BARをもっと、カジュアルに。 上野〈COCKTAIL WORKS〉の峰岸 翔弥さん〜児島麻理子の「TOKYO、会いに行きたいバーテンダー」〜
お酒業界での広報歴11年!児島麻理子が、実力派の若手バーテンダーをご紹介します。第6回目の登場は、上野〈COCKTAIL WORKS〉の峰岸 翔弥さん。高身長で体格の良い峰岸さんは、警察官を目指していたこともあったそう。甘いものが好きというギャップも魅力の峰岸さんが作る渾身のデザートカクテルとは?
本日のバーテンダーは…峰岸 翔弥さん
峰岸 翔弥
■バーテンダー歴:2年
■生年月日:1994年5月4日
■星座:牡牛座
■血液型:A型
■趣味:スイーツ好き。最近はバスクチーズケーキにはまっています。
上野駅を出て、下町らしい居酒屋の通りを抜けると突如現れるアンティーク調の扉。この扉の奥には、カクテルとイタリア料理が同時に楽しめる大人な空間が広がります。内装のコンセプトは“作業場”。レンガ壁のカウンター、鉄材を多様したインダストリアルな空間の中では、〈COCKTAIL WORKS〉という店名の通り、日々さまざまなカクテルが生まれています。このカウンターで腕を振るうのが、バーテンダー歴2年目ながら店長を任される峰岸 翔弥さんです。きりりとした視線が印象的な峰岸さん。実は大学卒業後に埼玉県警から内定をもらっていたという経歴があります。
「周りからむいているんじゃないかと言われて受けたんです。安定した職業というのもあってよいかなと。入署前に鎖骨を折る怪我をして内定辞退をしたんですが、いまはまったく違う世界に来ちゃいましたね」。警察官を目指したまっすぐさと野球部で鍛えた根性は、バーテンダーにも向くものでした。酒屋でアルバイトをしていた経験やお酒が好きということから選んだバーテンダーは、いまとても楽しいと語ります。
「いままでにないものを一から生み出せて、それに名前が付けられるというのは、やりがいがあります。お店のメニューはスタッフ同士で案を出して選んだり、話し合ってよくしていったり、とてもクリエイティブな仕事です」
お店で提供されているのは、フルーツやハーブを組み合わせて創る”ミクソロジー(Mix(混ぜる)+ology(論)”と呼ばれるカクテル。料理で使うような食材や技法を取り入れるのがミクソロジーの特徴ですが、これを充実させられるのはイタリアンも出す業態ならでは。「林檎と焦がしバターのミントジュレップ」、「ガスパチョ・メアリー」など、名前からも美味しそうなカクテルがラインアップされます。
なかでも峰岸さんが力を入れているのがデザートカクテルです。「甘いものが好きなので、デザートカクテルはこだわりたいんです。永遠の課題は”グラスホッパー”。ミントとカカオのリキュールに生クリームと甘みが重なるカクテルなので、いかに飲みやすく美味しいグラスホッパーを出せるかは研究していて、いまうちで出しているグラスホッパーはかなり美味しいですよ」
現在は、スコッチウイスキー「デュワーズ」が主催するスコッチエッグクラブというバーテンダー組織にも所属している峰岸さん。皆でキャンプして新しいウイスキーカクテルの開発に取り組むなど、同世代のバーテンダー達との輪も広げています。スコッチエッグクラブとしてのイベントも今後予定されています。
「みなさんにもっと気軽にカクテルの魅力を知っていってもらえたらと思います。僕は埼玉出身なので、埼玉の名物を使ったカクテルなんかもいいなあと思います。ただ、名物というと…草加煎餅ですかね。草加煎餅のカクテルとか、挑戦しがいはありますね(笑)」
ハナコラボからの質問
Q.「バーはどんな服装で行ったらよいですか?」
A.「バーだからと気負わずにいつも通りの服装でどうぞ。ここは上野ですし、周りの居酒屋にいく前後に立ち寄ってもらう感じでも全然大丈夫です。ぜひいつでもこの扉を開けてくださいね」
このお店のこの一杯「ほうじ茶グラスポッパー」
甘いものに目がない峰岸さんが”究極のグラスホッパー”として作った力作。ミントとホワイトカカオのリキュールに生クリームで作るグラスホッパーにほうじ茶を加え、甘みとほどよい渋みを感じさせます。
お酒と楽しむ一皿「いちじくとクリームチーズのパテ」
白ワインとラムにクリームチーズを合わせたパテを軽いクラッカーと合わせて。ほどよい甘みにお酒の深い味わいが重なり、とりあえずで頼みたい一皿。
峰岸さんのいるお店はここ。
入り口はアンティーク調の木の扉。中はカウンター席とダイニング席に分かれており、どちらでも料理の提供が可能。旬のフルーツやハーブを使ったカクテルが、イタリア料理とともに楽しめます。
◾︎東京都台東区上野6-7-15 隆陽堂ビル1F
◾︎03-5812-4799
◾︎17:00〜03:00(月〜土)、17:00〜23:30(日)