苺好き必見! 【完全保存版】お気に入りの品種が見つかる!いちごのおすすめ品種図鑑。
いちごはこれからが品種が出そろう季節。食べ比べると驚くほど味わいの違いがわかります。好みの一粒に会うために、品種だって覚えたい!
【とちおとめ】味わいも絶賛される東のクイーン。/栃木
1996年の品種登録後、またたく間にいちごシーンを席巻。甘味が強く、ほどよい酸味も特徴で大粒のものが多い。いちご出荷量全国1位の栃木を代表する品種。円錐形がいいとされるが、形は意外とまちまち。色と質感で選びたい。
【あまおう】全国制覇を狙う西の王。アイドル的人気!/福岡
大きく重みのある粒に、強い甘味が印象的。名前は「あ」かい、「ま」るい、「お」おきい、「う」まいの4文字から。「王」の意味も込められている。ライバル「とちおとめ」に負けない人気を誇る。まるまると太ったものがおすすめ。
【あまおとめ】シーズン初頭の出荷もできる愛媛の新顔。/愛媛
「とちおとめ」と「さがほのか」の交配で2009年に品種登録された愛媛県の独自品種。早い季節の出荷を目指して選抜育種され、11月下旬頃から収穫できる。ヘタ(ガク)近くまで色づかない果実もあるが、甘味は強く、香りも豊か。
【アイベリー】多くのいちごたちの父であり、母である。/愛知
愛知の民間企業が交配に成功し、1983年に登録されたベテラン品種。新品種の交配にたびたび登用され、父、母それぞれの立場から20以上の品種を世に送り出した。「愛ベリー」とも呼ばれ、バレンタインにもぴったり。
【紅ほっぺ】ほっぺが落ちるほどの味わいと鮮やかな赤色。/静岡
同じ静岡の「章姫」に「さちのか」を交配して育成され、2002年に品種登録された。名前は「ほっぺが落ちるくらいおいしい」という願いが込められた。果皮は鮮やかな赤色で果実の中心部分が赤くなる。甘味と酸味のバランスがいい。
【白いちご淡雪】桜島が生んだ!?突然変異の白いちご。/鹿児島
2013年に鹿児島県志布志市の山下徹氏が品種登録した、個人登録の珍しい品種。桜島の火山灰の影響からか、「さがほのか」の突然変異によって生まれた。ほんのりピンク色の果皮に、内部は白色。それでいて甘味もある。
【ゆうべに】2015年にお目見えした熊本独自の新品種。/熊本
熊本県産の主力だった「さがほのか」に代わる、熊本のオリジナル品種。名前は全国から公募され、最終選抜は現・蒲島郁夫知事。熊本県の熊の音読みの熊(ゆう)と赤さの象徴の紅(べに)からとった名前で2015年にデビュー。
【かおり野】開発に20年かかった耐病性の高い、希少種。/三重
三重県農業研究所が、1990年から約20年かけて開発。豊かな果汁と香り、さっぱりした甘味とおだやかな酸味が特徴。いちご農家の悩みの種だった「炭疽(たんそ)病」に抵抗性を持つ希少な品種。後継品種への期待も高い。
【ゆめのか】「夢がかなう」いちごは味わいもハイレベル。/愛知
2007年に品種登録された愛知県のオリジナル品種だが、長崎など他の地方でも生産されている。ジューシーで詰まった身質は、風味よく甘味、酸味ともに豊か。名称は「みんなの夢がかなうおいしいいちご」に由来する。
【恋苺】通年収穫可能な四季成りいちご。/徳島
徳島県の「新居バイオ花き研究所」(民間企業)が開発した、通年収穫可能な四季成り(夏秋)いちご。柔らかな甘味は、冬場になるとさらに糖度を増す。60年間の交配によって、高い耐病性も得ている。品種名は「あわいつも」。
【まりひめ】驚くほど大きくなる新・プレミアムいちご。/和歌山
「章姫」に「さちのか」を交配してできた和歌山県オリジナル品種。ジューシーで甘味のなかにほのかな酸味がある。名前は地元の郷土工芸品「紀州手まり」から。プレミアム品の「毬姫様」ブランドになるのは生産量の0.1%。
【よつぼし】野趣を感じる味。「日本初」ずくめ!/共同開発
三重、香川、千葉の各県と九州沖縄農業研究センターが育種素材を持ち寄り、共同で選抜。野趣にあふれ、バランスのいい味は、収穫時期で変化する。初めて実用化されたいちご種子繁殖型品種として、2017年2月に品種登録完了。
【章姫】現役生活25年を超える、静岡代表のベテラン品種。/静岡
品種登録は1992年ながら、いまだ静岡県を代表する品種という大ベテラン。長めの円錐形が特徴的で、酸味が少なく、誰にでも好まれる味わい。皮の色はそれほど濃くなくても全体に色が回っていれば、味がのっていることが多い。
【真心】全国50カ所以上で栽培。大学発の四季成り品種。/長野
信州大学農学部が開発し、2011年に「信大BS8-9」として品種登録された四季成り(夏秋)いちご。現在、さまざまなブランド名で生産されており、北海道から九州まで全国50カ所以上で栽培されている。
【スカイベリー】空に届くおいしさ!だからスカイベリー。/栃木
ジューシーで、サイズ3L(25g)以上が全体の2/3を占めるほど果実が大きい。名前は「大きさ、美しさ、おいしさが空に届くようないちご」から。栃木の百名山「皇海山(すかいさん)」も由来。2014年品種登録。
(Hanako1149号掲載/photo : Kenya Abe text : Tatsuya Matsuura (BaBaKiKaKu) coordination : Ginza Ichigo Club (ichigo)