一年の開運を祈ろう。 【2021年開運】デザイナーやアーティストが手掛ける神社の授与品たち。世界的デザインアワードで認められた品も! LEARN 2021.01.04

お守り、絵馬、御朱印などの授与品は、本来は寺社にきちんと参拝していただくべきもの。しかし、なかなかお参りできない今、寺社とのご縁を繋いでおければ、心強く過ごしていけそう。そこで家にいながら授けていただけるお守りや授与品を集めました。今回は、デザイナーやアーティストが手掛ける神社の授与品をご紹介します。12月28日(月)発売 Hanako1192号「幸せをよぶ、神社とお寺。」よりお届け。

【Produced by 山田 遊】

山名八幡宮(やまなはちまんぐう)/群馬

安産と子育ての祈願で有名な神社が、2016年にリニューアル。山田遊さんは授与品の刷新に携わった。お守り袋のデザインは、サイズや色をベーシックに、しかし生地には祈願にまつわる紋様をデザインするなど細かい配慮を施した。御神木の葉がお守りがわりに持ち帰られる慣習から、大きなお守り袋も展開予定。コロナ禍で授与品の送付を開始し、電話で受け付けている。
■027-346-1736

http://yamana8.net/

出雲大社埼玉分院(いずもおおやしろさいたまぶんいん)/埼玉

荒船神社として創建し、これまで出雲大社朝霞教会として親しまれてきたが、2020年に昇格し、出雲大社埼玉分院に。それに合わせて御社殿を一新し、授与品を含めたプロデュースに山田遊さんが指名された。小さな御社殿にヒントを得て、荒船神社の授与品は小さくてかわいいものに。ウェブ上にオンライン授与のページが作成され、送付をお願いしやすい。
■048-463-3720

https://shop.izumotaisha-saitama.com/

【Designed by 浅葉克己】
新田神社(にったじんじゃ)の「LOVE守」/東京

新田神社

祭神として祀られている新田義興(よしおき)の行動力から「運を守る神様」として信仰されてきた神社。境内には、日本タイポグラフィー界の第一人者、アートディレクターの浅葉克己さんによる彫刻「LOVE神社」が奉納されている。その建立を記念して「新田大明神LOVE神社守」も作られ、グラフィカルなかっこよさが目を引くデザインに仕上げられている。電話で受付、初穂料700円。
■03-3758-1397

https://nittajinja.org/

【Designed by 鹿児島 睦】
宝満宮竈門神社(ほうまんぐうかまどじんじゃ)の「絵馬」/福岡

宝満宮竈門神社

2012年に社殿や社務所など大々的なリニューアルを図って新しくなったこの神社には、さまざまなアーティストが関わっている。陶器やファブリックなどを制作する人気作家で福岡在住の鹿児島睦(まこと)さんは絵馬を担当。一つずつデザインする干支絵馬は、後世まで長く授与される予定だ。写真は2021年の干支、丑のつがい。縁結びにちなんだ絵柄だ。メールかFAXで受付、初穂料800円。
■092-922-4106

https://kamadojinja.or.jp/

デザインを通して広がる神社と授与品の可能性。

2020年、出雲大社埼玉分院が世界的デザインアワード「DFAアジアデザイン賞」で認められた。山田遊さんが代表を務める〈method〉プロデュースの功績だ。「授与品は私が普段扱っている“商品”とは違い、先に人々の願いがあり、それを託すものとして作られます。だからデザイン性は求められなかったのかもしれません」と山田さん。以前から授与品作りに興味があったというが、実際に関わってみてこの分野に伸び代を見つけたそう。

「生地の模様や紐の色などで由緒や御神徳を表すことができ、授与品をいただく気持ちにも変化が起きそうです」。群馬の山名八幡宮にも携わり、商売ではない物づくりに独特の魅力を感じているという。神社仏閣の意匠を改めて見ると、そこには当代に輝きを見せた芸術家の作品がある。福岡の竈門神社、東京の新田神社もアーティストを招いて授与品を制作。芸術家は神社を彩る不可欠な存在なのだ。

Navigator…山田 遊(やまだ・ゆう)

バイヤー、キュレーター。〈IDE′E SHOP〉のバイヤーを経て〈method〉を設立。店のブランディングやプロデュースを行う。

(Hanako1192号掲載/photo : Natsumi Kakuto text : Kahoko Nishimura, Wako Kanashiro)

Videos

Pick Up