植物療法で春の不調をケア。 季節性不調はハーブとアロマで乗り越える。植物療法士から学ぶ、植物の魅力
寒い冬をようやく乗り切り、暖かく心地よい季節の到来……と思いきや、寒暖差や花粉で心身ともにイマイチなコンディション。そんな春特有の不調を乗り切るべく、植物療法を学びます。2月26日(土)発売Hanako1206号「自分を高める、学びの教科書。」よりお届けします。
植物を用いて“手当て”する=心と体を癒すプロセスに。
ハーブや薬草、アロマなどの植物の力を借り、心身の不調の回復や、予防を目的とする植物療法。フランスなどのヨーロッパでは、医療の現場でも使われている伝統療法だ。今回は、英国式植物療法や漢方、和漢を取り入れたオリジナルハーブが人気の〈ネロリハーブ〉オーナーで植物療法士でもある菅原あゆみさんに春の不調のケア方法を伺った。
「春の不調原因の根本は、寒暖差による冷え。意外とまだまだ気温は低いのに、なんとなく春の装いに衣替えをした結果、体が冷え込み、あらゆる外的要因から無防備な状態に。ここに花粉やら環境の変化やらが加わり、自律神経の乱れからメンタルが落ち込みやすくなったり、アレルギーの抵抗力を失ってしまったりしてしまいます。だから、心も体も不調を感じたら、まずは体を温めること。それから、植物の力を借りてセルフケアをしていきましょう。
そもそも植物療法とは、植物が持つ成分を用いて、私たち人間が本来体に備えている自己治癒力や、自己調節機能に働きかけること。免疫力を高め、自律神経にも作用するので、根本的な体質改善に有効です。植物療法と聞くと、難しそうに感じるかもしれませんが、材料は意外とネットなどですぐに手に入るものばかり。既製のものでもいいですが、精油をブレンドしてコスメを作ったり、ハーブを焼酎に漬けてカクテルを作ったりと、自分のためにちょっとだけ手を加えてあげることが大事。手間暇かける“お手当て”が、自分を大切にしていると実感するプロセスになり、春の冷えやストレスで殺伐とした心を癒します。そもそも“薬”とは“草冠”に“楽”と書きます。春の生活を楽しく、ラクにするためにも、植物の力を借りてみてください」
Teacher…植物療法士 菅原あゆみ(すがわら・あゆみ)
〈ネロリハーブ〉オーナー。メディカルハーブを基本としたオリジナルブレンドハーブティーを展開。1人1人の体質や悩みに合わせて、ハーブティーのオンリーワンブレンド(紹介制・要予約)も。