なんば花月観劇後に一杯やりたい「ウラなんば」の名店3選。
FOOD 2023.08.16
最高の芸人の最高のネタで笑った後の〝夜の部〟は、「ウラなんば」へ繰り出してみよう。「ウラなんば」とは、〈NGK〉の真裏あたりから〈黒門市場〉の手前ぐらいまでの周辺一帯の通称。この10年ほどの間にキャラの立った飲食店が続々と明かりを灯し、「怪しい街」から「大阪屈指のゴキゲンな街」へと大変貌を遂げたエリアなのだ。
ウマいとオモロいの連打でもはや小劇場な盛り上がり〈鉄板野郎〉。
このエリアの盛り上がりを引っ張ってきたのが〈鉄板野郎〉。とろっとろの角煮が入ったとん平や、お好み焼きの生地にポテサラとチーズを包んで焼いたパイネなど、オモロい創意とおいしい工夫に満ちた独創的な名物多数。スタッフのノリも極めて最高ゆえ、笑顔のままで、なんばの夜をシメられるかと。
異国情緒を漂わす町中華ならぬ豚中華〈大阪焼売珍〉。
同じ通りに店を構える〈大阪焼売珍〉も、ノリの良さなら負けてない。豚が主役の中華酒場で、店構えからして現地感満載。ウソかホントか「珍さん」を自称する店長が、毛沢東スパイスを駆使した豚の唐揚げや、火入れ完璧な焼き豚足で腕を振るってくれる。そんなエンタメ感もアテに楽しんでほしい一軒だ。
湯気までおいしいおでんで、大阪の出汁文化を堪能〈酒肴 哲〉。
しっかり笑った後はしっぽり飲んで、緩急のついた夜をご所望なら〈酒肴 哲〉のカウンターがオススメ。扉を開けた瞬間に香る、昆布と鰹と鶏がらで丁寧にとったおでんの出汁。種には関西ならではの食材である鯨を使った「コロ」や「さえずり」もあり、染み出た旨みが笑い疲れた体を癒やしてくれるはず。冬場は席の確保が困難な人気店ゆえ、実はこの季節がちょっぴり狙い目だったりもして。旬の素材を使った、今しか食べられない種もあるので、夏におでん? とスルーするのは早計だ。