セクシーになれる・二日酔いに効くフルーツとは? 知っ得な美容ネタも満載!フルーツおもしろ常識クイズ11問。
私たちの素朴な疑問を、野菜ソムリエの梶川さんに聞きました。“なるほど!”が満載で、すぐにきっと友達に話したくなるはず。
Q1.日本で人気のある果物。3位はミカン、2位はリンゴ。では、第1位は?
A.1位はバナナ(18.1㎏※2013~15年の一世帯あたりの年間購入量)。種がなく、皮がむきやすいのが人気の理由。「腹持ちが良く、糖質の吸収が早いので、朝食や運動前の栄養補給にぴったり。実は、昔はミカンが1位でしたが、こたつを置かない家庭が増えて、消費量が落ちたという分析が」(梶川さん)。こたつブームが再燃すれば、順位が変わる可能性も!?
Q2.アボカド、トマト、苺、スイカ、メロン。この中で野菜はどれ?
A.「農林水産省の区分では、樹木になるものが果物、茎やツルになるものが野菜とされています」。この定義からすると正解はトマト、苺、スイカ、メロン!「苺、スイカ、メロンは『果実的野菜』と呼ばれ、流通や消費段階においては果実として扱われています」。トマトのように19世紀の米国で果実のほうが関税が安かったために、裁判になった例も。
Q3.ミカンとオレンジ、違いは?
a.皮の厚さ b.国産か海外産か
A.アップル=リンゴのように、オレンジ=ミカンではないの?「それはNO。答えはaの皮の厚さです。オレンジは、アメリカから栽培法が伝わった品種で、分厚い皮が特徴。一方ミカンは、温州ミカンをはじめ、皮がやわらかく簡単にむけるものです」。だからナイフを使わないとむきにくいのがオレンジと考えてOK。伊予柑もオレンジに分類される。
Q4.食前と食後。フルーツを食べるベストタイミングは?
A.「胃に何も入っていない食前に食べれば、スムーズに腸に届き、フルーツの栄養をしっかりとエネルギーに変えることができます。またその後に食べるごはんやおかずを、フルーツの酵素が分解して吸収してくれるので、消化にもいいんです」。フルーツ入りサラダも効果的。今後は食後をやめて、食前のフルーツに変えてみては?
Q5.セクシーになれる果物ってあるの?
A.「ザクロは、女性ホルモンに似ている物質『エストロゲン様物質』を多く含み、女性ホルモンの働きを助けます。メリハリのあるしなやかなボディや、ツヤのある髪の毛、美肌作りが期待できます。種の部分に多いので、種ごとミキサーにかけてジュースにするのがおすすめ」。ザクロパワーで、セレブの仲間入りも夢じゃない!?
Q6.苺のツブツブは何?
a.種 b.果実 c.花
A.実は苺のツブツブこそが本当の果実。つまり答えはb。「果実だと思われがちな赤い部分は、おしべの土台となる『花か 托たく』が発達したもの。ツブツブこそが、小さな乾いた果実なんです」。このツブツブを取り出して栽培すれば、苺に成長するとか。試してみる価値アリ!?また苺は先端に向けて徐々に甘みが強くなるので、ヘタ側から食べると、甘さの余韻が楽しめる。
Q7.二日酔いに効く果物は?
a.桃 b.柿 c.梨
A.「柿に多く含まれるポリフェノールの一種『タンニン』が、アルコールの分解を早めるといわれています。さらに頭痛を和らげ、利尿を促す効果もあるので、二日酔いにもってこいなんです。飲酒前に食べると、悪酔いしにくくなるという、うれしい効果も」。干し柿でもOK。飲む前に柿を食べるヘルシースタイル、なかなかいいかも。答えはbの柿です。
Q8.ブドウの表面の白い粉は何?
a.農薬 b.脂質 c.糖分
A.「農薬だと勘違いしている人がいますが、『ブルーム』と呼ばれるbの脂質が答えです。栽培中に自然と作られるもので、病気や環境の変化から果実を守り、水分の蒸発を防ぐ働きをしています」。新鮮さの目安にもなるので、農家では粉を落とさないように丁寧に収穫するそう。ブルームがしっかりとついているブドウの方が、鮮度が高いので覚えておこう。
Q9.毎日食べると元気になれる果物は?
a.マンゴー b.オレンジ c.グレープフルーツ
A.「正解はaのマンゴー。チェリモヤ、マンゴスチンとともに世界三大美果のひとつに数えられています。『ビタミンエース』とも呼ばれるビタミンA・C・Eが一度に補給できるマンゴーは、健康維持に有効な抗酸化力が高く、生活習慣病予防にも」。またメラニン色素の抑制や、コラーゲンの生成を促進するなど、アンチエイジングにも有効。まさに女性の強い味方!
Q10.スイカで一番美容効果があるのはどこ?
a.赤い実 b.白い部分 c.種 d.皮
A.「意外かもしれませんが、bの白い部分です。ビタミンAやビタミンCを多く含み、美白効果が期待できるんです」。しかし白い部分は味がなく、そのまま食べるのはちょっと…。「小さく切って浅漬けやスープにしてみては。あとはスライスして、ほてった部分にのせると赤みを抑えてくれます」。捨てていたのがもったいない!夏にスイカパック、ありかも。
Q11.最近よく聞く「フルーツハンター」って何者?
A.「果物を守るために世界中を巡り、貴重な原種の保護や、新種の果物を探し出して栽培する研究者のこと。例えばバナナは、長年の品種改良で栽培しやすい同一種ばかりが増え、ひとたび伝染病が流行ると絶滅の危機に瀕することも。それに対抗するのもこの方達の役目なのです」。バナナが絶滅したら大変。お役目ご苦労様です!!
今回教えてくれたのは…梶川美樹さん
梶川美樹/野菜ソムリエ上級プロ。毎日食べるほど大の果物好き。講座や子供向けのイベントなどで、果物のおいしさ、楽しさを発信中。
(Hanako1134号掲載/illustration : Mai Beppu text : Emi Suzuki)