれている。とはいえ、現代では季節問わずに食べられ、具の種類も無限大。おつまみからスイーツまで、皮のパリパリ食感と具材の変化の楽しさで日本でも人気だ。
「野菜をはじめ、肉や魚、チーズやハーブなど、何を具材にしてもおいしいのが春巻きの魅力。具材の組み合わせを考えるのも楽しいんです。春ならではの食材なら、たらの芽、うど、ふきのとうなどの山菜を入れるのもおすすめです」具材は、茹でるなどの下処理がいらないものを選ぶのが夏井さん流。生の食材を入れても、揚げる間に中で蒸されてちょうどよく火が通る。じゃがいもやごぼうなどの固い野菜を入れる場合は、千切りにして火が通りやすくするといい。
「具材には、味のアクセントになるものを入れることも多いです。アンチョビやマスタード、味噌などの調味料を入れると、何もつけずにそのまま食べられますし、お弁当のおかずにもぴったりです」
Teacher…料理研究家 夏井景子(なつい・けいこ)
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製菓専門学校卒業後、ベーカリー、カフェ勤務を経て独立。自宅にて料理教室を主宰。著書に『“メモみたいなレシピ”で作る家庭料理のレシピ帖』(主婦と生活社)。