【新宿御苑でひとり飲み】レモンサワー工場併設バーに、野菜を食べるもっちり窯焼きピザ!

【新宿御苑でひとり飲み】レモンサワー工場併設バーに、野菜を食べるもっちり窯焼きピザ!

今日は、あの街で一人のみ vol.04
【新宿御苑でひとり飲み】レモンサワー工場併設バーに、野菜を食べるもっちり窯焼きピザ!
FOOD 2024.09.08

よそ行きの私”に少し“”が混ざったような、どっちつかずの自分で楽しむ時間は外のみならでは。そんな外のみの醍醐味、たまには “ひとり”で味わいませんか。誰にも気を遣わなくていい。自分と対話をする。いつもじゃない人と出会う。知らない世界に飛び込めるひとりのみ、女性ひとりでも気負いなく楽しめる場所を、お酒業界の広報歴14年の児島麻理子さんが“あの街”で探索します。今回の街は新宿御苑
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児島麻里子
児島麻里子
フリーランスPR、ライター

お酒にまつわるプロデューサーやライターとして活躍。出版社、洋酒会社での広報の経験を生かし、お酒の楽しさを日々発信している。趣味は世界の蒸留所を巡ること。これまでに世界7か国国以上の蒸留所とバーを巡る。ハナコラボパートナー。Instagram:@mariccokojima

新宿からすこし離れ、四谷にほど近い場所にある新宿御苑は新宿の喧騒とは一変、落ち着いたエリアです。レンガ造りの事務所ビルや、花園商店街など昔ながらの風景が残りつつ、その扉の奥に個性派のお店が顔を出してくれることもある、掘りだし甲斐がある街です。本日は公園に隣接する話題のニュースポットと、レモンサワーブームの火付け役となったあの店の2号店でひとりのみ。

1軒目:レモンサワーブームの火付け役による工場併設のカウンターバー〈OPENBOOK破〉

年季を感じるレンガ張りのビルの1Fに備え付けられた、古木の扉。ここにレモンサワー工場があるとは、傍からは想像できないかもしれません。

謎めいた扉を開いた人だけが体験できる、レモンサワーの世界が広がっています。

カウンターのすぐ後ろは、オリジナルの缶チューハイ工場

〈オープンブック〉は知る人ぞ知る、レモンサワーブームの火付け役のひとつ。1号店はオーナーの田中開さん曰く“都心の灰皿”ゴールデン街にあります。そのカオスなエリアからすこし離れた新宿御苑に、秘密基地のようにオープンした〈オープンブック破〉は、“飲めて楽しめるレモンサワー工場”をコンセプトとした、ニュータイプの角打ちバー。缶商品と瓶詰めをしている工場併設のカウンターでは、最新の缶商品はもちろん、タップでサワーカクテルが味わえるなど実験的な試みをしています。

缶レモンサワー 900円
リアルレモンサワー(シロップ)500ml 3,800円

オープンブックのレモンサワーの特徴は、国産無農薬レモンを黒糖焼酎に漬け込んだ特製シロップによる本格的な味わいを楽しめること。仕込みは春と秋の2回、スタッフ総出で奄美大島に赴き、手作業で皮をむいて漬け込むそう。

「仕込みはなかなか辛いです(笑)。一度に400キロのレモンを仕込みますから。皮の剥き方も独自のやり方でこだわっています」と店長の河嶋志朋さん。

店長の河嶋志朋さん

春仕込みは完熟レモンを使った濃厚で甘酸っぱい味わい、秋仕込みは熟す前のグリーンレモンを使用したさっぱりした味わい。レモンサワーでも季節感を感じられるのが素敵です。

ドリンクに尋常でないこだわりを持つのに対し、フードのコンセプトは「他力本願」。全国から選んだ美味しい瓶や缶のつまみが取り揃えられています。オイルサーディンは軽く焙って、バゲットを添えて提供。この気軽な感じが楽しい!

リアルレモンサワー 900円とオイルサーディン缶1,000円。コースターは佐賀の和紙職人 谷口弦さんによるもの

レモンサワーを体験した後は、壁一面に並ぶ本格焼酎を堪能するのもおすすめ。レモンサワーに合うベースとして偶然出合った黒糖焼酎から、焼酎に開眼したというオーナーの田中開さん。「日本の伝統産業で、これだけ規模も大きくバリエーションがあるのに、あまり認識されてないことに、逆に興味を持っています」と語ります。

焼酎飲み比べセット 2,000円

同じ透明な液体ながら、まったく違う香りがする本格焼酎のラインアップは、お店のスタッフの方とぜひ探求を。レモンサワーを入口とした深淵なるお酒の世界が待ち受けています。

information
OPENBOOK破
OPENBOOK破

場所東京都新宿区新宿1-5-12 明和ビル1F
営業時間:17:00(土日15:00)~23:30(23:00LO)
定休日:月~水
TEL:050-3708-4392
公式インスタグラム@openbook.ha

2軒目:野菜がたっぷり味わえる公園沿いの窯焼きイタリアン〈GRIN〉

新宿御苑沿いを歩くと、その緑を鮮やかに受けているビルの1Fにレストランが。ここは2024年6月にオープンしたばかりのイタリアンレストラン。オフィスビルの1Fにも関わらず、木製のフレームや照明にはセンスがあふれ、北欧感が漂います。

正面は新宿御苑。屋外の席は犬連れもOK。

店名のGRINとは“ニヤリ”を表す言葉。食べたひとが思わずニヤリとしてしまう料理を、凄まじい集中力で創っているのがシェフの佐々木さんです。これまでに複数の外資のレストランの日本でのローンチの経験があり、オリジナルレシピに自分のアレンジを加えて、日本に伝えることを得意としてきました。

シェフの佐々木幸治さん

今回のオープンにあたり、惜しまれつつ閉店した代々木上原の名店〈エンボカ〉との出合いがあり、その独創的なピザレシピを継承させてもらうことに。そこに自分らしさを加え、〈GRIN〉ならではのスペシャリティピザを完成させました。

カウンターからも作っているところを真近に見られる

GRINのピザの特徴は、しっかりと空気を含んだもっちり柔らかい生地に、みずみずしさを感じる野菜やハーブがのっていること。

その感触を実現するために、窯にいれる時間は約2分! その間、上へ横へと火加減を見ながら、ピザを窯のなかで華麗に操ります。その様子はまるでマジシャン

耳はカリっと、中はしっとり。理想の焼き上がり

すべてのピザはハーフ&ハーフで対応可能。ひとりでも飽きずに食べきれるのがうれしい。そして、〈GRIN〉でぜひ試してほしいのが、野菜のピザです。レンコンのピザでもわかるように、十分なボリューム感。生地が軽いので、野菜そのものを食べる感覚でピザが味わえます。万願寺とうがらしや上勝しいたけのピザも絶品!

マルゲリータとれんこんのハーフ&ハーフ 2,550円、本日のグラスワイン1,100円〜

またワイン好きに嬉しいのは、キッチン脇のワインセラーから自分でボトルを選べること。セレクトは佐々木シェフが行っているので、どれも料理と合いやすい味わいです。一人のみのときにはグラスワインも各種そろっています。

ナチュラルワインを中心に各国のワインがそろう

人との繋がりを大切にする〈GRIN〉では、じつはメニュー表に食材やお酒の生産者や、器作者など、まるで映画のエンドロールのように、関わりのある造り手の名前が書かれています。そのひとつにあがっているのが、前述の〈OPENBOOK〉。ご近所であることから、〈GRIN〉専用のレモンチェッロを作ってもらったそうです。レモンを1/2個、たっぷり絞る自家製サルシッチャには、レモンチェッロソーダが好相性!

新潟もち豚の自家製サルシッチャ 2,100円、レモンチェッロソーダ 900円

外からは暗くみえる窓ガラスは、じつは中からは明るく見える偏光ガラス。外からの目線をあまり気にせずに、明るい緑に包まれながら食事ができるのが、なんとも気持ちがよいです。

新宿御苑の緑を満喫しながら、都会のピクニックタイムをどうぞ。

information
GRIN
GRIN

場所東京都新宿区新宿1-6-3 新宿御苑フロント1F
営業時間:17:00~22:00、土日12:00~15:00 / 17:00~22:00
定休日:水曜日
TEL:050-1807-1260
公式インスタグラム@grin_shinjukugyoen

photo_Miyu Yasuda text_Mariko Kojima

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