正しいケアと知識で、女性はもっと楽に生きられる。現代に適した生理ケアと妊孕力の話

正しいケアと知識で、女性はもっと楽に生きられる。現代に適した生理ケアと妊孕力の話
女性の現在地と、これから。国際女性デー特集
正しいケアと知識で、女性はもっと楽に生きられる。現代に適した生理ケアと妊孕力の話
HEALTH 2025.03.08
女性にとって、避けては通れない生理。その症状は人によってさまざまで、普段どおりの生活を送れる人もいれば、そうでない人もいます。また、症状の内容によっては婦人科系の病気のサインが隠れていることもあり、自分の体と向き合う大切な期間でもあります。
 
そんな女性特有の健康課題である生理をはじめ、妊活・不妊治療にフォーカスしたフェムテック事業を展開する〈mederi〉に生理ケアの大切さや、将来、子どもを授かりたいと考えている人にとって重要な妊孕力(にんようりょく)について、ハナコラボメンバーと一緒に教えていただきました。
教えてくれた人:坂梨亜里咲さん
〈mederi〉代表取締役

さかなし・ありさ/明治大学卒業後、ECコンサルティング会社のマーケティング及びECオペレーション担当。その後、女性向けwebメディアのディレクター、COOを経験し、同社代表取締役に就任。自らの長年に渡る不妊治療経験から「1人でも多くの女性に望むタイミングで妊娠・出産・キャリアが実現できる社会にしたい」と、2019年より〈mederi〉株式会社を創業。

教えてくれた人:郡詩織さん
〈mederi〉ドクター/産婦人科医

こおり・しおり/山形大学医学部卒業後、東京医科歯科大学病院をはじめ、複数の病院勤務を経験し、現在は〈Meguro Wellness Clinic〉の院長を務める。〈mederi〉ではオンラインのピル処方や、妊活サポート事業など幅広く事業に関わっている。産婦人科専門医、がん治療認定医を取得。

人生100年時代。現代の女性の生き方に合ったフェムケアを

オンラインピル診療サービス〈mederi Pill(メデリピル)〉をはじめ、学生向けの性教育授業〈mederi for school〉など、フェムケア分野で幅広い事業を展開している〈mederi〉。

今回、まずは生理をテーマに、その仕組みや生涯回数などを解説いただきました。普段から身近な生理であっても、知っているようで知らない知識は案外多いもの。

特にきちんと押さえておきたいのが、生理痛・生理不順に隠された病気のサインについてです。

「生理痛や生理不順の裏には子宮内膜症、子宮筋腫、子宮体がんといった婦人科系の疾患が隠れていることがあります

なかでも最近、患者数が増えている子宮内膜症は、発症すると約50%が不妊症になってしまう可能性があります。生理痛や生理不順に悩んでいる人は、早めに産婦人科受診を検討してみてください。

また生理不順は、何らかの理由でホルモン分泌がうまく機能していないことで起きている場合もあり、それが原因で、排卵しない、卵子がうまく育たないといったことにもつながっていきます。

それが不妊の原因にもなったりしますので、痛みがない場合も、将来妊娠を考えている人は、周期が安定しない場合は、ぜひ産婦人科に相談していただけたらと思います」(郡先生)

生理の仕組みや注意したい症状について、わかりやすく話してくれた郡先生と坂梨さん。
時折、参加者にクイズを出しながら和やかに進んでいきます。

また、生理時や生理前に悩まされることの多いPMS(月経前症候群)時のケアについては、規則正しい生活バランスのよい食事軽い有酸素運動などを意識するとともに、低用量ピルの服用も選択肢のひとつに入れてみては、と坂梨さんは話します。

「低用量ピルを服用することで、ホルモンバランスを安定させる効果がありますので、PMSの症状や生理痛の軽減につながります」

誤った情報も飛び交い、欧米諸国と比較すると、普及率が低い日本ですが、現在は、少しずつ正しい理解も広まり、普及率も徐々に上がってきていますオンライン診療で気軽に相談できるサービスも増えているので、悩んでいる人は、まずは婦人科医に相談してみましょう。

将来、妊娠を考えている人へ。知っておきたい妊孕力の大切な話

続いてのテーマは、妊娠する力を意味する「妊孕力」について。将来、子どもを持ちたいと考えている人にとっては、知っておくと役立つ情報を教えてもらいました。

不妊に悩むカップルの割合は4.4組に1組と言われており、今や当たり前に子どもが生まれる時代ではありません。また、生殖年齢にもリミットがあり、卵子の個数も年齢を重ねるごとにどんどん減っていきます」と坂梨さん。

「女性の卵子というのは、お母さんのお腹の中にいるときに700万個以上つくられているのですが、生まれた瞬間に200万個まで減り、それから徐々にずっと減っていきます。それがリミットにつながっています」と郡先生は補足します。

「男性は新しく精子をつくることができるのですが、女性の場合は新しく卵子をつくるということはないので、健康的な卵子を排卵させる確率も年々下がっていくのです」と郡先生。

人それぞれリミットは異なりますが、ある海外の論文では「欲しい子どもの数別・達成確率別にみた妊活を開始するべき上限年齢」がこのように示されています。

将来的に欲しい子どもの数を明確に考えている方は、このデータを参考にしながら、将来設計を立ててみるのもよいかもしれません。

体がもっとラクになる! 生理のワークで女性の心身をケアする

後半は、ワークショップ。参加者同士でいくつかグループをつくって、自身の生理の思い出などを振り返っていきます。

〈mederi〉が用意してくれたワークシートには、自身の生理に名前を付けるとしたら? といった項目や、生理の失敗談生理のよい思い出これから始める生理ケアの4項目が。

今まで振り返る機会がそう多くない生理の思い出に、なかには「う~ん?」と頭をひねりながら考える人も。

このワークショップを通して、参加者からは「生理って一言でいっても十人十色だな、と皆さんの話を聞いて思いました」「今後の生理ケアに漢方を取り入れてみるのもいいなと思いました」といった声が上がりました。

フェムケア用品、サプリメントの活用も超大事!

生理やPMS時のお悩みには、それぞれの症状に合ったアイテムやサプリメントを取り入れてみるのもおすすめです。

肌が揺らぎがちな人は、肌荒れ、ニキビを防ぐ敏感肌設計の〈ピュア ナチュラル プレミアム〉《バランシングライン》から新たに発売された「ミルク洗顔料」や、「ローション」、「クリーム」でお手入れを。

左から〈ピュア ナチュラル プレミアム〉バランシング しっとりミルク洗顔料、バランシング クリームエッセンス、バランシング エッセンスローション。

また、〈ジェラートピケ〉などを手掛ける〈マッシュグループ〉と〈GUNZE〉による新ブランド〈バレリット〉の「もこもこ着圧ナイトレギンス」で生理前や生理中でも脚をスッキリさせ、生理中には〈エリス〉のショーツ型ナプキン「エリスショーツ」なら、漏れを気にすることなく日常生活が送れます

手前から〈エリス〉エリスショーツ M~L 昼・夜 ⾧時間用 ブラックカラー、〈バレリット〉もこもこ着圧ナイトレギンス。

デリケートゾーンの悩みには、〈AimeCare(エメケア)〉の「デリケートゾーン用クリーム」で優しく肌をいたわって。人気の美容成分「CICA」をはじめ、肌荒れやニオイをケアするこだわりの成分が配合されたクリームには、肌の負担になる着色料や石油系界面活性剤などは使われていないため、安心して使うことができます

深田えいみさんプロデュースのデリケートゾーンケアブランド〈AimeCare〉のデリケートゾーンクリーム。

体の中から効果を感じたいという方には、サプリメントやドリンクがおすすめ。

上から時計回りに〈KIMEKI〉サジーすっきりPREMIUM、〈レピールオーガニックス〉レピールまめ鉄、〈京福堂〉Seilly,、〈キユーピー〉ヒアロモイスチャー240、ディアレプラス。

生理によって不足しがちな鉄分を補うのにぴったりなのが、1日に必要な鉄分11mgが摂れる〈KIMEKI〉のドリンクパウダー「サジーすっきりPREMIUM」と、〈レピールオーガニックス〉の貯蔵鉄(フェリチン鉄)を補給できる世界初のサプリレピールまめ鉄」。

また、生理前特有のイライラや憂鬱などの晴れない気分の軽減と、睡眠の質を同時にケアする機能性が報告されている「Seilly,」や、〈キユーピー〉の肌のうるおいを保つヒアロモイスチャー240」。

また、この時期PMSと重なるとつらいのが花粉症。免疫機能を維持する酢酸菌サプリディアレプラス」を活用して、上手に春の不調を乗り切りましょう。

自身の悩みにぴったりのアイテムを見つけて、生理やPMS期間中も快適に過ごせる工夫をしてみてくださいね。

photo_Miyu Yasuda text_Mae Kakizaki

Videos

Pick Up