“ひとり夏休み”に泊まりたい宿5選|まろが行く、ひとりホテルのすゝめVol.17
誰かと一緒に過ごすのはもちろん楽しいけれど、時にはひとりになりたい時間がある。そんな誰もが抱く欲求に、ひとり時間の楽しみ方を提案し、ひとりホテルステイに“沼っている”まろさんが寄り添います。第17回目となる今回は、もうすぐ訪れる夏を目の前に「“ひとり夏休み”に泊まりたい宿5選」を紹介。
いよいよ夏休みの予定を立てよう!という方も増えてきたのではないでしょうか?
私は会社員時代、夏休みというと誰かと一緒にワイワイ行く旅と、ひとり旅の割合が半々くらいでした。誰かと行く旅もいいけれど、一度日常を離れてリセットして、エネルギーチャージをするひとり旅もいいものです。
そして、誰かと行く旅はかなり前もってスケジュールを練るけれども、ひとり旅は自分の都合次第。思い立って突発的に行けたり、平日有給をとって空いている時期を狙ったりすることもできます。
そんな“ひとり夏休み”、ホテルを起点に考えてみるのはいかがでしょうか…?今回は、私が夏といえば…!で思い浮かぶ、2024年6/7に発売された〈おひとりホテルガイド〉にも掲載されているひとりホテルを5つ紹介します。
1.心地いい鎌倉の空気に包まれて、一度立ち止まる。〈aiaoi〉
ご夫婦で運営されている鎌倉の小さなホテル〈aiaoi〉。
訪れる人に、鎌倉の景色や空気を感じてもらい、一度立ち止まって考える時間を提供したいという思いで、このお宿を始められたんだそうで、私も自分に必要なものを見直すことができました。
印象的だったのは、近くの由比ヶ浜に夕陽を見に行った時のこと。鎌倉に来ると、いつもあれこれやりたくなって、行きたくなってたのですが、夕陽を前にしたら、ぼーっと景色をひとりで眺めている時間がすごく尊く感じられて。
人生も同じように、「本当に必要なものって、意外と少なくてシンプルなものかもしれないな」と。忙しない毎日の中で、意外とこんな風に立ち止まることってないので、年の半分を過ぎた夏休みに一度自分の考えを整理する時間に当てるのはいいかもしれません。
そして、やっぱり夏といえば海。早起きして朝陽を拝みに行って、その後近所のカフェで朝ごはんをいただく時間が幸せで、“鎌倉暮らし”もほんの少し体験できました。
2.みなとみらいの絶景を、朝から晩まで独り占め。〈InterContinental Yokohama Pier 8〉
続いても、同じ神奈川ですが、雰囲気ががらりと変わってリゾートスタイルのホテルです。
横浜・みなとみらいの新港ふ頭に位置する、三方を水に囲まれた国内でも希少な海上立地のホテル〈InterContinental Yokohama Pier 8〉。
その立地ゆえに、「クラシックみなとみらいビュー」のお部屋からは、みなとみらいの絶景が朝から晩まで独り占めできます。
そして、なんとこの窓も開くので、テラスにいるかのように海風を感じて、波音を聞きながら読書をするなんてことも。なんて優雅な時間…。
夜景もロマンチックでいいのですが、個人的に印象的だったのが夕焼け。刻一刻と色濃くなり、海面まで赤く染まっていく姿がとても美しかったです。誰かと見る景色も感動を共有できていいですが、ひとりでじっくり景色に浸るのも、またいいんですよね。
朝食はルームサービスがおすすめ。まるで船上にいるかのように、絶景を目前に“特等席”で誰の目も気にせずにゆったりいただけます。自分へのご褒美に、ぜひ!
3.癒しのひとり京都で、ととのう。〈moksa〉
“癒される”を超えて、“生まれ変わる”ー。そんな究極のリトリート体験ができるのが、京都・八瀬にある〈moksa〉です。
八瀬は、京都の中心部から約30分ほど。比叡山の麓にある緑豊かな地で、駅に降り立った瞬間に心が洗われます。ここには日本最古の蒸湯場があって、心身を癒し清める場所として知られていることから、“再生”がお宿のテーマになっているんです。
そのテーマは、お宿に一歩足を踏み入れただけで、すぐさま感じることができます。まず目を惹くのは、この地の文化・歴史から考え抜かれた民族的モダンな作品たち。八瀬の景色とリンクするような自然素材が用いられて、いるだけで癒される空間となっています。
そして、お茶にサウナと癒しのコンテンツが盛りだくさん。不定期にはなりますが、カウンターで美しい苔庭を眺めながらゆっくりお茶をいただけて、〈サウナしきじ〉の娘さんが手がけられたプライベートサウナでととのえて、みるみると心身が回復していくのが感じられます。
お食事も大変おいしく、ディナーは薪火料理を、朝は養生朝食をいただけます。日常から離れて一度リセットしたいときに、ひとりで籠りたくなる場所です。
4.マイペースに、ひとりのんびり島旅。〈SOIL Setoda〉
「もう何にもしたくない!」「とことんのんびりしたい!」ときにおすすめなのが、ひとり島旅。とはいえ、島旅ってやったことない方からすると、ひとりというのも含めて、ハードルが高いですよね。
そんな方にぴったりなのが、生口島・瀬戸田町の港のすぐそばにある〈SOIL Setoda〉。ホテル、レストラン、セレクトショップ等の複合施設で、ある意味ここ自体がもう街になっていて、泊まりながら島旅をしている感覚を味わうことができます。
私が泊まったお部屋は「Terrace Studio」。ここから眺める瀬戸田の景色が大好きで、お酒やこの地ならではの柑橘ジュースを片手に、とにかくぼーっとしました。
夜は近くの銭湯〈yubune〉に行って、夜風を浴びながら、満点の星空を見上げて帰るなんていうのも最高で…。
そして、お宿の中にいるだけでなく、レンタル自転車でサイクリングするのもおすすめ。
自転車を漕ぎながら景色を味わい、めいっぱい島の空気を吸い込むだけで、とってもリフレッシュできます。皆さんも、この夏はマイペースなひとり島旅、いかがですか?
5.“ひとり沖縄”のすゝめ。〈ホテル アンテルーム 那覇〉
ひとり旅の目的地として沖縄を思い浮かべる人は、あまり多くはないのかもと思うのですが、実は私もそのひとり。沖縄はずっと、誰かと楽しむものだと思っていました。
でも、ひとりで行ってみたら、長年築かれてきた独特な文化があるからこその街の面白さに気づくことができました。魅力は綺麗な海だけではないのだと。美術館や“やちむん”巡りに勤しみ、いろんな角度から沖縄をじっくり感じました。
そんな私が、ひとり沖縄の拠点にしていたのが〈ホテル アンテルーム 那覇〉。泊港の近くにあって、静かで心地良く、中心部へのアクセスが良くて利便性も抜群です。
そして、館内には名和晃平氏が率いる〈SANDWICH〉によるディレクションのもと、沖縄にまつわるアート作品が点在していて、館内にいながら沖縄を感じることができます。
大きな窓一面にハーバービューが広がる開放的なロビーでは、“旬のアート”が楽しめる企画展も開催されていて、来るたびに違う景色が楽しめます。
そして、客室もすべてハーバービュー。私のお気に入りは、“ダブルルーム”。こじんまりとしたスペースに、ベッド・デスク・ソファ・テラスが上手にまとめられていて、ひとりにぴったり!
広々とした部屋で過ごすのもいいのですが、私はひとりだとパーソナルスペースが気にならないゆえに、コンパクトなお部屋にすっぽり収まるのが好きだったりします。
日ごとに少しラインナップが変わる朝食ビュッフェも飽きないですし、連泊もかなりおすすめです!
いかがでしたでしょうか?ひとり旅だからこそ、自分の気持ちを最優先して、じっくり悩んで、旅先・ステイ先を決めてみてください。
それでは、HAVE A NICE OHITORI HOTEL!