真似したくなる、選び方、使い方。 and recipe料理人・山田英季さん『旅に出たら、その国の“合羽橋”を探す。』/“器上手”のテーブルから学ぶ。
おいしいものを食べるとき、お茶を飲んでほっとするとき。お気に入りの器があるとうれしい。でも、どんなものを選べばいい?その秘密を知りたくて、器上手の方々のテーブルを拝見しに伺いました。今回ご紹介するのは、and recipeの料理人・山田英季さんです。
本格的な料理に見えるし、旅する気分も味わえる。
おいしいものと旅をテーマにしたand recipeの料理人、山田英季さん。「旅に出たら、まずその国の“合羽橋(かっぱばし)”を探します」と笑う。台湾、韓国などアジアから欧米まで。合羽橋のような業務用の調理道具や食器が手に入る場所からフリーマーケットまで訪れる。そんな、旅して持ち帰った好きな国の器が、食卓をより豊かにしてくれると言う。
「職業柄、器はたくさんそろえています。中でも思い入れがあるのは、海外で見つけた器。使うたびに、旅の思い出がよみがえるのが素敵だし、国内で買ったものとは違う特別な思い入れがあります。だって、旅先で偶然見つけた器は、同じところを訪ねてももう手に入らない可能性が高い。だから、一目惚れした器は重かろうが、梱包が大変だろうが、必ず買う、というのがマイルール(笑)。あとで後悔したくないんです」とはいえ、なかなか気軽に海外へも出かけられない昨今の状況。そんなときだからこそ、あえて異国の器やカトラリーをぜひ使ってみてほしい、と山田さん。
「韓国のステンレス皿にキンパやナムルを並べるだけで、本格的な韓国料理に見えるし、ちょっと旅に来たようで気分もあがる。今は、セレクトショップや輸入食材のお店などでも気軽に現地の食器や調理道具が買えますから、そういうところでそろえてみるのも楽しいと思います」また、初心者にはガラスの食器を持つといいとアドバイスも。「土ものの器ばかりだとどうしても食卓がどっしりと重たい印象になる。ドレッシングを入れるカップとか漬物を入れる小鉢をガラスのものにすると食卓が軽く、すっきりするので、持っていると便利だと思います」
【FOR BEGINNERS】
【1】おすすめのガラスの小さな器。ベトナム、ネパール、ロシアなどで買ってきたもの。
【2】ホーローのプレートも初心者向き。「使いやすいし、軽くて割れにくいので雑に扱っても大丈夫。インテリアとして、お菓子やフルーツなどを並べておいてもかわいいと思います」
Profile…山田英季(やまだ・ひですえ)
and recipe料理人。おうちごはんを楽しくするレシピが詰まった『冷蔵庫にあるもんでREIZOKO NI ALMONDE』(幻冬舎)が好評発売中。