「激しく、歪んだ愛情が今を生きる人たちにどう映るのか楽しみ。」俳優・広瀬すず
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新境地といってしまうのが生ぬるいほど、映画『ゆきてかへらぬ』では危うげな愛と青春に没頭した広瀬すず。10代から脚光を浴びてきてなお、新たな挑戦に向かう無邪気な冒険心は絶えることがない。
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広瀬すず
ひろせ・すず/1998年6月19日生まれ、静岡県出身。主な出演作に、映画『海街diary』、『ちはやふる』シリーズ、連続テレビ小説『なつぞら』など。現在、主演ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』(TBS系)が放送中。今後、映画『片思い世界』『遠い山なみの光』『宝島』が公開予定。
激しく、歪んだ愛情が今を生きる人たちにどう映るのか楽しみ。
オファーが届いたのはコロナ禍。広瀬すずさんが心を動かされた理由は「違和感を味わいたくて」。
「10代だったら絶対に私の元には届かない作品ですし、現在の令和で大正や昭和独特の価値観やストーリーがどれだけ通用するんだろう? その疑問や違和感をちゃんと経験してみたい思いと、泰子という自由でありながら繊細な女性に演じがいを感じて、やりたいと即答しました」
演じた長谷川泰子は駆け出しの女優。早逝した天才詩人・中原中也と中也の才能を見抜いた文芸評論家・小林秀雄、2人の愛に揺れ動いた実在の女性。心と体をすり減らす壮絶な恋愛模様を演じ終えて、こう振り返る。
「最高ですよね。今は、仕事や恋愛だけじゃなくて、色んなコミュニティがあって、たくさんの情報にあふれていて、受け取らなきゃいけないものが多すぎるから、ひとつひとつに対して注げる情熱も費やす時間もどうしたって限られてしまう。だからこそ、がむしゃらに心を動かしながら生きる3人の姿は眩しくて、羨ましかった。中也が詩を作るとき、目をキラキラと輝かせて、言葉に自分の想像力をのせていくシーンはものづくりをする人間の本来の姿。愛も情熱も過剰すぎると歪んだものにどんどん変化して、その夢中さは怖くもあるけれど、同時に最高に人間らしく映りました」
作中で、泰子と中也の幸せな日々は、〝純粋に楽しい子どもの時間〟と表現される。広瀬さんにとって子どもの時間とは?
「まさにお芝居をしているとき。素直に自分が感じたことしか表現できないし、芝居に向かっている心は嘘がなくて、無邪気でいられているなって思います」
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ジャケット25,300円、パンツ23,000円(共にTHE TOÉ︱PR01.TOKYO 03-6805-0904)/リング1,716,000円(メシカ︱メシカジャパン 03-5946-8299)
「泰子の不器用だけど潔い生き方を知ると、また世界が変わって見える気がします」
記憶のなかの旅・食
「昨年の夏、飲み屋で知り合った友人と韓国へ。実はプライベートでは初の海外旅行で、飛行機とホテルも自分で予約して、ひとつ大人になれた気分(笑)。ミナリサムギョプサル、ユッケビビンバなど気になっていた韓国グルメをお腹いっぱい堪能しました」
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『ゆきてかへらぬ』
映画『ゆきてかへらぬ』/大正・昭和の京都と東京を舞台に、実在した女優・長谷川泰子と詩人・中原中也、文芸評論家・小林秀雄という才能あふれる男女3人の三角関係の愛と青春を描く。監督:根岸吉太郎、出演:広瀬すず、木戸大聖、岡田将生ほか。
配給:キノフィルムズ
2月21日(金)より全国ロードショー ©2025「ゆきてかへらぬ」製作委員会