ライフマネートレーナー・石川福美さんのマネー悩み相談室 ライフマネートレーナーがお答え!第2回「もっとお金が貯まる裏技ありますか?」
子どもの教育資金、老後のお金など、将来必要になるお金のために今から貯金&資産運用しないと大変なことに!?「老後には2,000万円が必要」という計算も出ていて、年金制度はほぼ崩壊!?しかも、医療費の自己負担も上がりそうだし、消費税などの増税も……。じゃあ、どうすればいいの?とお悩みのアナタ。お金のプロである、ライフマネートレーナーの石川福美さんにそのお悩みを解決してもらいましょう。今回は“お金が貯まる裏ワザ”のお話です。
答え:「国や自治体の制度、会社の福利厚生は節約につながります!」
勤務している会社の福利厚生をチェックしてみよう。
“収入を増やすテクニック”に目が行きがちですが、“支出を下げるテクニック”にも目を向けてほしいです。運用の世界で、月に1万円の収益を得ることってかなり難しいことなのですが、月に1万円支出を下げるのも同じ効果がありますし、より簡単です。そこで注目してほしいのが、“福利厚生”と“国や自治体の制度”をうまく利用することで支出を下げる裏ワザです。
勤務している会社の福利厚生をチェックしてみましょう。会社によっては、魅力的な福利厚生を備えていることもあります。たとえば、慶弔見舞金制度(従業員やその家族の慶弔事に対してお祝い金やお見舞金が出る)のなかの“弔慰金”。これは従業員が亡くなったときにお見舞金を支払う制度です。高いところだと“年収の2倍”とか“1,000万円”というところも!弔慰金を利用すれば、生命保険でカバーする部分が減るので保険料の節約につながります。
福利厚生をうまく活用すれば、保険料の節約につながる。
福利厚生は、会社によって異なるので就業規則を確認したほうがいいですね。健康保険や厚生年金保険などの“法定福利”は会社である以上、そろえる必要がある制度ですが、弔慰金制度、退職金、団体保険などの“法定外福利”に関しては、企業が独自に準備する制度なので企業によって異なります。とくに団体保険は、通常よりも保険料が安くなったりするのでお得です。まずは就業規則を調べ、そこから足りない分を補うために生命保険に加入すると無駄な支出を抑えられますよ。ただし、会社の福利厚生は、退職すると失ってしまう制度なので注意が必要です。近い将来転職するのであれば、その会社の福利厚生を考えずに生命保険を選ぶべきですね。
また、転職のときに気をつけたいのは、給与面だけじゃなくて、この福利厚生制度を忘れずにチェックしてください。住宅補助や、交通費支給などが会社によって異なる福利厚生。給与は変わらないけど、住宅補助があるかないかで、5万円くらいの差が出てくることも。退職金に関しても計算の方法は、企業にもよるので、それも確認しておきましょう。
“高額療養費制度”や“児童手当”など、使えるものはすべて利用しよう!
あとは“高額療養費制度”も知っておくと得をします。年収によって金額は異なるのですが、月の自己負担額が限度額を超えた分に関しては、還付される制度です。また、地方自治体によっては、児童手当や出産祝い金が出るところもあります。子供を生む前に、どこの自治体が子供を経済的に育てやすいかを調べてみるのもいいでしょう。
“控除”に関する知識が増えれば、納税額が減らせる!?
“節税”も立派な支出を減らすテクニックです。たとえば年末調整での生命保険料控除はぜひ利用したいですね。あとは昨今話題になっているふるさと納税も、控除を受けられます。“医療費控除”もぜひ利用してほしいですね。年間10万円以上の医療費がかかると、その超過した分が控除されて、所得税が圧縮されます。
こうした知識を持っているかいないかでは大違いです。地道な努力を続けることで、支出の削減につながってキャッシュフローが良くなり、自然とお金が貯まるようになってきますよ。
石川福美/ライフマネートレーナー、エバンジェリスト
将来の資金対策や、万が一の経済的なリスク管理について、セミナーやさまざまなメディアで情報を発信している。クレア・ライフ・パートナーズ所属。
☆前回のお悩み「お金が貯まらないのですが、どうすればいいですか?」はこちらから。