チョコレートの可能性は無限大。 【東京】若手シェフたちが担う新ショコラトリー。日本でのチョコレート作りにかける想いとは?
毎年、続々と海外のショコラティエブランドが上陸する一方で、注目したいのが国内で新たな店を担う若手のシェフたちの存在。彼らにチョコレートにかける想いを伺いました。
1.木がインスピレーションの源。チョコで自然の恵みを伝えたい。〈DRYADES 春日本店〉/春日
この店の母体は、越前漆器にも使われる木工細工の職人を抱える会社。その社長から「木を使って創造してきた会社だからこそ、自然の恵みを伝えるチョコレートを作ってほしい」と言われ、シェフを快諾したと斎藤さん。海外で習得した知識や技術を総動員して考案した商品は、木の葉のタブレット、薪のトリュフ、木の実のクッキーなど実に多彩。
中でも木製チップでプラリネを燻製にしたボンボンなど、新発想のアイテムは同業者からも評判だ。「木にもチョコレートにも、まだまだ無限の可能性がある」。そう考える彼の作品には、自然に対する感謝が詰まっている。
〈DRYADES 春日本店〉
店名のドリュアデスとはギリシャ神話の木の精が由来。森の中をイメージした店には工房も併設。常にフレッシュな商品を用意する。2019年12月に東急プラザ渋谷店もオープン。
■東京都文京区西片1-2-8〈BRICK BLOCK〉1F
■03-6801-562125
■11:00〜19:00 水休
2.宝石箱のような店内で輝く大人のためのチョコレート。〈Chocolatier Taka〉/中目黒
かつては料理人だった矢島さんが、ショコラティエに目覚めたのはオーストラリアの新鋭店での修業中。その自由な発想のお菓子に触れ「チョコレートにセオリーはない」と確信する。自身の店を立ち上げてからは、食べて印象に残ったデザートやお酒を積極的にチョコレートに採用。さらに宝石のようにきらめくフォルムにもこだわった。
中でも特徴的なのは、通っていた老舗バーの味を取り入れたカクテルコレクション。「テーマは大人が愛せるチョコレート。今後はレストランとコラボするなど、従来にはなかったスタイルの品を作り上げるのが目標です」
〈Chocolatier Taka〉
チョコレートのほか、ケーキや焼き菓子なども販売。ブラックベリーのクリーム&ムースの「カカオベリー」など、フォルムにもこだわったケーキ類も好評。
■東京都目黒区青葉台1-16-6〈クリスタルメゾン〉1F
■03-6455-2297
■12:00〜19:00 水休ほか不定休あり
(Hanako1181号掲載/photo:Kenya Abe text:Kimiko Yamada)