言いたいコト、書きたいコトバ…混じり気ナシ! 弘中綾香の「純度100%」~第66回~
ひろなかあやか…勤務地、六本木。職業、アナウンサー。テレビという華やかな世界に身を置き、日々働きながら感じる喜怒哀楽の数々を、自分自身の言葉で書き綴る本連載。
(photo : Yasutomo Sampei styling : Chie Hosonuma hair&make : Shiho Kato[PEACE MONKEY])
「一月」
年末年始にまとまったお休みを頂くことが出来た。これはアナウンサーとしてはかなり稀有なことである。毎年、帯のニュース番組は年末ぎりぎりまで放送を続けるし、年始も生放送でスペシャル番組をやったり、仕事始めの日には必ず番組がスタートするから、休めても3、4日というのが当たり前なのである。ただ、ここに一人、アナウンサーにもかかわらず帯番組を担当していない人がいる。私だ。
例年であれば、年末年始に定時ニュースを読む仕事をやっていた。大晦日の深夜だったり、元日の朝だったり。帯番組を放送していない年末年始だからこそ、イレギュラーで放送される定時ニュースがあり、それを担当することが多かった。勝手に予想する理由としては、帯を普段担当しているメンバーが休むとなると消去法で私のような人間にバトンが回ってくる、というのと、私は実家が近いので帰省する必要もなく、アサインする方も気兼ねがないということだと思う。
普段入らないニュースフロア(これまたかなりレアだと思うのだけれど、ここ2、3年は年末年始にしかニュースフロアに足を踏み入れていない。私はいつも地下のスタジオで収録をしていて、番組のジャンルによって働くスタジオがまったく違うのだ)に行き、原稿をもらい、下読みをし、本番でニュースを読む。あんなに緊張することはほかではない、というくらい本当に緊張する。カメラの前に立つことは慣れてきているのに、やはり生放送+普段やらない仕事、というのが余計にプレッシャーになる。本当に毎年毎年寿命が縮まるような思いでニュースを読んでいた。
年末年始はバラエティのスペシャルに出演していることも多く、「あの番組でも見たし、そのあとニュースもやっていたよね?違和感ありすぎて二度見したわ」なんて友人から驚きの報告が入ったりもする。そんなことも今年はなかった。「休める時に休め」という管理職側からのメッセージなのだろうし、私が担当しなくとも後輩ちゃんたちに任せられるようになったのだろう。おかげ様で入社して以来久しぶりにまとまったお正月休みを過ごすことが出来た。
一言で表すと最高だった。お店もどこもみんなが休んでいるから、ダラダラしていても気持ち的に罪悪感がない。年末は実家に帰ったりしていたけれど、年が明けて1日は自分の部屋から一歩も出ず、ただただテレビの前でパジャマ姿で布団をかぶり、ぬくぬくしていた。なんとなく「一年の計は元旦にあり」という言葉がちらついたりはしたのだけれど無視することにした(笑)。一人暮らし上、お雑煮もおせちも作ることも食べることもせず(厳密にいうと実家で食べたい種類のものだけ、おせちを2、3種類頂いた)、とにかく怠けて過ごしたお正月。毎月あってもいいくらいだなぁ。
【弘中のひとりごと】
この間の開運日。私は前から狙っていたピアスとバッグを買いましたぜ。