Hanako女子のお悩みをズバッと解決! 番外編!そうこ先生のお仕事ダイアリー。〜食いしん坊弁護士、そうこ先生のお悩み相談室〜
弁護士・菅原草子が、愛してやまない食の話とお役立ち法律情報、Hanako読者からきたお悩みを解決する連載。第18回は番外編!弁護士として働くある日のスケジュールを公開します。
こんにちは、スガワラソウコです。自分の名前をカタカナで書くの好きです。ペンネームっぽくて。
今回は、番外編第3回。テーマは「弁護士のとある1日」。実際のところ弁護士って何してんのよ?毎日が裁判で闘い?と思う方も多いのでは。現在、私は新しい働き方を模索中で(詳細はこちら)、絶賛人生の夏休み中なのですが、アソシエイト弁護士といって法律事務所に勤務する弁護士だった7月までは、どんなスケジュールで働いていたのか、一例をお話させてください。
〇月〇日(月)「今週は相談ラッシュからスタート」
10:00 毎日出勤したらまずはメールチェック。依頼者、交渉相手、顧問先など、メールでの大切なやりとりが多いので、抜けがないよう全てに目を通して、質問に答えたり、返信をします。電話でのコミュニケーションも大事ですが、重要事項はメールとして形にも残しておきたいもの。
11:00 チーム会議。一緒に事件を担当しているメンバーと進捗確認、今週やるべきことを分担します。
12:30 お昼ご飯。心と時間に余裕があるときは(笑)、近所でランチ。勤務先の護国寺おすすめのランチは連載第4回を参照してみてください。コンビニ飯も多く、食べながらメールチェックの続きや、受領した書面の確認をしたりも。ながら食べはダメな習慣だったな~(汗)。でもお昼休みってあっという間にやってきません?
14:00 予約いただいた相談者さんが来訪。事前に聞いた概要をもとに準備しておき、相談時間は1~2時間ほど。相談後は、相談中にPCでメモしておいた内容を、次回にそなえてまとめておく。夜まで複数名の予約が入っている日は、相談→まとめ、の繰り返しで一日が終わることも。
〇月△日(水)「裁判を終えたらまた次の裁判に向けた準備の日々」
10:00 裁判@立川。霞ヶ関にある〈東京地方裁判所〉に申し立てた民事事件は、〈東京地方裁判所〉か、立川にある支部に割り当てられるので、立川にもたまに行きます。朝一の立川、はちょっと遠くて気持ち折れるやつです。終わったあとに駅のお惣菜コーナーでお弁当買うのを楽しみに頑張ってたなあ。
13:30 また別な裁判用の書面を作成。通称・起案。締切に余裕をもって完成させたいところ。でもああでもないこうでもないと書いては消して、結局ギリギリまでかかっちゃうんですよね。集中して起案をしたいので、来客や外出予定のない日は、まとまった時間が取れてうれしいものです。通称・起案デー。今日は遅くまでやるぞ~!元気の源チョコレート、今日は2個食べてよし!ちなみに、裁判の手続きはアナログなところがあって、作成した書面はFAXで提出します。弁護士業にはFAXが必須…!
〇月□日(金)「1番ハードなのはやっぱり直接対決です!」
13:00 本日のメインは対立する相手との交渉。「この日に向けて準備してきたのだ、大丈夫大丈夫」と言い聞かせる。直接の対面交渉はいつだって緊張。依頼者さんの人生が左右されるかもしれないと思うと震えるけど、そんな素振りは見せられない。ここ数年でだいぶ演技派になった気がする。こちらの意向を伝えながら、相手にもメリットがある内容で話をまとめる。納得してもらえて帰路につくときは本当にほっとします。「ひゃ~よかった~よくやったよ私~」って独り言全開でスキップしてると思う。いいの、達成感と開放感で周りの目なんて気にしない。
20:00 一日のエネルギーを使い果たした。交渉結果も上司に報告したことだし、帰ってもいいすか?あとは土日に自宅で片付けよ。友達とごはんだ!っしゃ~ビール飲むぞ~!お疲れさまでした。
こつこつ地道な仕事です。イメージされがちなテレビドラマみたいにドラマチックじゃない。その他には、刑事事件の被疑者と接見、企業の契約書チェック、遠方の裁判所へ出張、弁護士会の研修や委員会活動…、ドラマや小説の法律監修、朝4時起きでテレビ出演、Hanakoの連載執筆(このへんはキラキラしてるありがたい仕事)などなど、幅広い仕事がありました!いやはや目まぐるしかったなあ(遠い目)。
一転して遅寝遅起きのぐうたらニートな8月の私は、一日一歩も外に出なくていい日が最高に幸せ。来月の私はどんな生活だろう。果たしてちゃんと働く人間に戻れるのだろうか…つづく。