昭和レトロな街でのんびり過ごしたい。 絶景の富士山を望む商店街に、通いたくなる〈喫茶檸檬〉が誕生!
東京から車で約90分。どこか懐かしい町並みの山梨県・富士吉田市に、〈喫茶檸檬〉がオープンしました。富士吉田市で実施されている『本町通り活性化プロジェクト』の中でも注目の〈喫茶檸檬〉は、地元の空気と東京のエッセンスが絶妙に融合した場所。子どもも大人もワクワクしちゃう〈喫茶檸檬〉はここでしか食べられないメニューが目白押し。詳しくレポートします。
手書きのネオンサインが目を引く入り口。
緩やかな坂道になっている本町通りに佇む〈喫茶檸檬〉。入り口で光る、手書きの赤いネオンサインが目印です。この〈喫茶檸檬〉という文字は、『本町通り活性化プロジェクト』をプロデュースしている千原徹也さんが書いたもの。これまで数々の取材をしてきましたが、手書きのネオンサインを見るのは初めて!味のある文字で思わず写真を撮りたくなってしまいます。
ちょっぴり緊張しながら店内に入ると、銭湯絵師・中島盛夫さんが描いた大きな富士山がお目見え!富士吉田市といえば本物の富士山を間近で見ることができますが、壁一面に描かれた富士山は、道を歩いている人も思わず足を止めて眺めるそう。店内に一歩足を踏み入れると、レコードや漫画が並び、懐かさと安心感に包まれます。
それぞれの席には、可愛らしい富士山の絵のランチョンマットとコースターが。伸び伸びと描いた絵を見ると、自然と笑顔が溢れます。
〈喫茶檸檬〉は、こだわりのメニューも魅力の一つ。メニューは全てHOUSE西麻布のオーナーシェフ谷裕二さんが監修しているのですが、他にも山梨初登場となる猿田彦珈琲や、京都在住の着物デザイナー・斉藤上太郎さんと制作したオリジナルアイスも登場!期待に胸が高鳴ります。
ワクワクしながら待っていると、檸檬を効かせた「檸檬拉麺」900円が運ばれてきました。スライサーで切ると、皮の苦味が出てしまうため、ひとつひとつ手でカットしているんですよ。瀬戸内海に浮かぶ神の島で育った無農薬レモンは、程よい酸味で、細麺とも相性抜群!一気に食べ進めてしまいます。
次に、こちらに来たらぜひ食べてほしいのが、「富士おじや」900円。添えられた檸檬胡椒の辛味と酸味のバランスが絶品なんです!まずはそのまま。その後お好みで檸檬胡椒をプラスしながら、味変を楽しんでみてくださいね!
〈喫茶檸檬〉の夜は、地酒や山梨県産のナチュールワインを楽しみながらしっとり過ごすのもいいですが、遊び心いっぱいの珈琲牛乳(瓶)550円も飲んでみて。猿田彦珈琲のオリジナルブレンドは、フォトジェニックな富士山の絵とピッタリ!
珈琲牛乳というと、銭湯にあるものを連想する方も多いかと思いますが、こちらは甘さ控えめで珈琲本来の豆の味わいが引き立つオトナの珈琲牛乳です。
他にもホットコーヒー500円、水出しアイスコーヒー550円、カフェ・オ・レ ホット600円、コーヒーフロート756円はもちろん、檸檬サワー680円、檸檬ハイボール680円などドリンクがとても充実しています。
〈喫茶檸檬〉のメニューは、可愛らしいスイーツや、魅力的なおばんざいなど盛りだくさん!1枚目の富士山が書いてあるアイスは「富士吉田れもんアイス」300円。写真映えも抜群ですよ!当たりが出たらもう一本いただけるのでお楽しみに。
2枚目の写真は「最後のチーズケーキ」450円。富士吉田の町は、霊峰富士山へ向かう登山者にとって、最後の宿泊エリア。これから頂上を目指す登山者へ向けて、「ここでゆっくり甘いものを食べて、パワーをつけてください」という願いを込めて、「最後のチーズケーキ」をいう名前をつけたそうです。
他にも、富士吉田のブランド魚を焼いた「富士の介 塩焼き」780円、ボリューム満点の「レタスサラダ」950円、「ケールのお浸し」650円、甲州地鶏の唐揚げ650円、薬味セット(すりだね、辛味噌、南蛮味噌)350円など。どれもおいしそうで迷ってしまいます。
昭和レトロな店内や、魅力的なお料理の数々に目を奪われてしまいますが、〈喫茶檸檬〉に立ち寄ったらぜひ注目してほしいのがユニフォームとして、スタッフが着用しているエプロン。よく見ると檸檬のデザインになっていて、とってもキュート!こちらはモデルの秋元梢さんが監修したもの。Tシャツは、富士吉田の機織りを使ったオリジナルです。
今回、〈喫茶檸檬〉をはじめ『本町通り活性化プロジェクト』をプロデュースしている、れもんらいふの千原徹也さんは「この街を歩くと朝ごはんを食べられるところもコーヒースタンドもない。東京から来た人が富士吉田の人たちとコミュニケーションする場所がほしいと思いました。そのためには、店内を洗練されたデザインで埋めるのではなく、地元の人が気軽に出入りできる空間にしました。東京のデザイン力と地域の力を掛け合わせて、富士吉田の魅力を発信していきたい。東京からも人が来やすい、そして地元の人も当たり前に使える心地よい喫茶を目指します」と話してくれました。
千原さんが目指すのは、〈喫茶檸檬〉というお店を作ることではありません。おいしいご飯を食べれてうまく経営していけばいいだけではなく、この街を、新しいコミュニケーションの街すること!アートディレクターという立場で、街にコミュニティをつくったり、デザインで解決できることがあるかも知れない。そういう視点で、富士吉田をどう未来に繋いでいくのか?を日々模索しています。
そんな中、〈喫茶檸檬〉のスタッフの中には、東京から移り住んだスタッフもいるのだとか。
リモートワークが浸透し、ワーケーションがグッと身近になった今、社員のひとりが実際に富士吉田の町に移住し、〈喫茶檸檬〉で働きながらデザインの仕事もこなす、新たな2拠点の働き方が実現しています。
機織りの町に命を吹き込む、レトロでディープな路地裏。
富士吉田は、江戸時代から1000年以上続く機織りの町。かつては富士山の入り口としても栄え、人々の往来で賑わいを見せていました。しかし、いつしか時が進むにつれて、少しづつ町が衰退・・。一時は、この町の風景をガラリと変える計画もありましたが、昭和レトロな町の良さを生かしつつ、活性化をしていこうと地元の方々が前向きに取り組んでいます。
戦後からそのまま営業している〈月の江書店〉や古い店舗を改装した新しいカフェなど。ぶらりと歩けば、懐かしい風景に出会えること間違いなし!一歩、路地裏に入るとタイムスリップしたかのような不思議な感覚に襲われます。ふと通り過ぎてしまいそうな細い路地もフォトジェニックなナイトスポットに再生しているので、ちょっと時間をとって路地裏散歩をしてみるのも面白いですよ!
富士吉田は、本町通という商店街が中心にある町。本町通には、昭和の華やかな時代を連想させるものもありますが、今はシャッターが閉まっているお店も少なくありません。
そんな本町通沿にあるのが、〈hostel&salon SARUYA〉。富士山駅からなだらかな坂を下ったところにあるゲストハウスです。広々とした中庭があり、布団カバーが心地よい風に吹かれていました。
SARUYAの裏口を出て雑草の茂る砂利道を歩いていくと、トタン壁やモルタル造りの建物が並ぶ「ハモニカ横丁」が見えてきます。見れば見るほど、深みをましていく味わい深い街並み。初めて訪れた人も、ホッとする優しい気持ちで包み込んでくれます。
まるで昭和にタイムスリップしたかのような富士吉田の町に、オープンした話題の〈喫茶檸檬〉はいかがでしたでしょうか?富士吉田に来たら、都市からも地元からも愛される、〈喫茶檸檬〉にぜひお立ち寄りくださいね!
〈喫茶檸檬〉
■山梨県富士吉田市下吉田2-2-27
■0555-73-9688
■10:00〜16:00、18:00〜21:30、土8:00〜15:00、17:00〜21:30(日〜20:30)
■月休
■26席
■公式サイト