大銀座で学ぶ、暮らしのテクニック集#7 〈にんべん 日本橋本店〉のプロが教える!料理の基本『基本の合わせだしのとり方』 LEARN 2020.11.08

思わずため息が漏れてしまうような、私たちを魅了するプロフェッショナルな技の数々。大銀座の街で見つけた、すごい腕を持った賢人たちが、家でもトライできるテクニックを伝授!自宅で試して少しでもプロの技を実感できたら、今度は街で“本物”を味わって。そこで今回は〈にんべん 日本橋本店〉が『基本の合わせだしのとり方』を教えてくれました。猛暑を乗り切った体に、飲み過ぎた翌朝に。誰もがほっとする味、おだしで一息つこう。まずは基本をマスターして。

【step.1】昆布を一晩水に浸け、うま味を引き出す。

〈にんべん 日本橋本店〉

水出し昆布はすっきりと上品な味わいが特徴。うま味が十分に抽出されるまで6時間ほどかかるので、前の晩に仕込んでおこう。昆布の量は水に対して1%。ここでは水1lに昆布10g使用。

【step.2】水に対して2%の分量のかつお節を量る。

真昆布の使用がおすすめ!
真昆布の使用がおすすめ!

かつお節と昆布は相性抜群!かつお節のうま味成分、イノシン酸と昆布のグルタミン酸が合わさると、1+1=7ほどのうま味の相乗効果があるといわれている。水1lにかつお節20g使用。

【step.3】水出し昆布を温め、沸騰したら火を止める。

〈にんべん 日本橋本店〉

鍋に移した水出し昆布を弱火にかける。いきなり強火で煮立たせると、昆布の風味が損なわれてしまうので注意。沸騰したらすぐに火を止めて。だしガラはふりかけ用に取っておこう。

【step.4】温度が下がった鍋にかつお節を投入。

90°Cくらいがベスト!
90°Cくらいがベスト!

かつお節の香りは熱に弱い。必ず火を止めた鍋に入れて、うま味を引き出すため、鍋底にかつお節が沈むまで2分待つ。この“引き出す”という言葉から料理人は“だしを引く”と言うそう。

【step.5】キッチンペーパーを 敷き、かつお節を濾す。

そっと傾けて濾そう
そっと傾けて濾そう

キッチンペーパーをざるに敷く。このときキッチンペーパーを二重にしておくと、濾した時に細かい削り節の混入が防げるのでよりクリアに美しく仕上がる。さらしを使うのもおすすめ。

【step.6】絞ってはダメ!水を切る程度に。

〈にんべん 日本橋本店〉

ついだしガラを絞りたくなってしまうところだが、ここで絞ってしまうとえぐみが出るので絶対NG!ざるを傾けて水気をサッと切る程度でOK。【step.3】同様にだしガラは取っておく。

【step.7】うま味成分たっぷりの合わせだしが完成!

その日に使い切ろう
その日に使い切ろう

このまま飲んでもおいしい。慣れてきたら好みの比率でだしをとってみて。取っておいた昆布とかつお節のだしガラはふりかけに。醤油・砂糖・みりんを1:1:1加えて炒めるだけ!

【other item】目覚めの一杯に!手軽なドリップだし。

コーヒーを淹れるようにだしをとる。ステンレス製のフィルターはかつお節の油分も抽出でき、うま味を逃さない。かつお節だけでだしをとる場合は、水に対して3%の分量がおすすめ。にんべんの「フレッシュパックソフト4.5g」はマグカップ1杯分にぴったり。

Navigator…〈にんべん 日本橋本店〉

〈にんべん 日本橋本店〉

定番商品や削りたて本枯鰹節の販売、だしを使った様々な料理を提供する〈日本橋だし場〉も併設。コレド室町2には、本格的な料理の〈日本橋だし場 はなれ〉も。
■東京都中央区日本橋室町2-2-1 コレド室町 11F
■03-3241-0968
■11:00〜19:00 休みは施設に準ずる
※現在テイクアウトのみ

(Hanako1189掲載/photo:Kazumasa Harada, Kentaro Kase, Chihiro Oshima, Jun Hasegawa, Jiro Otani, MEGUMI, Kazuharu Igarashi illustration:Manako Kuroneko text&edit:Maki Kakimoto, Kayo Yabushita, Kei Sasaki, Makoto Tozuka, Narumi Sasaki, Rio Hirai, Ami Hanashima)

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