その土地ならではの魅力がいっぱい。 東京から行きやすい〈星野リゾート 界〉シリーズ3軒。憧れの温泉旅を叶えてくれる宿。
誰もが一度は泊まってみたいと憧れる〈星野リゾート〉。特に温泉に特化した「界」シリーズはおひとりさまから家族旅行まで幅広い世代で人気です。そこで今回は、都内から行きやすい3つの〈星野リゾート 界〉をご紹介します。
1.新しい箱根旅!アートで表現することをコンセプトにした〈星野リゾート 界 仙石原〉/仙石原
雄大な山々に囲まれた仙石原は作家や芸術家に愛されてきたエリア。〈ポーラ美術館〉や〈箱根ガラスの森美術館〉など様々な美術館、博物館が点在する。アートに親和性の高い場所に2018年7月にオープンしたのが〈星野リゾート 界 仙石原〉だ。コンセプトは「アトリエ温泉旅館」。画材や絵筆が並ぶアトリエに仕立てたライブラリーは思い立ったらいつでも使うことができ、手ぬぐいに絵付けや色付けをする体験も行われている。ゲストやアーティスト、スタッフまでもがいろいろな手法、材料でアートを表現するという。
また全室露天風呂付きの客室は「仙石原アトリエの間」と名付けられ、アーティストインレジデンス箱根仙石原で仕上げられた国内外のアーティスト12名の作品が部屋ごとに展示されている。それぞれが開業前の各部屋に滞在し、ここで受けたインスピレーションをもとに制作した作品だ。彼らが感じたことなどのコメントも残されており、ともに作品鑑賞するのも特別な体験に。
館内のロビーエリアに展示された巨大なオブジェからお食事処の箸置きに至るまで、あちこちにアートが感じられる。それらに影響を受け、何かを表現したくなる、そんなインスピレーションが得られる宿なのだ。
(Hanako TRIP『思い立ったらすぐ行ける!自分のための心休まる宿へ。』掲載/photo:TMegumi Seki text:Rie Nishikawa)
2.究極のデトックス!長野で「モダン湯治」〈星野リゾート 界 松本〉体験/松本
全国に14の温泉宿をかまえる温泉旅館ブランド「星野リゾート 界」が、始動した「うるはし現代湯治」。一泊二日のプログラムで、温泉の本質から入浴法、温泉呼吸法、入浴後のくつろぎ方、マッサージ、座禅・瞑想などから成る。長期滞在はできないが、デトックスもパワーチャージもしたいわがままなわたしたち現代人にぴったりのそのプログラムを体験するため、今回おじゃましたのは現代湯治を独自に開発し、以前から導入していた〈界 松本〉。日本書紀にも記された約1300年の歴史ある名湯の現代湯治で、ココロもカラダも整える。
お部屋に通されたら、まず荷物と一緒にココロの緊張をほどこう。お茶を飲んでひと息ついたところで、テーブルの上に用意されている「うるはし現代湯治ハンドブック」をチェック。現代湯治とは何か、その一連の流れに目を通したらさっそく浴室へ。〈界 松本〉では、実際に入浴した状態で指導を受けることができる。ベアトップタイプのワンピースのレンタルがあるので、それを着用して。
夕食は美しい山と川に恵まれた松本ならではの地産素材をふんだんに使った和会席。先付から甘味まで計10品あるうちの3品目「四季の八寸 楽盛り」で、松本の伝統手工芸品でもある手まりを模した特注三段重に10品以上の料理が収まり、お酒好きにはたまらないラインナップとなっている。
ご当地の新鮮なジュースからはじまる朝食は、信州サーモンなどの旬の魚や信州味噌、地元産のきのこを使った焼き物をメインに、鶏肉と野菜の炊合せや蒸し物、白米、お味噌汁、香の物と、ヘルシーかつ郷土色あふれるメニューが並ぶ。もちろん、朝食の前後は思う存分温泉を堪能。深夜1時~2時の1時間とチェックアウトとなる12時前の30分間以外、通しで楽しめる大浴場では水分補給を忘れずにスタッフの方に教えてもらった呼吸法とストレッチを復習し、最後まで現代湯治を楽しもう。
(Hanako1147号掲載/photo : Chihiro Ishino text : Shizuka Horikawa)
3.信州の憧れ温泉宿〈星野リゾート 界 アルプス〉/長野
長野県大町温泉郷に位置する〈星野リゾート 界 アルプス〉は、全48室、地上2階建ての宿。雪国らしい雁木に沿って客室や温泉棟が立ち並ぶので、アプローチに足を踏み入れた瞬間に早くも特別な気分。〈界〉では、滞在を通して地域の文化に触れることができる「ご当地部屋」が魅力ですが、〈界 アルプス〉はなんと全室がご当地部屋の「信濃もてなしの間」。今回はメゾネットで薪ストーブがある離れタイプのお部屋をチョイス。
信州では囲炉裏が欠かせない。火にあたりながらいただくのは囲炉裏の主人が焼いてくれるおやき。焦げ目ともちもちの食感のハーモニーに感激。かまくらをイメージしたわたがしを溶かせば、極上のすき焼きがお目見え。目にも楽しい和会席は、大満足&大満腹。
食後の腹ごなしに入る冬の露天風呂は格別。肌に優しい泉質なので、ゆっくりと浸かっていられるのも嬉しい。夜の露天風呂もロマンティックだけれど、早朝に入る露天風呂もこれまた最高。雪化粧した北アルプスを望みながら入る雪見露天風呂は、もはや夢心地。〈界〉はアメニティも使い勝手抜群なのが嬉しいポイントの一つ。お風呂上がりにはコットンでパックをするのが私の恒例。朝は、海の幸と山の幸をたっぷり盛り込んだ「塩の道朝食」が食欲をそそってくれる。なんでも〈界 アルプス〉が位置する信濃大町は日本海と内陸を結ぶ交易路「塩の道」の宿場町だったのだとか。
たくさん食べて、たくさん遊び、そして自然とその土地の文化に慣れ親しんでいる。それが「界」の素晴らしいところだと思います。〈界 アルプス〉で自然の美しさを体験してみてはいかが?
(photo&text:Kishiko Maeda)