力を授かって、運気を上げていこう。 東京から行きやすいパワースポット!関東屈指の名神社仏閣4軒
なかなか遠出できない今、おでかけに神社仏閣はいかがですか?そこで今回は静かに訪れたい、都内から行きやすい関東近郊の神社仏閣をご紹介します。
1.アスリートや芸能人がこぞって訪れる!?今旬のパワースポット〈三峯神社〉/埼玉
池袋から特急で1時間20分。さらにそこから路線バスに揺られて1時間ほど。奥秩父・三峰山の山頂、標高約1100mに鎮座するのがここみつみねほどさん三峯神社だ。秩父神社、寳登山神社とともに秩父三社を担う同社のご祭いざなぎ神は、「国生み」の神々である「伊弉諾尊」「伊弉册尊」。その歴史は古く、日本武尊が東征の際、白い狼に導かれてこの地に二柱の神を祀ったのが由来だと言い伝えられている。そのため境内のあちこちに見受けられるのは、狛犬ならぬ狼の彫像。狼を神ごけんぞくの使いである「御眷属」様として崇めている。中世以降は修験道の場となり、関東の武将たちの庇護を受け繁栄。さらに狼が田畑を荒らす獣や災難からも身を守る神として崇拝されるようになると、狼の護符が庶民の間で大流行した。そして現代はというと、「関東最大のパワースポット」として参拝者が殺到。そのお目当ては「氣守」と呼ばれるお守り。境内のご神木が持つ「木」の生命力を取り込み、人々の「氣」を正し、思い描く未来へと導くとされる。
忘れずに訪れたいのが境内の西のはずれにあるご神木「えんむすびの木」。備え付けの紙に想いを寄せる人の名前を書いて納めると、願いが叶うといわれている。「ひと昔前までは、地元の小学生の女の子たちは、毎朝、学校に行く前に神社で巫女のおつとめをしていたんですよ」とは、参道入口にある〈大島屋〉の女将の言葉。聞けば今でも毎月決まった日にお参りする参拝者も少なからずいるのだとか。こうした会話の一コマから、秩父の人たちの暮らしと三峯神社がいかに強く結びついているのかを窺い知ることができる。周辺には同店のほかに日帰りの温泉施設もあるし、市街地へ足を延ばせば、かき氷の超人気店〈阿左美冷蔵〉や蕎麦の名店、古民家のフレンチなどグルメも盛りだくさん。正しく、楽しくお参りを。
〈三峯神社〉
西武秩父駅または秩父鉄道の三峰口駅からバスで40分。西武秩父駅までは、池袋から特急で1時間20分ほどの電車の旅。
■埼玉県秩父市三峰298-1
■0494-55-0241
■9:00〜17:00 ※季節により変動があるため要確認
(Hanako特別編集 合本・完全保存版『幸せをよぶ、神社とお寺。』掲載/photo:Tetsuya Ito text:Hiroko Yabuki)
2.「水」の神。隠れパワースポット〈日光二荒山神社別宮 瀧尾神社〉/栃木
世界遺産に指定された「日光の社寺」の一角。二荒山神社別宮瀧尾神社は、アップダウンの激しい石畳の山道を歩くこと30分、聞こえるのはせせらぎの音と野鳥の声だけという深山に鎮座していた。ここは東照宮が造営されるより遥か昔、平安時代初期に開かれた聖域。弘法大師が日光三山のひとつに数えられる女峰山を拝し、田たごりひめのみこと心姫命を祀ったのが始まりとされる。古くは「女体中宮」とも「瀧尾権現」とも称せられ、日光修験の中心地でもあった霊跡だ。
参道には、鳥居上部の丸い穴に小石を投げてそれが通ると願いが叶う「運試しの鳥居」、強い力を感じさせるご神木の「瀧尾三本杉」や子授け安産祈願の「安産子種石」など、ご利益を得られるポイントも多数。水の女神の抱擁力と生命力を授かって、運気を上げていきましょう。
〈日光二荒山神社別宮 瀧尾神社〉
御朱印やお守りなどの授与、祈祷は日光二荒山神社社務所( 9:15~15:30 )で。アップダウンのある石畳の参道を片道30分は歩くことになる。ヒールなどではなく歩きやすい靴での参拝がお薦め。
■栃木県日光市山内
■0288-54-0535
■参拝自由
Navigator…風水師・李家幽竹さん/韓国・李朝の流れをくむ唯一の風水師。近著に『李家幽竹の開運風水2020』(世界文化社)。風水の人材育成や聖地復活プロジェクトにも熱心に取り組む。
(Hanako1180号掲載/photo:Michi Murakami text:Mutsumi Hidaka)
3.勝負の神様に縁結び、家族運にも効果あり!?豊かな木々に囲まれた〈箱根神社〉/箱根
芦ノ湖にポツンと浮かぶ朱色の鳥居。御祭神は「瓊瓊杵尊」と妻の「木花咲耶姫命」という夫婦神と、その子である「彦火火出見尊」。そのため良縁を求める人も後を絶たない。観光地でもある箱根らしく、境内は世界中から集まる参拝者がたくさん。なのに、豊かな木々に囲まれた境内の空気はどこかキリリと、澄みきっている。朱塗りの社殿は表参道の階段を上った高台に鎮座。途中には征夷大将軍、坂上田村麻呂が東北討伐の戦勝祈願の際、表矢を献じたことに由来する大木「矢立の杉」が。さらに子孫繁栄や子授けの神様として親しまれている「安産杉」など、存在感たっぷりのご神木もお見逃しなく。
今や縁結びの聖地としてすっかりおなじみの九頭龍神社は、箱根神社の末社。かつて毒龍が村人を苦しめちょうぶくていたのを万巻上人が調伏し、龍神として神社にお祀りしたことが由来だ。毎月13日の本宮「月次祭」の日には元箱根港から参拝船が出航。遠方からも参拝者が殺到する人気ぶりだが、なかなかタイミングが合わない!という人もご安心を。箱根神社の境内には九頭龍神社新宮が鎮座し、そこで九頭龍様にお参りすることも可能。箱根の神様は、欲張りな女子にも優しいのだ。
〈箱根神社〉
新宿から特急ロマンスカーで箱根湯本まで約90分。その後、元箱根までバスで約40分。箱根元宮へは駒ヶ岳ロープウェーを利用。往復1,600円(税込)。
■神奈川県足柄下郡箱根町元箱根80-1
■0460-83-7123
■8:30〜17:00(御守所)
(Hanako特別編集 合本・完全保存版『幸せをよぶ、神社とお寺。』
掲載/ photo:Tetsuya Ito text:Hiroko Yabuki)
3.安産祈願やお宮参り…家族連れにも人気のスポット!日本一の富士山を拝む神社〈富士山本宮浅間大社〉/静岡
富士登山の玄関口にあり、富士信仰の要として麓に構える富士山本宮浅間大社は、全国に1300ほどある浅間神社の総本宮だ。富士山の噴火により荒れ果てた国を治めるため、垂仁天皇が浅間大神を祀り、山霊を鎮めたのが始まりなんだとか。それが紀元前27年のことだというから、まるでおとぎ話の世界のようだが、そんなわけで〝浅間〞は火と深い関係を持つ言葉となっていまに伝わっている。時代を追い806年、現在の地に社殿が築かれ、さらに1604年頃、関ヶ原の戦いに勝利した徳川家康によって大造営が行われた。本殿、拝殿、楼門はいまも当時の形のまま残されている。なかでも本殿は2階建てと、全国的にも珍しい造り。一説には、1階の屋根部分を霊峰富士に見立て、その上に社があるように見せるためといわれている。
富士山の高さを1〜10合目に区切って数えるのは、生命をお腹に宿す10カ月間を意味するともいわれ、木花之佐久夜毘売命がゆえんになっている。特に、神がいると信じられてきたのは噴火口の深さに達する8合目。それより上は浅間大社奥宮の境内となっていて、山頂で朝日を拝む〝ご来光〞が験担ぎの代名詞となっているのもよくわかるだろう。
〈富士山本宮浅間大社〉
本宮の境内の広さは約17,000坪という広大な敷地。全国に1,300ほどある浅間神社の総本宮だ。起源は紀元前27年にまで遡る。
■静岡県富士宮市宮町1-1
■0544-27-2002
■6:00〜19:00 ※季節によって異なるので要確認
(Hanako特別編集 合本・完全保存版『幸せをよぶ、神社とお寺。』掲載/photo:Masako Nakagawa text:Shiho Nakamura)
4.伝統を礎に、新しさを発信する。五感で楽しむ神社〈來宮神社〉/熱海
古くから熱海郷の地主の神としてこの地に鎮座し、来福や縁結び、商売繁盛のご利益で知られる。いまも成長を続ける天然記念物のご神木、大楠は高さ26mほどもあり、存在感は圧巻。ご神木を高台から拝む「大楠 五色の杜」や、夕暮れからのライトアップ、豊かな緑など、境内は見どころがいっぱい。なかでも全面ガラス戸の本殿は全国的にも珍しく、神事やご祈祷の様子を外から眺めて厳かな気持ちに。また、境内にある「3つのハート」を探すのもお楽しみ。
境内は少しずつ植樹を続け、緑化を推進中。どこを歩いても、耳をすませば木々の葉ずれの音や川のせせらぎが聞こえてくる。タイミングが良ければ、生演奏されるお神楽の太鼓や笛の美しい音色を耳にすることも。自然の癒しの音や雅楽の調べが、心をリラックスさせてくれる。五感のうち「体の感触」に響かせるために整備されたのが、境内に敷かれた細かい玉砂利。足の裏から感じるザクザクとした感触が気持ちいい。また、ご神木の大楠の一部に触れられる箇所があり、実際に手からパワーをいただくことも可能。大楠に触れるときは、そっと丁寧に。
〈來宮神社〉
■静岡県熱海市西山町43-1
■0557-82-2241
■9:00~17:00(ライトアップは~23:00)
(Hanako1168号掲載/photo:Hiromichi Uchida(the VOICE)text:Asami Kumasaka)