日曜の朝に幸せとちょっとの現実逃避を。“日曜日の朝おやつ” Vol.10 甘すぎないのがちょうどいい。わたしのバナナブレッド
迫り来る月曜を思うと、少し憂鬱な気分になりかける日曜の朝。そんな時、手作りの焼き菓子で朝の時間を丁寧に過ごせたなら、それはもう幸せな一日に様変わり。ちょっとの現実逃避と暮らしに寄り添うささやかな幸せを叶える“日曜日の朝おやつ”を焼き菓子屋〈カサネ〉のオーナー・矢野仁穂さんがお届けします。今回は甘すぎないバナナブレッド。
【9月/白露】甘すぎないのがちょうどいい、バナナブレッド
今日の朝おやつは、バナナブレッド。
バナナが入っているからか、THE朝おやつなイメージです。腹持ちもいいしね。
ポイントは、強力粉と薄力粉を混ぜること。
ケーキとパンの間のような、素朴な食感を目指します。
ちょっとそっけないような、甘すぎない味が、ちょうどいい。
なんだか、もう少し頑張りたい気分の時は、これを食べます。
バナナのとろっとしたコクに、元気をもらうくらいがちょうどいいんです。
■準備
*材料(6.5×14×4.5cm、1本分)
・薄力粉…30g
・強力粉…30g
・卵…1個
・バター…45g 常温に戻しておく
・きび砂糖…30g
・くるみ…20g
・ベーキングパウダー…小さじ1/4
*準備する調理器具
・ボウル
・パウンドケーキ型(クッキングシートを中に敷いておく)
*所要時間
50分ほど
■作り方
①材料をカット
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まずは下準備。バナナは角切りにして、包丁の背で少し叩きます。くるみは、少し大きめにザクザクと!くるみの食感が楽しいアクセントになるので、切りすぎ注意です。
②バターときび砂糖を混ぜる
常温に戻しておいたバターを軽くゴムベラで馴染ませ、きび砂糖を入れて、混ぜ合わせます。この時点でバターがマヨネーズくらいの柔らかさだとこの後も扱いやすいかも。
③卵を混ぜる
粉っぽさがなくなったら、卵を2回に分けてボウルに入れる→混ぜるを繰り返します。最初は生地と分離してしまいますが、気にせず混ぜてOK! 根気よく混ぜ続けたら、2枚目のように生地全体が繋がります。
※ここでオーブンの温度を180度にセットして予熱スイッチオン!
④粉をふるって混ぜる
薄力粉・強力粉・ベーキングパウダーを合わせてボウルにふるい入れます。生地に対してヘラを側面から入れ、ぐるっとひっくり返すようなイメージで、粉っぽさがなくなるまで切るように混ぜ合わせましょう〜!
⑤バナナと胡桃を生地に混ぜて焼く
ここで主役の登場! バナナとくるみをガサっとボウルに入れて、生地全体に馴染ませます。型に入れ、10cmくらいの高さからトントンっと恒例の空気抜きをしたらあとは焼くだけ。180度のオーブンで、まずは13分焼いていきます。
⑥切り込みを入れ、再度オーブンへ
アラームが鳴ったら1度取り出して、ナイフで真ん中に切り込みを。こうすることで綺麗に真ん中からパカっと割れてくれるんです! オーブンの温度を170度に変更し、じっくり30分焼き直します。この間に洗い物も終わらせちゃいましょう〜。
⑦完成
もう1度アラームが鳴ったら、今後こそ完成。綺麗に割れましたか? ちょっと厚目に切って、お皿にのせたら今日の朝おやつの完成です。
いざ、バナナブレッドで朝おやつ!
いつものパウンドケーキより、甘くない。けれど、じんわり広がるバナナの旨み。
頑張りたいときは、お菓子に背中を押してもらいます。これ食べたら、しっかりやるぞ。自分との約束を守っていくぞ。そんな気持ちでバナナブレッドをゆっくりゆっくり噛み締めています。
追伸:こころに従って頑張ってみる。修行の季節です。
ゆらゆら過ごした1ヶ月を経て、自分を追い込んでみたい時期に突入しました。
多分、足を止めて頭だけで考えることに飽きたのかもしれません。
夜な夜な《Netflix》の『LIGHTHOUSE』をみては、大活躍している人の強さと弱さを目の当たりにして、わたしがローペースでどうするんだ!? なんて思ってしまう。
自分のペースで歩こうとしていたはずなのにね。自分でペースを乱そうとしてる。
ちぐはぐな矛盾に目を瞑り、とりあえず今週も乗り切ろうと思います。
わたしのこころが頑張りたい時なんだろうなって、開き直って。
わたしの身体は素直に従います。条件は、できなくても落ち込まないこと。
こころが感じるままにがむしゃらに追い込むのも、たまにはいいか!
皆さんも、自分の好きなことをする日曜日を。
私と同じ頑張り時な方、一緒に頑張りましょうね。
*今月から撮影場所を変更してお届け。実は、写真のテイストも少し変わっています。もうすぐ連載1年!皆さんの朝に寄り添えるのが嬉しいです〜!これからも、なにとぞ。