木村ミサと本日のティータイム。 表装屋とカフェが併設!【浅草】中国茶喫茶店〈青玄茶荘〉で心とカラダを整える1杯に出会う。
こんにちは。木村ミサです。ここ何回かの記事を通して、カラダを気遣うお茶が気になり始めている木村です。気まぐれなお天気に振り回され、カラダがSOSを求めやすいこの時期。そして30歳を目前に、自分の体調と本格的に向き合える時間があったらいいな。今回、そんな私のわがままを優しく叶えてくれるお茶屋さんに巡り会えました。
場所は下町、浅草。隅田川に面しているところに〈青玄茶荘〉はあります。古民家風で、なんだかジブリに出てきそうな佇まい。車も行き交う賑やかな場所なのに、一歩足を踏み入れた瞬間、ゆったりとしたBGMで避暑地にきたような気分に。店主のご両親が表装の工房をこの場所に移転したのを機に、セラピストだった経験を生かして、気軽に中国茶を味わってもらいたいという思いからこのお店を始めたそう。
【本日の1杯目と甘味】「阿里山金萱烏龍茶」
中国茶の茶器を見ると、ときめきが止まらない…!この茶器たちは、店主が中国茶にハマるきっかけとなった中国留学中に、お茶の問屋やお店で見つけてコツコツと集めたもの。土の急須を温めて、蒸らして…と、飲み方の工程を丁寧に聴きながら淹れていきます。工程を楽しむのも中国茶の醍醐味なのです。
湯をかけた急須から、ほっこりとした顔が想像できます。さて、いただきましょう。
中国茶を飲んだことのない方は茶色い烏龍茶をイメージしがちですが、こちらは緑茶のような色合い。中でも金萱茶は台湾茶らしさを感じられます。渋みは少なく、後味に甘みが残るのが印象的。金萱茶はしっかりとしたコクが特徴的で、鼻に抜ける香りが甘みとコクを感じられるので好き。飲み口も軽やかで、日本人にも飲みやすい1杯です。
【本日の2杯目】「茉莉花茶白龍珠」
お次は、中国茶といえば!のジャスミン茶。緑釉の可愛らしい茶器に、コロっと丸まった上質な茶葉を入れて蒸らします。先ほどの素焼きの急須ではジャスミンの香りがうつってしまうので、香りの強いお茶はガラスや磁器などの茶器で淹れるのがベター。フタをして抽出します。その後、フタを開けるとひらひらと茶葉が開き、揺れほどけていたらいただきますの合図。
ジャスミン茶独特の柔らかく、上品な香りがゆらゆらと香ります。私たちの生活にも慣れ親しんだジャスミン茶ですが、他より茶葉自体の甘みがあり、苦味が少ないのが特徴。リラックス効果もあるので、リモートワークでお疲れのカラダのお供に、仲良くしてくれること間違いなしです。
ちなみに各メニューには、季節によって変わるお茶菓子がついてきます。ドライマンゴーやドライなつめなど、どれも本当においしくてお茶にぴったり。
【本日の3杯目】「オーダーメイド八宝茶」
「今日は〇〇な気分なんですけど、ぴったりのお茶はありますか?」という要望が多いことから始めたオーダーメイドのブレンド茶。元々セラピストだった店主が、その人の体調や悩みを聞きながら薬膳をブレンドし、カラダにいいものをおいしく取れることを大切に、1人1人に合ったお茶をブレンドしてくれます。こういうカスタムと薬膳にはめっぽう弱い私。〈青玄茶荘〉でのもう1つの楽しみは、このブレンド茶にあるのです。
むくみや冷えなどの悩みを聞いていただき、今回は体の巡りをよくするのをテーマにブレンドしてもらいました。悩みに沿った私だけの贅沢な1杯。プーアール茶をベースに、7〜8種類の薬膳をブレンドします。グリーンレーズン、なつめなどのドライフルーツ、びわの葉、クコの実など、いろんな効能のものが詰め込まれていて、1杯だけでカラダがぐんと元気になりそうな予感。
まずは1杯飲み、ベースのプーアール茶の味をしっかり楽しみます。過去に台湾のお店で飲んで以来、とても好きになった味。こちらのプーアール茶も飲んでいくうちにクセになります。2杯目になると、ドライフルーツの自然な甘みがお茶にのってきます。この甘みがあるのもたまらない…!後発酵茶は甘くなってもおいしく飲めるのがいいところ。そして、急須の中のぷかぷかと浮かんだ可愛いドライフルーツやクコの実なども食べられるので、ポット丸ごとおいしくいただけるのもありがたく、最後の1滴まで楽しい1杯なのです。
店内には表装屋さんの作品が飾られていて、お茶を飲みながら作品まで楽しめる空間になっています。表具屋さんって中々なじみがないけれど、こうやって一緒になっていると興味も湧くし、奥にある工房も魅力的。表装と茶缶を掛け合わせて作られたオリジナルの茶缶も、〈青玄茶荘〉でしか作ることができない唯一無二のアイテム。1つずつに温度を感じられるのも〈青玄茶荘〉の魅力です。
【本日のお土産】「オーダーメイド八宝茶」
めろめろになったブレンド茶がおうちでも楽しめちゃいます。今回は秋にぴったりの1杯をオーダーしました。茶葉や食べられない花びらなどはティーバッグに、なつめなどはまた別にパウチしてもらってお持ち帰りができます。
ポットに入れ、熱湯を注ぎ淹れるだけでブレンド茶が完成。キームン紅茶をベースに菊の花、なつめ、グリーンレーズン、クコの実、陳皮、山楂などが入っていて、秋らしいブレンドにしていただきました。おうちでも、1、2杯目と違う味わいをのぞかせてくれるブレンド茶。カラダがポカポカしてくるのが体感できます。
1人1人の体調に合わせながらいただける駆け込み寺のような存在。こんなお茶が合ったらうれしいな、を体現してくれる〈青玄茶荘〉。飲み終わる頃にはカラダの芯から温まるのを感じることができました。ゆっくりお茶して、帰る頃には来たときよりもなんだか気分がいい。そんな1杯に出会ってみませんか?それでは本日の一杯、召し上がれ!
〈青玄茶荘〉
■東京都墨田区吾妻橋1-13-2
■03-5656-5333
■営業時間は、こちらでご確認ください。