晩酌をもっとおいしく!娘と父で学ぶ『お酒の学校』 世界が認める、サステナブルなワイナリーへ!〜『お酒の学校』ワイン編その1〜 FOOD 2023.05.29

唎酒師の資格を持つ、日本酒大好き娘・伊藤ひいなと、酒を愛する呑んべえにして数多くの雑誌、広告で活躍するカメラマンの父・伊藤徹也による、“伊藤家の晩酌”シリーズが、さらに拡大!いつもと違ったお酒の楽しみ方やいままで知らなかったお酒の知識などを、お酒のエキスパートの方々に教えていただきます。今回は進化し続ける日本ワイン編。広大なブドウ畑に佇む、長野県上田市にある〈シャトー・メルシャン 椀子(まりこ)ワイナリー〉を訪問しました。前編では自然豊かなブドウ畑をめぐるツアーの様子をお届けします。

いよいよ、ワインの醸造エリアへ潜入! 

収穫したブドウを入れるかごには昔の「メルシャン」のロゴが。1箱に10kg入る。1973という文字は年号。長い間使われている。
収穫したブドウを入れるかごには昔の「メルシャン」のロゴが。1箱に10kg入る。1973という文字は年号。長い間使われている。

まず、レセプションと呼ばれる場所へ収穫されたブドウを運びます。最初に草などを取り除いた後コンベヤーで良い房を選果しながら運ばれ、房から粒にして、次は粒の状態でも良いブドウを選果し、最後にローラーを通して皮を破って破砕した後、重力を利用してタンクの中へ。

樽は、中の焼き加減によってライト、ミディアム、ミディアム・プラスと呼ばれ、メーカーによってさまざま。〈シャトー・メルシャン〉ではいろいろな樽を使うことで、最後に樽ごとの品質を確認して、樽開けして、ブレンドしているのだそう。

また、現在、瓶内二次発酵のスパークリングワインも試験的に醸造中。ピノ・ノワールのロゼ、シャルドネの白の2種。もしかしたら、3年後、商品化されるかも!?

実は、この〈椀子ワイナリー〉は、オープンした翌年の2020年から3年連続で世界最高のワイナリーを選ぶアワード「ワールズ・ベスト・ヴィンヤード 」(World's Best Vineyards)にランクイン。しかも日本では唯一〈椀子ワイナリー〉だけなのです。

メルシャン株式会社マーケティング部の尾谷玲子さんは〈椀子ワイナリー〉の魅力をこう話してくれました。

「総合的な審査で評価していただけたようです。ワインがおいしいだけではなく、ホスピタリティやロケーションなどもすべて評価基準に含まれています。この雄大な景色の中、ワインを楽しむ。そんなワイナリーの楽しさを提供する、ワインツーリズムに力を入れているワイナリーが選ばれているんだと思います」

「ワールズ・ベスト・ヴィンヤード」(World's Best Vineyards)には、2020年、2021年、2022年と3年連続で日本で唯一選ばれた。
「ワールズ・ベスト・ヴィンヤード」(World's Best Vineyards)には、2020年、2021年、2022年と3年連続で日本で唯一選ばれた。

ひいな「今日、実際に畑を回って、田村さんのお話を伺いなら、つくり手の思いが伝わってくるというか、つくり手の方がブドウのこと、ワインのことをよく知ってるからこその愛を感じました」
テツヤ「そうだよね。ワインの向こう側に人がいるのがよくわかるよね」
尾谷さん「ここに来ていただくと、どういう思いでつくっているのかがわかっていただけると思います。ワインのおいしさの基準はいろいろありますが、ワインができた場所でつくった人の話を聞きながら、ワインが飲めるのは、やっぱり特別な体験ですから」
テツヤ 「ワイナリーを訪れてから飲むワインって特別なんですよね。そこに見えない価値が生まれるというか」
ひいな 「味わいがぜんぜん違う気がします」
テツヤ「こんなにいい景色、海外に行かないとなかなか見られないよね。日本でこんな体験ができるということに驚きました。しかも東京からすぐ来られるというのも最高ですね。早くワインが飲みたいです!」
田村ワイナリー長「では、テイスティングルームへご案内しましょう!」

【ひいなのつぶやき】
実際にワイナリーを見ると、ワインに適した栽培方法と造り方を、自然のサイクルを大切にしながら、そして効率よく行っているということがよくわかりました!この壮大な畑から採れたこだわりのぶどうが、じっくりとお酒に変わる過程を思うと、一口のワインにも感謝の気持ちでいっぱいです!!」
ひいなインスタグラムでも日本酒情報を発信中

→後編は6月公開予定。いよいよお楽しみの日本ワインのテイスティング編です!

photo:Koki Hikari edit&text:Kayo Yabushita

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