コーネリアスや坂本龍一の音楽を全身で浴びる没入体験。『AMBIENT KYOTO 2023』を見逃すな! CULTURE 2023.12.04PR

京都の2会場を舞台に今年10月6日に開幕し、大晦日、12月31日まで開催されている『AMBIENT KYOTO』。アンビエント・ミュージック=環境音楽をテーマにした展覧会なのですが、これがなかなかスゴイぞ!との声を最近頻繁に聞くように。どうにもこうにも気になりすぎた編集部Iが急きょ京都へ。実際、想像以上にスゴかった…! という鳥肌体験を、現地より奮起気味にレポートいたします!(PR/AMBIENT KYOTO 2023 実行委員会)

築93年の歴史的建造物に、4つの刺激的な展示空間が。

Hanako AMBIENT KYOTO 2023
1カ所めの会場、「京都中央信用金庫 旧厚生センター」。京都駅から徒歩5分の好立地。東京からの新幹線参戦組は、京都駅で下車してまずここから。
1カ所めの会場、「京都中央信用金庫 旧厚生センター」。京都駅から徒歩5分の好立地。東京からの新幹線参戦組は、京都駅で下車してまずここから。

『AMBIENT KYOTO』の開催は、昨年に続き今年で2回目。昨年は、アンビエントのパイオニアであるイギリス出身のブライアン・イーノにフォーカスする形で執り行われ、大盛況のうちに幕を閉じました。そして今年は、世界的に評価を得ている日本人アーティストを据えてスケールアップ!

会場は、昨年同様の「京都中央信用金庫 旧厚生センター」と、今年新たに追加された「京都新聞ビル地下1階」の2カ所。会場のセレクトも実に絶妙で、まず「京都中央信用金庫 旧厚生センター」は築93年の歴史的建造物。レトロなビルの中に、最先端の音楽世界が広がる…という新旧の融合感にも、京都らしさを感じます。

ではまず「京都中央信用金庫 旧厚生センター」に潜入! 3階建てで、合計4つの展示室があります。1階には本館で最も大きな展示室があるのですが、のっけからもうスゴかった。

めくるめく音響&照明で体感するコーネリアスワールド。

Photo by Satoshi Nagare
360°に配置された20台のスピーカーから届く立体音響と、髙田政義による照明がシンクロする『QUANTUM GHOSTS』。観客が自ら舞台の上に立って、音を全身で感じられるのがおもしろい!
Photo by Satoshi Nagare
360°に配置された20台のスピーカーから届く立体音響と、髙田政義による照明がシンクロする『QUANTUM GHOSTS』。観客が自ら舞台の上に立って、音を全身で感じられるのがおもしろい!

コーネリアスの7inchシングル『火花』のカップリング曲が、四方八方、さらに床下や頭上にまで組まれたスピーカーから、爆音で届けられる没入空間! 音楽に呼応して、照明が複雑に点灯を繰り返します。
入室してすぐは、舞台に上がるのに少しの気恥ずかしさがあったのだけれど、演出が始まるとそんなものは全て吹っ飛ぶほど! まるでお立ち台に立ったかのような感覚で、踊り狂いたい衝動を抑えながら、周囲に目を見張る刺激的な数分間。
舞台上でひとしきり体感したら、舞台から降りて、没入真っ只中の他のお客さんを眺めたり、会場内をウロウロ歩いて、音の聞こえ方の変化を楽しんだり……。気づけば30分近く経っていて、最初の展示からすでにかなり満喫できています。

いきなりテンションが上がった編集部I、小躍りしながら続く2階展示室の『TOO PURE』へ。

groovisionsの映像作品でバーチャルピクニック!?

Photo by Satoshi Nagare
Photo by Satoshi Nagare
Photo by Satoshi Nagare
groovisions制作の映像作品がLEDスクリーンにドーンと映し出される中、コーネリアスの最新アルバム『夢中夢 -Dream In Dream-』収録曲が流れる2階展示室。
Photo by Satoshi Nagare
groovisions制作の映像作品がLEDスクリーンにドーンと映し出される中、コーネリアスの最新アルバム『夢中夢 -Dream In Dream-』収録曲が流れる2階展示室。

大自然の風景が流れるデジタル映像は、いつか夢の中で見た桃源郷のよう。フロアは人工芝になっており、先ほどの展示室のダンスホールみたいな空間とは打って変わって、チルな雰囲気。立体音響担当のZAKのアーティストコメントを読むと「座ったり、寝転んだりしながら、バーチャルピクニックを」。確かに、人工芝に身を委ねて脱力しながら、自然なのか不自然なのかわからない不思議な環境を自由に楽しむのが良さそう。

続いて3階へ。今度は一体どんな没入体験が!? と入室した『霧中夢-Dream in the Mist』で、一歩入っていきなり面食らう…!

濃霧でパニック! これもある種のアンビエント体験。

Photo by Satoshi Nagare
Photo by Satoshi Nagare
Photo by Satoshi Nagare
特殊演出による霧と、照明、音が相互に作用。音楽はこちらも、コーネリアスの最新アルバム『夢中夢 -Dream In Dream-』収録曲から。
Photo by Satoshi Nagare
特殊演出による霧と、照明、音が相互に作用。音楽はこちらも、コーネリアスの最新アルバム『夢中夢 -Dream In Dream-』収録曲から。

展示室に入るとそこはもう、一面に立ち込める深い深い霧の世界。霧は濃い/薄いを微妙に繰り返しているように見えるのだけど、私が入室した時はちょうど濃霧のタイミング。とにかく前がほとんど見えない…! 展示室がどこまで続いているのか、他のお客さんがどの距離にいるのかもわからず、少々パニックになりながら手探りでジリジリと進みます。その間にも、コーネリアスによる音楽は爆音で鳴り響き、照明もブルーからピンクへと色を変え…。没入…というより、霧の中で遭難しているような、そんな感覚。焦りと畏れ。負の感情の中で体感するアンビエント。これってなかなかない体験では?
心臓バクバクの状態で、同フロアにある最後の1室へ。

極めつきは、2スクリーンの同時放映を約30分間。

Photo by Satoshi Nagare
Photo by Satoshi Nagare
Photo by Satoshi Nagare
バッファロー・ドーター『ET(Densha)』。映像はベルリン在住の映像/音響アーティスト黒川良一による作品。
Photo by Satoshi Nagare
バッファロー・ドーター『ET(Densha)』。映像はベルリン在住の映像/音響アーティスト黒川良一による作品。

こちらでは、バッファロー・ドーターと山本精一の作品を鑑賞することができます。向かい合わせに設置された、音を透過する特殊スクリーンで斜めに仕切られた空間。映像は2スクリーンで同時に流れるので、真ん中に立てば、前後から映像に挟まれているよう。周囲にはベンチが設置されているので、ここに座って、2スクリーンを俯瞰しながら、最長28分の映像トリップに出かけるのがおすすめ。
お客さんの様子を観察してみると、呆然と?朦朧と?食い入るように見入っている方が多数。先ほどの濃霧での衝撃体験からの、ここ。展示室ごとにいろんなタイプの刺激が押し寄せて、それらをここで再構築しているような、そんな様子。

しかしまだ、アンビエントな時間は終わらない! 今年はもう1会場、「京都新聞ビル地下1階」があるのです。会場のロケーション自体も楽しみな、もうひとつの舞台へ、地下鉄に乗って約10分。丸太町駅の出口すぐに、小さなエントランスがありました。

今年のもう一つの目玉は、坂本龍一×巨大印刷工場跡!

「京都新聞ビル」内の階段を降りて地下へ。ちょっと古びたビルの雰囲気も、現役の新聞社の社屋らしくて、ワクワクを盛り上げてくれます。
「京都新聞ビル」内の階段を降りて地下へ。ちょっと古びたビルの雰囲気も、現役の新聞社の社屋らしくて、ワクワクを盛り上げてくれます。

こちらで観られるのは、坂本龍一+高谷史郎による『async – immersion 2023』。坂本龍一が2017年に発表したスタジオ・アルバム『async』をベースに制作された高谷史郎とのコラボレーション作品の最新版です。

Photo by Satoshi Nagare
とにかくまずロケーションの妙! 関西出身の編集部Iですが、「京都新聞ビル」の地下に、こんな巨大な秘密基地(印刷工場跡)があるなんて知らなかった。インクの香りもほんのりと残り、ここが現役で稼働していた頃に思いを馳せてしまいます。
Photo by Satoshi Nagare
とにかくまずロケーションの妙! 関西出身の編集部Iですが、「京都新聞ビル」の地下に、こんな巨大な秘密基地(印刷工場跡)があるなんて知らなかった。インクの香りもほんのりと残り、ここが現役で稼働していた頃に思いを馳せてしまいます。

印刷工場跡の向こう一面が、超横長のスクリーンに! そこに映し出されるのは、坂本龍一のスタジオの機材や、東日本大震災の津波で被災したピアノ、そしてアイルランドやモロッコ、ドイツなどの風景。それらが普通に映し出されるのではなくて、まるで印刷機で印字されていくかのように、少しずつ映像の細部が組み上がっていき、そしてまた崩されていく…その繰り返し。この映像に何を感じるのかは、その人次第。

音楽のベースとなっているアルバム『async』について、発表当時、坂本龍一は「あまりに好きすぎて、誰にも聴かせたくない」と表現したそう。6年の時を経て今、この圧巻の空間で大勢の耳に届いていること自体、奇跡なのかもしれない…なんて考えると、鳥肌が抑えられませんでした。

Photo by Satoshi Nagare
映像の光にぼんやりと照らし出される、工場跡らしい内装も必見。広大な敷地にはところどころにベンチが設置されているので、場所を変えていろんな角度から、映像や内装をじっくり堪能するのがおすすめ。
Photo by Satoshi Nagare
映像の光にぼんやりと照らし出される、工場跡らしい内装も必見。広大な敷地にはところどころにベンチが設置されているので、場所を変えていろんな角度から、映像や内装をじっくり堪能するのがおすすめ。

オリジナルグッズは、グッドデザインの宝庫。

2会場とも、ギャラリーショップを併設。オリジナル和菓子など京都らしいものから、スタイリッシュなデザインTシャツまで種類豊富。
2会場とも、ギャラリーショップを併設。オリジナル和菓子など京都らしいものから、スタイリッシュなデザインTシャツまで種類豊富。
個人的に気になったグッズを勝手に紹介。京都のレコード店〈Meditations〉とのコラボトートバッグ。南インドで、地元のコットンを使い、アーユルヴェーダの薬草と、発酵を繰り返し熟成された藍を使って染め上げたそう。レコードバッグにもぴったりな大きめサイズ。
個人的に気になったグッズを勝手に紹介。京都のレコード店〈Meditations〉とのコラボトートバッグ。南インドで、地元のコットンを使い、アーユルヴェーダの薬草と、発酵を繰り返し熟成された藍を使って染め上げたそう。レコードバッグにもぴったりな大きめサイズ。
京都の銭湯文化を守る聖地〈サウナの梅湯〉と、コーネリアス、『AMBIENT KYOTO』のまさかのトリプルコラボタオルも! ちなみに会期中には〈サウナの梅湯〉や系列店で、コーネリアスが選んだプレイリストが流れているとか。町をあげて『AMBIENT KYOTO』を盛り上げている点からも、京都の文化度の高さを伺えます。
京都の銭湯文化を守る聖地〈サウナの梅湯〉と、コーネリアス、『AMBIENT KYOTO』のまさかのトリプルコラボタオルも! ちなみに会期中には〈サウナの梅湯〉や系列店で、コーネリアスが選んだプレイリストが流れているとか。町をあげて『AMBIENT KYOTO』を盛り上げている点からも、京都の文化度の高さを伺えます。

『AMBIENT KYOTO』、スゴイとは聞いていたけれど、実際はそれ以上。ワクワクもあれば、ドキドキやヒヤヒヤもあって、最後にはジワっと感動も待っています。でも、アンビエントはやっぱり、体感してこそ。だからこれを読んだみなさんにも実際に行って、観てほしい!会期は12月31日まで。観光客でごった返す秋を過ぎた12月の京都が、鑑賞にも、観光にも穴場(だと個人的に思います)。
鳥肌モノの没入体験を、冬の京都でぜひ!

開催概要

『AMBIENT KYOTO 2023』

会期:2023年10月6日〜12月31日
会場: 京都中央信用金庫 旧厚生センター(京都市下京区中居町113)、京都新聞ビル地下1階(京都市中京区烏丸通夷川上ル)
開館時間:9:00〜19:00 ※入場は閉館の30分前まで
料金:一般3,300円 ※オンラインによる日時予約が必要、旧厚生センター会場は当日券の窓口購入も可能
休館日: 12月10日
ウェブサイト:https://ambientkyoto.com/

text:Hanako

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