【冷房疲れ・エネルギー不足に効く】辛旨カオマンガイ|3工程で綺麗になる薬膳ズボラ飯
暮らしを維持し続ける。それだけで結構みんな頑張っている。だから、たまの“頑張らない日”に、頑張らなくても、自分を養い、満たすことができるご自愛レシピをご紹介。今回は、冷房による室内と屋外の寒暖差で疲れてしまった心身を養う「辛旨カオマンガイ」。薬膳の智慧を借り、3工程で心も体も満たす一品をどうぞ。
冷房冷えによる疲れ・エネルギー不足、食欲不振に。旨辛カオマンガイのレシピ
外は暑いのに、室内は冷房で冷える…そんな寒暖差で疲れてしまった時におすすめな一品。
生姜、ニンニク、唐辛子、ねぎなどの薬味は、胃腸を温め食欲増進にも◎。気を補う鶏モモ肉を一緒に炊いて活力アップ!
【こんな症状に効く!】
冷房疲れ、食欲不振、やる気が出ない
【食材の効果・効能】
・米:疲れが強い時には白米、巡りが悪い時には玄米がおすすめ
・鶏モモ肉:気血を養い疲れをとる。消化力が落ちている時には、鶏肉は朝食べるのがベター。
■材料(1.5〜2人分)
[A]
米(洗っておく):1合
生姜(刻んでおく(※推奨) or チューブでも代用可):15g
にんにく(刻んでおく(※推奨) or チューブでも代用可):5g
醤油:大さじ3
ごま油:大さじ1
水:150mL
塩:適量
鶏モモ肉:200g
[香味タレ]
ナンプラー(醤油でも可):小さじ1
オイスターソース:小さじ1
ごま油:小さじ1
砂糖:大さじ1/2
タバスコ:小さじ1
刻みねぎ:20g
■作り方
1. 炊飯器に[A]を入れて最後に鶏モモ肉を入れ、通常炊飯で炊く。
2. 香味タレの材料を混ぜ、耐熱容器に入れて600wで1分間レンジにかける。
3. 鶏モモ肉を取り出してカットしたら盛り付ける。お好みでパクチーやトマトをトッピング。
揺らぎと上手に付き合うために。“薬膳”を暮らしに
季節やライフステージ、身を置く環境によって、日々変化する心と体。ある時は、不調なくハツラツとしていて、またある時は体に痛みを抱えていたり、不安や焦りが強くなったり。このように誰しもが持っている揺らぎと、上手に付き合うことは、毎日を穏やかに、そして人生を豊かにするうえでとても大切なこと。
そこで、強い味方になってくれるのが“薬膳”です。言葉だけ聞くと、なんだか難しそうなイメージが先行してしまいますが、「旬の食材を食べる」、実はこれも薬膳の一部。旬の食べ物にはその季節に食べたい薬膳的な役割があることが多いのです。
薬膳とは、簡単に言うと中医学の理論(※)に基づき、季節や体質、体調に合わせた食材や生薬を組み合わせて食事を作る食事療法のこと。上手に取り入れることで、多くの人を悩ませる“なんとなく不調”にアプローチできるのです。
※中医学は2000年以上前の古代中国で誕生し、それが日本に伝わり、独自に発展したものが漢方医学。
気血水論、五行論で今、自分に必要なものを知る
今回は、その軸となる気血水論、五行論について簡単に解説します。中医学では、体の構成要素を「気」、「血」、「水」と考え、この3つが過不足なく循環している状態を健康と捉えます。生活習慣の乱れで、どれかが不足したり、流れが滞ると不調に繋がっていきます(体質チェックは下記参照)。
また、自然界にあるすべてのものは「木」、「火」、「土」、「金」、「水」、5つの要素に当てはまり、互いに抑制しあったり、助け合ったりして循環しているという考えが五行論。例えば内臓は、「肝」、「心」、「脾」、「肺」、「腎」に分類され、同様にそれぞれに対応する体の部位や機能、感情、季節、食べ物があります。
例えば、梅雨は五行論では「土」に該当し、「土」の性質を持つ、脾(胃腸)の機能が下がりやすく、「土」の性質を持つ黄色くて、甘い食べ物(カボチャや大豆)を食べることで、その機能を補うことができます。
このように、薬膳の理論を知れば、その時の心身の不調や季節をヒントに、今の自分を養う食材を知ることができる。それぞれの要素が五行のどれに当てはまるのかをまとめたものを「五行色体表」といい、ウェブサイトなどで簡単に調べられるので、自分の不調に合った食材を毎日の食卓に取り入れ、暮らしの薬膳を実践してみてくださいね。
自分に必要な養生がわかる体質チェック
薬膳の基本的な考えを押さえたところで、下の体質チェックシートで、自分の今の心身の状態=気血水の状態をチェックしてみましょう。それぞれ、補うべき食材とおすすめの養生法をご紹介。旨辛カオマンガイは、お疲れ気血不足タイプに特におすすめです。ぜひ、作ってみてくださいね。
お疲れ気血不足タイプ
Check Point
□疲れやすい
□寒がり・冷房に弱い
□皮膚が薄い・青白い
おすすめの食材
穀類、芋類など甘みを感じる食材。消化に負担のかからない食材。
おすすめの養生法
体を温めしっかり休むことが大切。よく噛み、腹八分目を心がけて。ストレッチなど息が切れない運動がおすすめ。
むくみ水滞タイプ
Check Point
□雨の日・低気圧で体調不良
□ぽちゃぽちゃ水太り
□胃腸が弱い
おすすめの食材
黒豆、小豆、枝豆など豆類。とうもろこし、白身魚、生姜、山椒。
おすすめの養生法
脂質、糖質の多いものはむくみの原因に。温かいさっぱりしたもので水はけの良い体づくりを。
ストレス気滞タイプ
Check Point
□呼吸があさい
□イライラしやすい
□便秘がちで、お腹が張りやすい
おすすめの食材
パクチー、セロリ、大葉など香味野菜。トマト、スイカ、きゅうりなど水分の多い食材。
おすすめの養生法
ストレスは気を停滞させる要因に。深い呼吸や、良い香りでリラックスし、体の力を抜くことが大切。