BARをもっと、カジュアルに。 日本橋〈青淵Ao〉のバーテンダー・河嶋 志朋さん〜児島麻理子の「TOKYO、会いに行きたいバーテンダー」〜
お酒業界での広報歴12年!児島麻理子が、実力派のバーテンダーをご紹介します。第26回目の登場は、兜町〈青淵Ao〉の河嶋 志朋さん。いま話題の渋沢栄一氏に因んだバーで腕を振るいます。
本日のバーテンダーは…河嶋 志朋さん
河嶋 志朋
■バーテンダー歴:7年
■生年月日:1995年7月13日
■星座:蟹座
■血液型:B型
■趣味:スタンリー・キューブリックなど、クラシックな映画が好きです。
2月から始まった大河ドラマで注目を集めている渋沢栄一氏。若き心で情熱に燃える主人公を演じる吉沢亮氏に心高鳴るこの春ですが、そんな渋沢氏の生涯をカクテルで学べてしまうバーが兜町にあります。
場所は、渋沢栄一が創業した〈第一国立銀行〉の別館跡地に立つホテルの一角。真っ赤な部屋でお出迎えしてくれたのが、〈青淵Ao〉のバーテンダー・河嶋 志朋さんです。
「場所柄、渋沢さんを彷彿とさせるようなダンディな方から、デザインが好きな若い方までいらっしゃいます。ここは、図書館とバーが一体化したサロンなので、いらっしゃる方に渋沢さんや日本橋の歴史を知ってもらう窓口となったらいいなと思っています」。
カクテル名には渋沢氏に因んだキーワードが散りばめられています。幼少期に「中の家(なかんち)」主屋に住んでいたことから、中をとって「Mid-day spritz」、パリにいくときに乗っていた船の名前から「Alphée Rouge」、財務省に勤めていたことから「M.O.F(Ministory of Finance)」というものまで。カクテルを飲みながら、渋沢氏の人生が辿れるものです。
壁には日本橋や渋沢氏にまつわる書籍が並びます。ホテルの一角にあるこのバーは、館全体の図書館の役割も担っており、宿泊者には本を貸し出すほか、バーでゆったり歴史の本を読むお客様も多くいるようです。
「若くしてめきめきと才能を発揮しているところは、自分とは遠いですが、やろうと思ったことにすぐ取り掛かるような気持ちは、学びたいです。新しいものをやってみたいところは自分にも通じるところがありますね」と語る河嶋さん。
自身はファッションを専門学校で学んだ後に、日本やオーストラリアのバーで経験を積み、バーテンダーとして豪華客船にも乗っていたことも。客船では中国からフィリピン、ドバイなど海を巡っていましたが、船を降り、兜町に居場所を定めました。
「写真が好きでお店のSNSもやっていますが、どう見せればみなさんがお店に興味を持ってくれるか、来てくれた方が常連になってくれるか、いつも考えています。毎日違うお客様と触れ合えるのもバーテンダーの楽しさですね」。
渋沢氏がお茶を好んでいたことから、お店ではお茶や生薬を使うカクテルが揃います。作務衣風な姿でカクテルを作る河嶋さんには、すでに日本橋で文化を担う日本男児の姿の風格も。河嶋さんガイドのもと、時空を超えて、渋沢氏の人生を巡るカクテルの旅をお楽しみください。
ハナコラボからの質問
Q.「シェイクしているときは何を考えていますか?」
A.「まわるくなあれ、やさしくなあれ、と美味しくなるおまじないかけています」。
このお店のこの一杯「The Emperor’s Car」
クラシックカクテルである「サイドカー」のツイスト。渋沢氏が徳川幕府につかえた時期をイメージして作成したカクテル。
お酒と楽しむ一皿「茶ナッツ」
お通しで出される茶ナッツは、お店で出た茶葉を乾燥させたものを使用したサステナブルな1品。お茶のカクテルと好相性。
河嶋さんのいるお店はここ。
渋沢栄一の雅号「青淵」から店名は〈青淵Ao〉。青の名がつくものの、ホテルの心臓部という意味合いから、赤で統一された店内。“ティーライブラリーサロン”として、昼はお茶を飲みながら、夜はカクテルを手に読書と飲み物が楽しめる。
■東京都中央区日本橋兜町3-5
■03-5962-3485(HOTEL K5)
■[月〜金]17:00〜25:00、[土・祝]15:00〜25:00、[日・祝前日]15:00〜23:00
※緊急事態宣言中は、[金〜日]13:00〜20:00の営業。
※状況に応じて営業時間が変更になります。
河島さんの音声はこちら
【本日の一言】
渋沢栄一さんの人生をカクテルで学ぼう!